督脈, , 腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 致命三十六穴, 帯脈

命門(めいもん)

 

GV4)命門(ming4men2)(めいもん)・十四椎(shi2si41zhui1)(じゅうしつい/じゅうよんつい)・属累・竹杖

【取穴】

腰部、後正中線上、第2腰椎棘突起下方の陥凹部。

【由来】

本穴が両腎(先天之本)の間にある事から。

【交会】

・経絡(2):督脈-帯脈の交会穴とも。

・経別:第一合(足少陰の出る処。此処から帯脈に属す)

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎・温陽補虚』

〔瀉〕督脈通暢・去邪散滞

【弁証主治】

◆督脈病

躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・常に眠く身体が重い・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒・膝、四肢の冷え・サルコペニア(加齢による筋力低下)など

◆膀胱/腎病

成長発育不全、代謝不全・脱毛・視力の低下・耳鳴、難聴・歯槽膿漏・自律神経失調、更年期障害・顔色が黒い・泌尿器、婦人科疾患〔金鍼〕・下痢〔灸100壮〕・脈沈遅など

◆帯脈病「腹満、腰溶溶として水中に坐している如し」

腹張・腰~側腹部痛、痙攣・下脱症状・過敏性腸症候群〔灸100壮〕など

【配穴】

+関元+足三里…虚弱体質

+肝兪…立ちくらみ

+長強〔瀉〕…細菌性の下痢〔命門は補〕

【症例/個人的見解】

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。津液代謝の異常に関しては効果が高い。

・個人的には、帯脈は、本穴から任脈の体幹すべての穴へと向かうイメージをもっている。こう考えると帯脈は、腹横筋や最内肋間筋など、深奥の筋の役割なども持つのではないか?

・夜盲症には、ビタミンAの摂取と吸収率の改善を。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。腎の損傷。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

ED、男性生殖器疾患, , 致命三十六穴, 免疫力、抵抗力向上, 原穴, 慢性疲労、虚弱体質, 三焦, 任脈

気海(きかい)

 

CV6気海(qi4hai3)(きかい)・丹田・脖胦・下肓

【取穴】

下腹部、前正中線上、臍中央の下方一寸五分。

・筋肉:白線

・知覚神経:肋間神経前皮枝

・血管:浅腹壁動脈、下腹壁動脈

【名の由来】

「気=真気」。本穴が臍と丹田の中点にあり、真気の集まる場である事から。

【要穴】

『肓之原』

【作用】

〔補〕培補元気・調補下焦・補腎益気・真陽固精

〔瀉〕行気散滞・理気行血・去邪散滞・温陽散寒

【弁証主治】

◆真陽不足〔灸補〕

脱証・小児のひきつけ・精神衰弱・難聴・内臓下垂・水様の下痢・冷え性など

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・げっぷ、腹部のしこり、※瘕聚 、※奔豚〔灸100壮〕・便秘・痔・糖尿病・更年期障害など

【主症配穴】

+大巨〔瀉〕…てんかん

+水分…むくみ〔皮内鍼の様な浅刺でも可〕

+章門…下半身の冷え〔灸法〕

+三陰交…遺精

【症例/個人的見解】

・「肓之原は脖胦に出ず」と云う。霊枢九針十二原第一においては、五臓の原穴左右十穴に、鳩尾と気海を加えて十二原としている。その重要性は一考かと。

・本穴は「男子の生気之海」とされる。泌尿器疾患に。

・古典に「妊婦禁灸」とある。要注意。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。骨盤腔内臓器の損傷。

 

※瘕聚…腹内に結塊があって、張れや痛みを伴う病証。積塊が不明瞭で、一時的に張りがきて痛みが移動するものを聚という。

※腎積奔豚…五積之一。脇腹にしこりが出来、このしこりが時々胸を衝き上げるようで苦しい・腹痛・往来寒熱・骨萎・息切れなど。

※脱証…珠ような汗がながれ、手足がひどく冷える・眼は閉じ口は開いたまま、手は巻き上がる・尿漏れ・脈微細絶。虚証。描写から考えるに、錐体路、錐体外路変性、進行性球マヒなども含まれるかと。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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《アーユルヴェーダ・マルマ》, , 足少陽胆経, 募穴「瀉実」, 代謝障害

京門(けいもん)

 

