精神疾患, 陽蹻脈, 足陽明胃経, 任脈

地倉(ちそう)

ST4)地倉(di4cang1)(ちそう)・会維(hui4wei2)(えい)・胃維

【取穴】顔面部、口角の外方四分(指寸)。

※口角の外方、鼻唇溝あるいは鼻唇溝の延長線上にある。

【名の由来】古来、額を天庭・頬を「地」に喩え、食物を頬張る様が「倉」を連想させる事から。

【要穴】

『経別:第三合(足陽明の出る処)』

『標本:足陽明之標(頏顙/副鼻腔)』

【交会】 ・経絡(3):手足陽明経-陽蹻脈-任脈 …鍼灸大成

※鍼灸聚英には「任脈の会」とも。

【作用】〔瀉〕疏風活絡・扶正鎮痛

【弁証主治】

◆胃脾の病

消化器症状・貧血、血液疾患・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常・ベーチェット病〔黄蓮犀角湯(清熱解毒涼血)を用いる様な証〕など

◆陽明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・歯痛・頚部の腫脹など

◆陽蹻脈病「陰緩み陽急す」

てんかん・悪風発熱・半身不随・睡眠障害・下肢外側のこわばり、外反足・腰背部痛・部位がはっきりしない疼痛など

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・痔・糖尿病など

 

【主症主治】口唇チック・三叉神経痛・顔面神経マヒ〔巨刺・透頬車〕

【配穴】+水泉…半身不随・足に力が入らない

【症例検証/個人的見解】

・精神疾患患者は、口周囲の違和感、異感覚を訴えることが多い。脳の機能局在(ボディマップ)の広範囲に口唇の刺激が影響を与えることから考えると、脳疾患の治療ポイントとして有効かと思われる。

・陽が病むと寒を生ず。

・検証:得気はわずかに「大迎」の方へ。

 

※ベーチェット病…再発・寛解を繰り返す原因不明慢性血管炎。自己免疫疾患の一つ。眼、口、皮膚、外陰部の他、中枢・末梢神経、消化管、関節、血管を侵す全身性疾患。男性に多い。地域差がある事から環境・遺伝因子が原因の一つとも考えられている。皮膚の過敏性亢進の為、針をさした部位が真っ赤に腫れ上がる事がある。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675

 

【おまけ】

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禁灸穴, 禁鍼穴, 陽蹻脈, 顔面神経麻痺, 足陽明胃経, 任脈

承泣(しょうきゅう)

ST1)承泣(cheng2qi4)(しょうきゅう)・面髎(mian1liao2)(めんりょう)・鼷穴・谿穴・目下

【取穴】顔面部、眼球と眼窩下縁の間、瞳孔線上。

【名の由来】「承=受ける」「泣=涙」。本穴が涙を受ける位置にある事から。

【交会】・経絡(3):足陽明経-陽蹻脈-任脈 …鍼灸大成・鍼灸聚英

【作用】

〔補〕補虚明目

〔瀉〕散風清熱・明目止泪・舒筋活絡・泄血去瘀

〔瀉血〕鬱熱宣散

【弁証主治】

◆足陽明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症など

◆陽蹻脈病「陰緩み陽急す」

てんかん・悪風発熱・半身不随・睡眠障害・下肢外側のこわばり、外反足・腰背部痛・部位がはっきりしない疼痛など

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・痔・糖尿病など

【主症主治】眼疾患・顔面神経マヒ・顔面の痙攣

【症例/個人的見解】

・甲乙経・和漢三才図会に「禁鍼灸穴」とある。要注意。

・陽が病むと寒を生ず。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675

 

【おまけ】

絡穴〔去痰化瘀〕, 脳血管障害, 頭痛, 風邪、呼吸器疾患, 八宗穴/八脈交会穴, 手太陰肺経, 任脈

列缺(れつけつ)

LU7)(lie4que1)(れつけつ)・童玄・腕労

【取穴】前腕橈側、長母指外転筋腱と短母指外転筋腱の間、手関節掌側横紋の上方一寸五分。

※両手の虎口を合わせ、示指尖端が当る、橈骨茎状突起の陥凹部。

【名の由来】雷神の名。本穴を用いると雷鳴が天(頭項)にこだまし、黒雲を払うかの如く病が取れる事から。

※太陰経気が本穴より陽明経に至り、「裂け出て缺れ去る」様を呈するところからとも。

【要穴】

『手太陰経絡穴/手首の上の筋肉の間に起き、本経に沿ってまっすぐ掌中に入り、魚際に散ず。~手首から(一寸)五分の処に取り、別れて陽明に向かう』

『八宗穴/八脈交会穴(×任脈)』

【作用】

〔補〕補益肺気・利咽快膈・調和陰陽

〔瀉〕疏風解表・駆邪散滞・通経活絡・通調任脈

【絡脈主治】表裏(陽明)にまたがる症状・手太陰絡脈の瘀血痰飲証 

〔補〕あくび・頻尿や尿漏れ

〔瀉〕胸部の打撲

〔瀉血〕手首から掌の火照り、むくみ〔繆刺法…反対側を瀉血/透太淵〕

【弁証主治】

◆任脈病

婦人科疾患・痔・糖尿病など

◆手太陰経病

呼吸器の虚弱・咳嗽・喘息・自律神経失調・鎖骨窩痛・肘痛・両手を交えてもだえる・臍右の強い拍動・脈浮など

【主症主治】

『四総穴「頭項は列缺に尋ねる」/頭項の症状 』

『馬丹陽天星十二穴/半身不随・偏頭痛・※尸厥〔金鍼3分、灸5壮〕』

【弁証配穴】

『原絡配穴(大腸⇒肺):合谷+列缺』…大腸/津の病〔瀉法〕

『八脈交会配穴:列缺+照海』…任脈-陰蹻脈の病・難病・痰が喉につまる〔瀉血〕

【主症配穴】

+衝陽…半身不随

+二間…咳嗽

+足三里…喘息

+後渓…項頚部痛・胸痛

+太淵〔灸瀉〕…胸痛・痰がからんだ咳・頭痛〔繆刺〕

【症例/個人的見解】

・絡脈は皮下静脈との関わりが深いので、瀉血が有効。

・本穴は任脈の交会穴とされるが、任脈病(婦人科疾患)に本穴が有効かは、個人的にはよくわからない。むしろ列缺+照海で、陰蹻脈の病(自律神経失調や小脳疾患など)に使用した方が予後は良い様子。

・検証:直接的な得気は肘全体、特に「曲池」から「天井」に感じる。「合谷」にも少し響く。

 

※尸厥…発作性の昏倒。手足の冷え・鳥肌・顔色が青黒い・うわごと・咬い締め・めまい・呼吸微弱、脈絶微弱など。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675

 

【おまけ】