《アーユルヴェーダ・マルマ》, 精神疾患, 耳疾患, 脳、神経症状, 脳力・認知機能向上, 足少陽胆経

浮白(ふはく)

 

GB10)浮白(fu2bai2)(ふはく)

【取穴】

頭部、乳様突起の後上方、GB9)天衝とGB12)完骨を結ぶ(耳の輪郭に沿った)曲線上、GB9)天衝から1/3。

※耳尖の後方で、耳後髪際に入ること一寸。

※個人的には本穴は「Asterion(星状点=Λ縫合、頭頂乳突縫合、後頭乳突縫合の合点)」に取穴すべきと考える。

【名の由来】

「浮=表」「白=肺」。本穴が肺の表証に効果がある事から。

※個人的には「白=魄」、つまり不眠や身体感覚(空間認知など)の病態に効果があることからではないかと考える。

【交会】

・経絡(2):足少陽経-足太陽経

【作用】

〔瀉〕清熱散風・袪痰平喘

【弁証主治】

◆足少陽経病

偏頭痛 〔灸・巨刺〕・口苦・溜息・肩背部痛・脇肋痛・足首痛・皮膚の腫れ、乾燥など

◆足太陽経病

急性の悪寒発熱・発熱による疼痛など

【主症主治】

不眠・パニック症候群・めまい(浮遊感)、身体イメージ(拒食症)、空間認知機能の異常(四肢の痛み、可動不利)・耳鳴、難聴・感覚性失語

【配穴】

+完骨…虫歯・歯茎痛〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・個人的には頭部の穴は、頭蓋縫合に沿って配穴すべきと考える。

・本穴の部位は、経頭蓋ではあるが幽体離脱体験に関与するとされる脳の角回(側頭頭頂接合部)の位置と近い。そういう意味では本穴の穴名は『浮魄』と考えても良いかも。

・また、アーユルヴェーダでは5つの頭蓋縫合線自体を「simanta(毛髪の分け目/関節のマルマ)」と捉えている。パニック症候群など過剰な感情の起伏に効があるとされる。

・2017年4月27日、金沢大学の研究グループが、経頭蓋直流電流刺激を用いて,人の身体のイメージ操作能力を高めることが可能であることを確認したと発表した。本研究論文では、身体の視空間情報処理に関係する外側後頭側頭皮質(ちょうどAsterionの辺り)を刺激することにより,身体のイメージ操作能力が高まることが示され、身体のイメージ操作能力の向上が認知機能の改善に作用し、リハビリが必要な人の早期回復などへ応用の可能性を示唆している。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675

《アーユルヴェーダ・マルマ》, ストレス/不安障害、パニック障害, 線維筋痛症・機能性疼痛疾患, 脳、神経症状, 脳力・認知機能向上, 足少陽胆経

天衝(てんしょう)

 

GB9)天衝(tian1chong1)(てんしょう)・天衢

【取穴】

頭部、耳介の付け根の後縁の真上、髪際の上方二寸。

※GB8)率谷の後方五分にある。

※個人的には本穴は「鱗状縫合上、曲鬢と浮白の間の後1/3」に取穴すべきと考える。

【名の由来】

「天=頭頂」「衝=通路」。本穴が百会に通じる事から。頭部気滞を疏通させる効があるからとも。

【交会】

・経絡(2):足少陽経-足太陽経

【作用】

〔瀉〕清熱散風

【弁証主治】

◆足少陽経病

偏頭痛 〔灸・巨刺〕・口苦・溜息・脇肋痛・足首痛・皮膚の腫れ、乾燥など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】

パニック症候群・てんかん・中枢性疼痛、機能性疼痛疾患・歯茎の炎症・甲状腺腫

【配穴】

+目窓+風池…頭痛〔瀉法〕

+大横…精神疾患〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・個人的には頭部の穴は、頭蓋縫合に沿って配穴すべきと考える。

・名の由来をみる限り、脳内への流注は本穴から入ると思われる。島皮質(心「内臓感覚や情動」と身体「外的刺激」を統合する領野。外側溝の奥にある)に関する疾患には試してみるべきかも。

・アーユルヴェーダでは5つの頭蓋縫合線自体を「simanta(毛髪の分け目/関節のマルマ)」と捉えている。パニック症候群など過剰な感情の起伏に効があるとされる。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵

埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F

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《Ⅴ₁》眼神経, 《Ⅶ》顔面神経, 眼精疲労、眼裏痛, 精神疾患, 精神安定、リラックス, 線維筋痛症・機能性疼痛疾患, 脳力・認知機能向上, 自律神経失調, 足太陽膀胱経, 慢性疲労、虚弱体質, 更年期障害, 三叉神経痛

攅竹(さんちく)

BL2)攅竹(cuan2zhu2)(さんちく) ・始光・圓柱・光明・夜光・明光・眉頭・員在・始元・元柱・員柱・眉本

【取穴】

頭部、眉毛内端の陥凹部。

・筋肉:眼輪筋・前頭筋・皺鼻筋

・運動神経:《Ⅶ》顔面神経

・知覚神経:《Ⅴ₁》眼神経

・血管:滑車上動脈

※前頭切痕の陥凹部は、BL1)睛明の直上、眉毛内端に触知できる。

【名の由来】

「攅=集まる」「竹=眉毛の形」。眉毛の様が密集した竹林を想わせる事から。

【要穴】

『標本:手太陽之標(命門上一寸)』

【作用】

〔補〕明目健瞼

〔瀉〕疏風清熱・通絡明目・駆邪散滞・泄血散瘀

【弁証主治】

◆足太陽経病

風邪・黄疸・リンパ節腫・発熱による疼痛・難聴・項頚部痛・肩痛・上肢後内側の痛み、火照りなど

【主症主治】

精神疾患・自律神経失調症(副交感神経系への賦活を目的に)

てんかん・眼疾患〔瀉/睛明も同様〕・鼻血・くしゃみ・三叉神経痛〔透魚腰〕・顔面神経マヒ

【配穴】

+合谷…頭痛

+頭維…頭痛・眉間痛・眼痛・眼瞼痙攣〔斜刺・横刺。視界不良の場合、頭維も加える〕

+三間…眼がごろごろする

+絲竹空…眼の炎症・三叉神経痛(眼神経痛)

【私見】

・古典には「禁灸穴」とある。要注意。

・眼疾患には非常に効果が高い。ただし出血に注意。

・本穴の奥には『眼窩前頭皮質(Orbitofrontal area)』と呼ばれる場所がある。いまだに謎の多い部位だが、意思決定につよく関わる領域と考えられており、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などでは、この部位の萎縮がみられるらしい。

・こういった強いストレスからくる症状に対して、心理療法では、EMDR(Eye Movement Desensitization and Retrocession)という、過去のつらい体験を思い出させて眼球を左右に動かす療法があるが、本穴への刺激も似たような効果をだせるのではないだろうか?

・眼球を動かす神経は、《Ⅲ》動眼神経・《Ⅳ》滑車神経・《Ⅵ》外転神経。うち《Ⅲ》には副交感神経を含むことから、眼球運動自身が副交感神経系を活性化する可能性がある。

・当院では眼球運動を目的として、本穴周囲を多用する。

 

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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