過敏性腸症候群で、薬を飲んでも治らない吐き気が、治療をして無くなったので良いと思いました。
カテゴリー: 過敏性腸症候群
中枢(ちゅうすう)
GV7)中枢(zhong1shu1)(ちゅうすう)・十椎
【取穴】上背部、後正中線上、第10胸椎棘突起下方の陥凹部。
※Th10~L1は、子宮の内臓体性知覚反射部位に相当。
※Th10~12・S1~3は、前立腺の内臓体性知覚反射部位に相当。
【名の由来】「中=中間」「「枢=軸」。本穴の位置が背部の運動軸となる事から。
【作用】
〔補〕健脾利湿
〔瀉〕清熱止痛
【弁証主治】
◆督脈病
躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒・膝、四肢の冷えなど
◆胆病
几帳面な性格、イライラして怒りやすい・過敏性腸症候群・貧血、血液疾患など
【主症主治】しゃっくり・吐き気・十二指腸潰瘍・食欲不振〔灸3壮〕
【症例/個人的見解】
・本穴の左右に胆兪がある。胆の病にも有効と考える。
・和漢三才図会に「此処に三壮灸すれば善く熱を引かせ食が進む。常用常効あり」とある。
編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675
天枢(てんすう)
ST25)天枢(tian1shu1)(てんすう)・ 長谿・穀門・谷門・循際・長谷・大腸募・補元・循元
【取穴】上腹部、臍中央の外方二寸。
※モリス点(虫垂炎の診断点)に近い。
【名の由来】「天枢=北斗七星の第一星」。天空の星々の運行を司るとされる。古代、臍を中心にその上下を天地に対応させていた為、本穴が臍の傍、天地の境に在る様を「天枢星」に喩えて。
【要穴】
『大腸募穴』
『魂魄之舎?』
【作用】
〔補〕温陽固腸・調中和胃
〔瀉〕通腸導滞・腸道温通・清熱通便・理気健脾
【弁証主治】
◆中焦(胃/大腸)病
消化器症状、排便異常・アレルギー疾患・黄疸・脈浮緩など・05:00~07:00あるいは17:00~19:00の異常など
◆腎病
成長発育不全・泌尿器、婦人科疾患・腰痛など
◆足陽明経病
不安障害・躁鬱・パニック症候群・注意欠陥多動性障害、統合失調症など
【主症主治】腹筋のこわばりや痙攣・臍周辺の鋭い痛み
【弁証配穴】
『兪募配穴(大腸):大腸兪+天枢』…大腸病
『募合配穴(大腸):天枢+上巨虚・曲池』…大腸実証〔瀉法〕
『原募配穴(手陽明経):合谷+天枢』…手陽明経病
【主症配穴】
+環跳〔瀉〕…半身不随〔天枢は補〕
+陰陵泉…回虫症
+水泉…経遅・閉経
【症例/個人的見解】
・募穴はその臓腑に加え、子午の表裏にある臓腑も主治する。すなわち大腸募穴である天枢は、腎の病も主治とする。
・難経第三十一難には、中焦の病を治す場として「臍傍」としている。
・和漢三才図会には「禁鍼・妊婦禁灸」とあるが、臨床上、鍼を使って問題はなかった。妊婦に対しては要注意。
・「天」の字がつくツボは、リンパ系の走行に多く分布している。免疫系への治療効果を期待できるかも。近年、アレルギー疾患と腸内環境の因果関係は立証されてきており、そういった意味からも本穴は重要になると思う。
編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675
【おまけ】