経外奇穴, 致命三十六穴, 足太陰経筋, 婦人科疾患, 意識障害, 手少陰経筋, 更年期障害, 任脈

神闕(しんけつ) ※三角灸(さんかくきゅう)

CV8)(shen2que4)(しんけつ)・維会・臍中・気舎・闕陰・命蔕・気合

【取穴】上腹部、臍中央。

【名の由来】「闕=宮中」。臍は「先天之結帯、後天之気舎」と云い、胎児の神気を結び、営気を送る場である事から。

【交会】・経筋(2):足太陰経筋の結す処・手少陰経筋の系する処

【作用】〔基本、神闕は灸〕

〔灸補〕中陽奮起・下元温補・回陽固脱

〔灸瀉〕駆冷散結・寒邪温散・血脈温通・開竅復蘇

【弁証主治】

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・腹部のしこり、※奔豚・痔・糖尿病など

◆足太陰経筋病

脇腹、下腹部~臍、陰部への引きつれと鋭い痛み・股関節痛・陰部痛・下腿内側痛・内踝痛・足母指痛・背深部の痛みなど

◆手少陰経筋病

しゃっくり・※伏梁・※肘網の痛み・上肢内側痛・インポテンツなど

【主症主治】むくみ・※尸厥 〔灸1壮〕・※脱証

【主症配穴】

+公孫…腹張

+復溜…お腹のむくみ

+三間〔瀉〕…過敏性腸症候群

+三陰交…排尿障害

【症例/個人的見解】

・和漢三才図会に「禁鍼穴」とある。常識的に考えて鍼は使わないほうが良いかと。

・尸厥に対し、扁鵲が鍼をしたとの逸話あり。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。腹腔内臓器の損傷。

 

※腎積奔豚…五積之一。脇腹にしこりが出来、このしこりが時々胸を衝き上げるようで苦しい・腹痛・往来寒熱・骨萎・息切れなど。

※心積伏梁…五積之一。臍上から心窩部にかけて大きなしこりが在り、慢性化する。顔が赤い・喉が渇き、唾に血が混じる・動悸・胸苦しさ・お腹の中の熱感・掌のほてり・脈沈芤。悪化すると痙攣をおこすことも。

※肘網…肘に分布する細網(孫絡?)。脳梗塞後の肘のこわばりなどはコレによる。

※尸厥…突然昏倒し仮死状態を呈する。手足の冷え・鳥肌・顔色が青黒い・うわごと・咬い締め・めまい・呼吸微弱、脈絶微弱など。

※脱証…珠ような汗がながれ、手足がひどく冷える・眼は閉じ口は開いたまま、手は巻き上がる・尿漏れ・脈微細絶。虚証。 描写から考えるに、錐体路、錐体外路変性、進行性球マヒなども含まれるかと。

 

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三角灸(san1jiao3jiu3)(さんかくきゅう)・疝気穴・臍傍穴・臍三角

※経外奇穴-世医特効方-

【取穴】下腹部、患者の両口角の長さを一辺とした正三角形をつくり、その頂点を臍にあてる。その底辺を水平にして、両底角を取穴する。

【名の由来】その取穴の方法と、一般に灸法に用いる事から。

【主治】鼠径ヘルニア・肝斑・過敏性腸症候群・慢性結腸炎・不妊症

【配穴】+足三里+大敦…陰嚢ヘルニア

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675
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手少陰経筋, 手少陰心経, 井(木/金)穴〔心下満を治す〕

少衝(しょうしょう)

HT9)少衝(shao3chong1)(しょうしょう)・経始

【取穴】小指、末節骨橈側、爪甲角の近位外方一分(指寸)、爪甲橈側縁の垂線と爪甲基底部の水平線の交点。

【名の由来】「少=少陰」「衝=急激」。本穴が少陰経の井穴(脈気の出る処)であり、その勢いが急激である事から。

【要穴】『手少陰経井木穴(火経木穴/木生火/自経母穴)』

【交会】・経筋:手少陰経筋の起す処(小指の内側)

【作用】

〔補〕補益少陰

〔瀉〕清心安神・清瀉心熱・通調心気・回陽救逆

【弁証主治】

◆温病

悪寒戦慄をともなう3日以上の高熱、感染症、髄膜炎・発作性の痙攣、ひきつけ〔瀉血〕・血液疾患〔金針で瀉血〕・出血傾向など

◆(心)気虚気滞証「心下満を治す/虚すれば其の母を補う」

睡眠障害・健忘・不安障害〔金鍼で3分ほど刺入〕・喉渇・息切れ・しゃっくり・心痛、胸苦しさ・※伏梁・※瘕聚・臍上の強い拍動・脈浮洪・夜間に症状が悪化など

◆手少陰経(筋)病

上肢前内側の冷え、痛み、静脈瘤・※肘網の痛み(特に左肘)・インポテンツなど

【主症配穴】

+曲池…発熱

+足三里〔補〕…母乳が出にくい〔少衝は瀉〕

【症例/個人的見解】

・古典に『少衝に鍼すれば起死回生の妙あり』とある。

・木(怒/魂)穴・金(悲/魄)穴は、どの経絡でも精神疾患への効果が高い。特に手少陰心経・手厥陰心包経はその傾向が強い様子。

・井穴はその位置的に、いずれも瀉熱作用〔瀉血〕が強い。

 

