バランス向上, 督脈, 筋の過緊張、こわばり, 精神疾患, , 腰背部痛, 項頚部痛, 足少陰経筋, 小児の病

身柱(しんちゅう)

 

GV12)身柱(shen1zhu4)(しんちゅう)・塵気・散気・智利介・チリケ・三椎

【取穴】

上背部、後正中線上、第3胸椎棘突起下方の陥凹部。

【名の由来】

「身=身体」「柱=支柱」。本穴が肩胛骨中央に在り、天秤の支点の様に人体左右の平衡を保つ事から。

【作用】

〔瀉〕扶正去邪・鎮静安神

【弁証主治】

◆督脈病

認知症・躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症〔灸100壮〕・頭が重く、ふらふらする・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒・膝、四肢の冷えなど

◆肺病

呼吸器の虚弱〔灸100壮〕、息切れ・自律神経失調、口渇・臍右の強い拍動・脈浮など

【主症配穴】

+長強…小児のひきつけ〔瀉法〕

+本神…躁鬱

+霊台…小児喘息〔灸法〕

【症例/個人的見解】

・本穴の左右に肺兪がある。肺の病にも有効と考える。

・脳の働きを高めるとも。精神疾患に対する主治が多く、重篤な精神疾患にはぜひ用いたい。

・本穴の穴名の由来が「天秤の支点の様に人体左右の平衡を保つ事から」とあるが、実際、人体上に腸骨稜腰方形筋起始と反側の頭蓋外側『角孫』を結ぶ線を引くと、左右の線と脊柱の交点はほぼココに位置する。人体の頭と骨盤のバランスの要となる部位と考える。

・臨床的には、本穴をいかに正しく「正中線に載せるか」を指標に治療を考えると、姿勢性の筋疾患には有効かと思う。個人的には足少陰経筋の治療ポイントと考えている。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

うつ病(寡動性精神疾患), 禁鍼穴, , 背兪穴「補虚/交感神経賦活」, 自律神経失調, 致命三十六穴, 風邪、呼吸器疾患, 足太陽膀胱経, 治熱五十九兪

肺兪(はいゆ)

 

BL13)(fei4shu4)(はいゆ)・膺外兪・打肩(和名)

【取穴】

上背部、第3胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。

※肩胛間部圧診点(気管支リンパ節の診断点)に近い。

※左側は心疾患の圧診点に近い。

【名の由来】

「兪=輸送・治癒」。本穴が肺気を巡らせ、肺疾患を治す要穴である事から。

【要穴】

『肺兪穴』

【作用】

〔補〕補肺益気・温肺散邪

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清瀉肺熱・肺気宣通』

【弁証主治】

◆肺虚証

自律神経失調(副交感神経優位)、呼吸器の虚弱、息切れ〔灸100壮〕・四肢末梢の冷え・脈浮など

◆足太陽経病

風邪・口渇・発熱による疼痛(肩背部痛)、悪寒など

◆督脈病

うつ病〔灸100壮〕・自殺企図・頭が重く、ふらふらする・痴呆など

【弁証配穴】

『兪募配穴(肺):肺兪+中府』…肺痺証

『兪原配穴(肺):肺兪+太淵』…肺気虚証〔補法〕

【主症配穴】

+風池…猫背

+缺盆…肺結核〔按摩も良し〕

+中脘…慢性の咳嗽〔喀痰が多い時には、豊隆を追加〕

+腰兪…腰痛

【症例/個人的見解】

・和漢三才図会には「禁鍼穴」とある。

・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて刺激の方法や種類を変えるべきかと考える。

 

・風邪初期に、吸玉をつかうことが多い。上記のように交感神経への賦活により免疫機能の向上があるのでは?施術した夜などに一時的に熱が上がることが多いが、総じて早く風邪が抜けるようである。

・精神疾患に関する主治があるが、之は本穴が挟む「身柱」の主治の影響かと思う。足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて考えるならば、統合失調症や注意欠陥多動性障害などよりも抑うつ状態に用いるべきかと。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。肺の損傷。 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

肩関節周囲炎、肩背部痛, , 募穴「瀉実」, 手太陰肺経, 治熱五十九兪

中府(ちゅうふ)

LU1)中府(zhong1fu3)(ちゅうふ)膺兪(ying1shu4)(ようゆ)・ 膺中兪・肺募・府中兪・龍頷

【取穴】

前胸部、第1肋間と同じ高さ、鎖骨下窩の外側、前正中線の外方六寸。

※LU2)雲門を取穴し、その下方一寸にある。

※ST14)庫房・KI26)彧中・CV20)華蓋・中府は、第1肋間と同じ高さに並ぶ。

【名の由来】

「中府=中気(胃気)」。臓気は胃気によって推動し、正経の始点である中府に送られる事から。

【要穴】

『肺募穴』

【交会】

・経絡(2):手足太陰経

【作用】

〔補〕補中益肺・温肺散邪

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清熱胸中・宣肺利気・止咳平喘』

【弁証主治】

◆肺病

風邪・呼吸器の虚弱・多汗・自律神経失調・臍右の強い拍動・脈浮など

◆膀胱病

顔色が黒い・発熱による疼痛・泌尿器症状・痔など

◆手足太陰経病

萎縮性舌炎・肩背部痛・鎖骨窩痛・肘痛・両手を交えてもだえるなど

【弁証配穴】

『兪募配穴(肺):肺兪+中府』…肺病

『募合配穴(肺):中府+尺澤』…肺実証

『原募配穴(手太陰経):太淵+中府』…手太陰経病

【主症配穴】

+尺澤…咳嗽・喀血

+廉泉…胸痛〔瀉法〕

+意舎…嚥下困難・胸苦しさ

【症例/個人的見解】

・掌蹠膿疱症の鎖骨周囲の痛みに対して、本穴に吸玉を施してみた。効果はあった様子。

・検証:得気は、「臑会」に走る感じがする。

 

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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