GV15)瘂門(ya1men2)(あもん)・舌横・舌厭
【取穴】後頚部、後正中線上、第2頚椎棘突起上方の陥凹部。
※GV16)風府の下方五分にある。
【名の由来】「瘂=しゃべれない」「門=出入口」。古来、本穴に灸をしたところ瘂となり、鍼にて治ったという逸話がある事から。
【交会】・経絡(2):督脈-陽維脈
【作用】
〔補〕益脳増音
〔瀉〕『気海(胸街)之兪/通督解痙・醒脳開竅』
【弁証主治】
◆督脈病
てんかん、意識障害・躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・肩背部痛・腰背部の痛みなど
◆陽維脈病「寒熱に苦しむ」
悪寒戦慄をともなう高熱・往来寒熱・髄膜炎症状・リンパ節腫・四肢の冷え・胸苦しさなど
【主症主治】失語症
【配穴】
『回陽九針穴法:瘂門⇒労宮⇒三陰交⇒湧泉⇒太渓⇒中脘⇒環跳⇒足三里⇒合谷/蘇生法?』
+関衝…失語症(聾唖)
【症例/個人的見解】
・一寸五分以上は刺入しないように(瘂門-耳孔-眼を結ぶ角度で刺入しない事)。
・甲乙経・和漢三才図会には「禁灸穴」とある。また武術的な「致命三十六穴」の一つ。頚椎損傷。要注意。
・陽(維・蹻)を病むと寒を生ず。
・中国では、『回陽九針穴』を順番に取穴していくと、一時的な蘇生効果があるともいわれる。
編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675
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