GB25)京門(jing1men2)(けいもん)・気府・気兪・腎募

【取穴】

側腹部、第12肋骨端下縁。

※側臥し肩関節を挙上して定める。第12肋骨端は、後腋窩線の後方で肋骨弓下縁の下方で触れる。

※モーバン点(肝・胆疾患の圧診点)に近い。

【名の由来】

「京=都」。本穴が腎(水)募穴であり、水が集まり、また水道を調節する作用を持つ事から。

【要穴】

『腎募穴』

【作用】

〔補〕滋腎壮陽

〔瀉〕通利下焦

【弁証主治】

◆腎病

成長発育不全・代謝不全・泌尿器、婦人科疾患・腰痛・脈沈遅・17:00~19:00あるいは05:00~07:00の異常など

◆足少陽経病

口苦・溜息・脇肋痛・足首痛など

【主症主治】

腹腔内の血流不全

【弁証配穴】

『兪募配穴(腎):京門+腎兪』…腎病

『原募配穴(足少陰経):太渓+京門』…足少陰経病

【主症配穴】

+蠡溝…急性の下腹部の腫れ〔瀉法〕

+行間…腰の強い痛み〔瀉法〕

+照海…排尿障害・尿が黄色〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・インド医学にも「マルマ(marman)」と呼ばれるツボに該当する概念がある。本穴はインド医学的には「parsva-samdhi(肋骨との境界/脈管のマルマ)」と呼ばれ、腹腔内の血流不全に治効があるとされる。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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発汗調整, , 腹街/水穀の海, 自己免疫疾患, 衝脈, 足少陰腎経, 免疫力、抵抗力向上, 婦人科疾患, 三焦, 代謝障害

肓兪(こうゆ)

 

KI16(huang1shu4)(こうゆ)

【取穴】

上腹部、臍中央の外方五分。

・筋肉:腹直筋

・運動神経:肋間神経

・知覚神経:肋間神経前皮枝

・血管:浅腹壁動脈、下腹壁動脈

【名の由来】

「肓=肓膜」「兪=輸」。足少陰脈が本穴より体内肓膜に向かい入る場所である事から。

【交会】

・経絡(2):足少陰経-衝脈

【作用】

〔補〕温補肌肉

〔通〕通経緩脈

〔瀉〕寛胸理気・和胃降逆

【弁証主治】

◆腎陽/三焦病

成長発育不全・腰痛・脈沈遅・多汗・※副腎皮質機能亢進症状、自己免疫疾患代謝障害、極度の痩せなど

◆足少陰経病/衝脈病「逆気して裏急す」

身体が膨張したように感じる(泌尿器、婦人科疾患・更年期障害・皮膚静脈炎・むくみなど)〔瀉〕

身体が縮んだように感じる(認知症・貧血・喘息・サルコペニア(加齢による筋力低下))〔補〕 など

【主症主治/腹街の病】

〔補〕空腹だが食欲がない・下痢など

〔瀉〕お腹が張る・腹痛・便秘など

【主症配穴】

+横骨…排尿障害〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・肓は「脂」であり「腎より生じるもの」という意味がある。個人的には、『肓』は『三焦』と深い関係にあり、採用医学的には『三焦』は、特に副腎皮質との関わりを考えている。代謝の過剰亢進や代謝不全、および自己免疫疾患などには適応を考える。

 

 

・難経第三十一難には、中焦の病を治す場として「臍傍」としている。腹街(水穀の海=胃腸)の治療には、各背兪と組み合わせると良い。

 

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

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《アーユルヴェーダ・マルマ》, むくみ、冷え症, , 腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 足太陽膀胱経, 免疫力、抵抗力向上, 更年期障害, 三焦

胞肓(ほうこう)

 

BL53)胞肓(bao1huang1)(ほうこう)

【取穴】

臀部、第2仙骨孔と同じ高さ、正中仙骨陵の外方三寸。

※BL53)胞肓、BL28)膀胱兪、BL32)次髎は、第2仙骨孔と同じ高さにある。

※小野寺仙部圧診点(大腸・直腸・肛門の診断点)に近い。

【名の由来】

「胞=膀胱、女子胞」「肓=脂肪組織」。本穴が膀胱兪の外、脇腹の脂肪の内に在る事から。

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎利水』

〔瀉〕通経活絡

【弁証主治】

◆膀胱虚証/腎病

成長発育不全、代謝不全、極度の痩せ・顔色が黒い・腰痛・※癥積・泌尿器、婦人科疾患〔瀉〕・下痢、排便異常・痔・脈沈遅など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】

下肢マヒ・下肢の血流不全

【症例/個人的見解】

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。また「肓=腎より生じるもの」、「胞=女子胞」であることから、腎病、特に泌尿器、婦人科疾患に対して有効だと思う。

・インド医学にも「マルマ(marman)」と呼ばれるツボに該当する概念がある。本穴はインド医学的には「nitamba(臀部/脈管のマルマ)」と呼ばれ、下肢マヒと血流不全に治効があるとされる。

 