※瘕聚…お腹の中に不明瞭なしこりがあり、一時的に張りがきて痛みが移動するもの。

※心積伏梁…五積之一。臍上から心窩部にかけて大きなしこりが在り、慢性化する。顔が赤い・喉が渇き、唾に血が混じる・動悸・胸苦しさ・お腹の中の熱感・掌のほてり・脈沈芤。悪化すると痙攣をおこすことも。

※肘網…肘に分布する細網(孫絡?)。脳梗塞後の肘のこわばりなどはコレによる。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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手少陰経筋, 手少陰心経, 榮(火/水)穴〔身熱を治す〕

少府(しょうふ)

HT8)少府(shao3fu3)(しょうふ)・兌骨

【取穴】手掌、第5中手指節関節の近位端と同じ高さ、第4・5中手骨の間。

※第4・5中手骨間、拳を握ったときに小指頭が当たるところにある。PC8)労宮と同じ高さにある。

【名の由来】「少=少陰」「府=内府(内側)」。本穴が少陰経体内流注上の疾患に著効がある事から。

【要穴】『手少陰経榮火穴(火経火穴/火気の強い穴)』

【作用】

〔補〕補土・寧心安神

〔瀉〕舒筋活絡・清心除煩

【弁証主治】

◆心熱証「身熱を治す」

※心瘧・発熱、小児のひきつけ・睡眠障害・喉渇・掌の火照り・心痛・動悸、胸苦しさ・臍上の強い拍動・脈浮洪・夜間に症状が悪化など

◆手少陰経(筋)病

しゃっくり・※伏梁・※肘網の痛み・上肢の痛み、冷え、静脈瘤・インポテンツなど


◆脾虚証「火経火穴/火生土/虚すれば其の母を補う」

胃腸虚弱、萎縮性胃炎・貧血、血液疾患・婦人科疾患など

【症例/個人的見解】

・火陰経の火穴は全経穴中、最も火陰性が強い。そういう意味では土性(脾胃・肌肉・口など)に対する補法にも応用できるのではないだろうか?


・少陰経中、最も火気の強い穴であるので、先の神門の手少陰経に関する主治はほぼ当てはまる。

・榮(火/水)穴は木(筋)を挟む。故に各経筋病にも使い勝手が良い。

 

※心瘧…悪寒・胸焼け・清水を見たがる・寒がるが熱は高くない。

※心積伏梁…五積之一。臍上から心窩部にかけて大きなしこりが在り、慢性化する。顔が赤い・喉が渇き、唾に血が混じる・動悸・胸苦しさ・お腹の中の熱感・掌のほてり・脈沈芤。悪化すると痙攣をおこすことも。

※肘網…肘に分布する細網(孫絡?)。脳梗塞後の肘のこわばりなどはコレによる。

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埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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致残十八穴, 兪(土/木)穴〔体重節痛を治す〕, 原穴, 手少陰経筋, 手少陰心経

神門(しんもん)

HT7)神門(shen2men2)(しんもん)・兌衝・中都・鋭中・鋭衝鋭骨

【取穴】手関節前内側、尺側手根屈筋腱の橈側縁、手関節掌側横紋上。

※豆状骨の上縁橈側の陥凹部、手関節掌側横紋にある。

【名の由来】「神=神志」「門=出入口」。心は神を蔵し、本穴が手少陰経の原穴である事から。

【要穴】

『心原穴』

『手少陰経兪土穴(火経土穴/火生土/自経子穴)』

『標本:手少陰之本』

【交会】・経筋:手少陰経筋の結す処(鋭骨)

【作用】

〔補〕補益原気・心気補益・心神安寧・心血補養

〔瀉〕通調心絡・清心開竅・心火清熱

【弁証主治】

◆心実証「実すれば其の子を瀉す」

循環器症状・睡眠障害・梅核気・喉痛、喉渇・掌の火照り・臍上の強い拍動・皮膚疾患・脈浮洪・11:00~13:00あるいは23:00~01:00の異常(夜間に症状が悪化)など