※癥積…腹内の痞塊で、固定性で痛所が一定で動かないもの。出たり散ったりして痛所が定まらないものを瘕聚という。

 

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《経外奇穴》, 禁鍼穴, ED、男性生殖器疾患, 背兪穴「補虚/交感神経賦活」, , 自己免疫疾患, 致命三十六穴, 足太陽膀胱経, 婦人科疾患, 慢性疲労、虚弱体質, 更年期障害, 治熱五十九兪

腎兪(じんゆ) ※陽萎穴Ⅰ号

 

BL23)(shen4shu4)(じんゆ)

【取穴】

上背部、第2腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。

【名の由来】

本穴が腎絡の兪穴である事から。

【要穴】

『腎兪穴』

『標本:足少陰之標?』 ※原文では「背兪と舌下両脈」とある。

【作用】

〔補〕益補固精・腰脊強壮・腎陽温補

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清瀉腎熱・舒筋活絡・散寒去湿』

【弁証主治】

◆腎虚証

成長発育不全、代謝不全、極度の痩せ・視力低下・ 耳鳴、難聴・泌尿器、婦人科疾患〔灸〕・下痢・脈沈遅・17:00~19:00あるいは05:00~07:00の異常など

◆足少陰経病

貧血、血液疾患・シェーグレン症候群・喘息・腰背部の痛み、悪寒・四肢が重だるい、冷える・こむら返り・足底痛など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

◆督脈病

躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重くふらふらする・肩背部痛など

【弁証配穴】

『兪募配穴(腎):京門+腎兪』…腎病

『兪原配穴(腎):腎兪+太渓』…腎虚証〔補法〕

【主症配穴】

+脾兪…中風

+後渓…多汗

+三間〔瀉〕…風邪の後の肩背部の痛み〔腎兪は補〕

+委中…腰痛

+三陰交…腎結石

+関元〔灸〕…慢性腎炎(虚性)

+復溜…頻尿・むくみ

+心兪…夢精・遺精〔補法〕

【症例/個人的見解】

・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて、刺激の種類や強弱を変えるべきと考える。

 

・足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて、施術法を吟味すべし。

和漢三才図会には「禁鍼穴」とある。腎に刺入する事を恐れた為か?

・夜盲症には、ビタミンAの摂取と吸収率の改善を。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。腎臓の損傷。

・EDに対する新穴として、腎兪の上二寸半、任脈の外一寸に『陽萎穴Ⅰ号』がある。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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肥満あるいは極度の痩せ, 背兪穴「補虚/交感神経賦活」, , 自己免疫疾患, 足太陽膀胱経, 婦人科疾患, 更年期障害, 三焦

三焦兪(さんしょうゆ)

 

BL22)三焦(san1jiao1shu4)(さんしょうゆ)

【取穴】

上背部、第1腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。

※小野寺胆石疝痛圧診点(胆石疝痛の診断点)に近い。

【名の由来】

本穴が三焦絡の兪穴である事から。

【要穴】

『三焦兪穴』

【作用】

〔補〕健脾利湿

〔瀉〕調理三焦・利水道

【弁証主治】

◆三焦病/腎病

※副腎皮質機能亢進症状、自己免疫疾患・成長発育不全・極度の痩せ・痴呆・多汗・上肢痛、マヒ・泌尿器、婦人科疾患・脈沈遅など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

◆督脈病

躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・肩背や腰背の強いこわばりと痛み、悪寒・膝、四肢の冷えなど

【主症主治】

※積聚・腎盂腎炎

【弁証配穴】

『兪募配穴(三焦):石門+三焦兪…三焦病』

【症例/個人的見解】

・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて、刺激の種類や強弱を変えるべきと考える。

 

・足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて施術法を吟味すべし。

・三焦が気の生ずる所である事を考えると、全身の気機と水道の調整に効果が高いかと思われる。

・本穴の外方一寸五分には『肓門』がある。肓は「腎より生じるもの」という意味があることから、三焦兪は腎病に対しても有効だと思う。

・心包と三焦という臓腑は、腎との関わりが非常に強いと考えることができるのでは? 特に三焦は元陽との関わりが深いので、腎兪同様の使い方ができると思う。

・個人的には、心包≒胸腺、三焦≒副腎(特に皮質)をはじめとした脂質組織ではないかと考えている。 ※副腎皮質ホルモンの亢進は、胸腺を萎縮させ、免疫を抑制する。この三者の働きは、当院が考える「ホメオスタシスの五角形」の要になるのではと考える。

 

※積聚…お腹の中にしこりがあり、張れや痛みを伴う病証。一般に、しこりが明らかで、痛みや張りが強く、位置が一定なものを積。 しこりが不明瞭で、一時的に張りがきて痛みが移動するものを聚という。

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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