◆胆病/骨病

悪寒発熱・几帳面な性格、被害妄想、イライラして怒りやすい・貧血、血液疾患・外眼眦痛など

◆手少陰経(筋)病「体重節痛を治す」

しゃっくり・腋下痛・上肢前内側の冷え、痛み、静脈瘤・※肘網の痛み・第5指痛・インポテンツなど

【弁証配穴】

『兪原配穴(心):心兪+神門』…心虚証〔補法〕

『原絡配穴(心⇒小腸):神門+支正』…心所生病

『原募配穴(手少陰経):巨闕+神門』…手少陰経病

『二原配穴(肺心):神門+太淵/(心脾):神門+太白』…気血両虚証〔補法〕

『二原配穴(心肝):神門+太衝』…心肝火旺証〔瀉法〕

『二原配穴(心肝):神門+太衝』…心肝血虚証〔補法〕

『二原配穴(心腎):神門+太渓』…心腎不交証

【主症配穴】+尺澤…上肢の悪寒

【症例/個人的見解】

・原穴はその臓腑経絡に加え、子午の表裏にある臓腑経絡も主治する。すなわち心原穴である神門は、足少陽胆経の病(主に所生病)も主治とする。

・神門にて脈が触れる場合、妊娠の可能性あり。

・霊道、通里、陰郄、神門は一寸五分の中に密集する経穴なので、実際の臨床では効能を分けて論じるべきかは悩ましい。

・武術的な「致残十八穴」の一つ。打突により握力の低下を招く。

 

※肘網…肘に分布する細網(孫絡?)。脳梗塞後の肘のこわばりなどはコレによる。

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埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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合(水/土)穴(下合穴)〔逆気而泄を治す〕, 手少陰経筋, 手少陰心経

少海(しょうかい)

HT3)少海(shao3hai3)(しょうかい)・曲節

【取穴】肘前内側、上腕骨内側上顆の前縁、肘窩横紋と同じ高さ。

※肘を曲げ、上腕骨内側上顆と肘窩横紋の内側端を結ぶ線上の中点にある。

【名の由来】「少=少陰」「海=集まり帰する所」。本穴の効能が、少陰経にありながら他経にまで渡る広範囲なものである事から。

【要穴】『手少陰経合水穴(火経水穴/水克火)』

【交会】・経筋:手少陰経筋の結す処(肘内側)

【作用】〔瀉〕行気和血

【弁証主治】

◆気逆証「逆気而泄を治す/水克火」

※脳風・しゃっくり・※伏梁・インポテンツ、遺精など

◆手少陰経(筋)病

上肢前内側の冷え、痛み、静脈瘤・※肘網の痛みなど

【主症主治】虫歯

【配穴】

+天井…頚部リンパ節結核

+陰市…狭心症

【症例/個人的見解】

・心(火)経の水穴であることから、精神面での熱逆にはよく用いられる。ストレスから生じるEDなどにも有効か?

・虫歯、歯痛に効くとあるが、試したことはない。経穴理論からもよく分からないが・・・

 

※脳風…健忘・急性の頭痛・めまいと耳鳴・蓄膿・泡の様な涎を吐くなど。脳腫瘍などによるものか?

※心積伏梁…五積之一。臍上から心窩部にかけて大きなしこりが在り、慢性化する。顔が赤い・喉が渇き、唾に血が混じる・動悸・胸苦しさ・お腹の中の熱感・掌のほてり・脈沈芤。悪化すると痙攣をおこすことも。

※肘網…肘に分布する細網(孫絡?)。脳梗塞後の肘のこわばりなどはコレによる。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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手厥陰経筋, 手太陽経筋, 手少陰経筋, 手少陰心経

極泉(きょくせん)

HT1)極泉(ji2quan2)(きょくせん)

【取穴】腋窩、腋窩中央、腋窩動脈拍動部。

【名の由来】「極=最高位」「泉=水源」。心は血脈を主り、本穴が手少陰経の最も高い位置にある事から。

【要穴】『標本:手太陰之標(腋内動)』

【交会】・経筋(3):手少陰経筋の入る処・手太陽-手厥陰経筋の結する処(腋下)

【作用】〔瀉〕行気活血

【弁証主治】

◆手少陰経(筋)病

しゃっくり・上肢前内側の冷え、痛み、痙攣、静脈瘤・※肘網の痛み・第3、5指痛・※伏梁・インポテンツなど

◆手太陰経病

呼吸器の虚弱・自律神経失調・鎖骨窩痛・両手を交えてもだえる・臍右の強い拍動・脈浮など

◆手太陽経筋病

発熱による疼痛・視力低下・耳鳴・項頚部痛・肩胛骨痛など

◆手厥陰経筋病

呼吸困難・胸痛など

 

【主症主治】わきが〔瀉血〕

 

※心積伏梁…五積之一。臍上から心窩部にかけて大きなしこりが在り、慢性化する。顔が赤い・喉渇、唾に血が混じる・動悸・胸苦しさ・お腹の中の熱感・掌のほてり・脈沈芤。悪化すると痙攣をおこすことも。

※肘網…肘に分布する細網(孫絡?)。脳梗塞後の肘のこわばりなどはコレによる。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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