AT3)枕(zhen3)(ちん/まくら/こうとうこつ)(occiput)・暈点
【取穴】対耳屏部の外側面後部。
【主治】頭痛・眩暈・気管支喘息・てんかん・神経衰弱
【症例/個人的見解】
編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675
はりきゅう治療院 伍行庵 臨床レポート
AT3)枕(zhen3)(ちん/まくら/こうとうこつ)(occiput)・暈点
【取穴】対耳屏部の外側面後部。
【主治】頭痛・眩暈・気管支喘息・てんかん・神経衰弱
【症例/個人的見解】
AT1)額(e2)(がく/ひたい)(forehead)
【取穴】対耳屏部の外側面前部。
【主治】頭痛・眩暈・不眠・多夢
【症例/個人的見解】
HX8)結節(jie2jie2)(けっせつ)(node)・肝陽(gan1yang2)・小後頭神経・ダーウィン結節・股関節痛
【取穴】耳輪結節部。
【主治】めまい・頭痛・高血圧
【症例/個人的見解】
後頚部、後正中線上、第2頚椎棘突起上方の陥凹部。
※GV16)風府の下方五分にある。
・筋肉:項靭帯・棘間筋
・運動神経:脊髄神経後枝
・知覚神経:脊髄(頚)神経後枝
・血管:頚横動脈上行枝
「瘂=しゃべれない」「門=出入口」。古来、本穴に灸をしたところ瘂となり、鍼にて治ったという逸話がある事から。
・経絡(2):督脈-陽維脈
〔補〕益脳増音
〔瀉〕『気海(胸街)之兪/通督解痙・醒脳開竅』
◆督脈病
てんかん、意識障害・躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・肩背部痛・腰背部の痛みなど
◆陽維脈病「寒熱に苦しむ」
悪寒戦慄をともなう高熱・往来寒熱・髄膜炎症状・リンパ節腫・四肢の冷え・胸苦しさなど
失語症
『回陽九針穴法:瘂門⇒労宮⇒三陰交⇒湧泉⇒太渓⇒中脘⇒環跳⇒足三里⇒合谷/蘇生法?』
+関衝…失語症(聾唖)
・一寸五分以上は刺入しないように(瘂門-耳孔-眼を結ぶ角度で刺入しない事)。
・甲乙経・和漢三才図会には「禁灸穴」とある。また武術的な「致命三十六穴」の一つ。頚椎損傷。要注意。
・陽(維・蹻)を病むと寒を生ず。
・中国では、『回陽九針穴』を順番に取穴していくと、一時的な蘇生効果があるともいわれる。
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埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675
足背、第4・第5中足骨底接合部の遠位、第5指の長指伸筋腱外側の陥凹部。
・筋肉:第4背側骨間筋
・運動神経:外側足底神経
・知覚神経:浅腓骨神経
・血管:第4背側中足動脈
本穴の効能が頭臨泣と相対し、眼病諸症を治す事から。
『足少陽経兪木穴(木経木穴/木気の強い穴)』
『八宗穴/八脈交会穴(×帯脈)』
〔瀉〕利胆疏肝・利胸膈・清頭目・疏肝解鬱・理気止痛
◆帯脈病「腹満、腰溶溶として水中に坐している如し」
過敏性腸症候群・腰~側腹部痛、痙攣・サルコペニア(加齢による筋力低下)・下脱症状・痔、脱肛・泌尿器、婦人科疾患、生理不順〔灸1壮〕など
◆足少陽経(筋)病「体重節痛を治す」
黄疸・半身不随、運動機能障・頭痛・口苦・溜息・胸鎖乳突筋のこわばり・鎖骨窩痛・乳腺炎・膝外側痛・こむら返り・皮膚の乾燥など
◆心虚証/三焦虚証「木経木穴/木生火/虚すれば其の母を補う」
更年期障害(睡眠障害・不安障害・多汗・めまい・喉が渇く・動悸・※伏梁・※瘕聚・臍上の強い拍動・※副腎皮質機能亢進症状、肥満あるいは極度の痩せなど)
足首痛・足第4指痛
『八脈交会配穴:臨泣+外関』…往来寒熱・慢性的な微熱・低体温
+中渚…めまい〔瀉法〕
+率谷…偏頭痛
+合谷…顔の諸症
+通天…鼻づまり〔瀉法〕
+陽交…胸苦しさ〔瀉法〕
・木陽経の木穴は全経穴中、最も木陽性が強い。そういう意味では火性(複合的臓腑連関から心/三焦)に対する補法にも応用できるのではないだろうか?個人的には更年期障害は適応と考える。
・『外関+臨泣』の配穴は、少陽の関係に基づくものと考える。そう考えると、急性の発熱というよりも、慢性的な往来寒熱、低体温などが、より適応かと。
・痿証(筋力低下)の治療には、陽明経を主に、衝脈・帯脈・督脈との関係を考慮しながら配穴すると良い。
・帯脈は腰腹部内外の安定に関与し、その病証は特に様々な「下脱」として現れる。その中には内臓下垂・子宮脱・陰嚢ヘルニア・脱肛などの臓器下脱から、おりものの不調・不正出血・遺精・尿漏れ・下痢などの機能的漏脱も含まれる。
・木(怒/魂)穴・金(悲/魄)穴はどの経絡でも精神疾患への効果が高いが、足臨泣にはあまり精神疾患への主治がない。帯脈の性質が強いためか?
※心積伏梁…五積之一。慢性の臍~心窩部にしこりがあり、胸苦しさや動悸、イライラを生じさせるもの。加えて脈沈芤・お腹の熱感・顔が赤い・唾に血が混じる・掌のほてり。甚だしきは抽搐を伴う。
※瘕聚…お腹の中に不明瞭なしこりがあり、一時的に張りがきて痛みが移動するもの。
※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に作用する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。
・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。
・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。
・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。
編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675
前頚部、後頭骨の下方、胸鎖乳突筋と僧帽筋の起始部の間、陥凹部。
※GV16)風府と同じ高さにある。
・筋肉:頭半棘筋・頭板状筋/大後頭直筋・下頭斜筋
・運動神経:脊髄(頚)神経(頭半棘筋・頭板状筋)・後頭下神経(大後頭直筋・下頭斜筋)
・知覚神経:脊髄(頚)神経後枝
・血管:後頭動脈(深部に椎骨動脈が通る)
「池=浅い溝」。風邪は「池」に好んで留まる事から、風証の治療点として。
・経絡(4):手足少陽経-陽維脈-陽蹻脈
※鍼灸大成・聚英には「手足少陽、陽維之会」とあるが、難経二十八難・奇経八脈考には、陽蹻脈が「入風池而終」とある。
〔瀉〕疏風解表・熄風潜陽・清脳安眠・聡耳明目
◆少陽経病
多汗・偏頭痛・耳鳴、難聴・聾唖・口苦・溜息・肩、肩胛骨痛・上肢痛、マヒ、火照り・脇肋痛・足首痛・※癭気・皮膚の乾燥、発疹・※副腎皮質機能亢進症状など
◆陽維脈病「寒熱に苦しむ」
悪寒戦慄をともなう高熱・往来寒熱・リンパ節腫・四肢の冷え・胸苦しさなど
◆陽蹻脈病「陰緩み陽急す」
※脳風〔灸〕・てんかん、意識障害・統合失調症・睡眠障害・半身不随・めまい・頭痛〔金鍼。痒麻が主ならば補、疼痛が主ならば瀉〕・視力低下、眼疾患〔繆刺〕・鼻血・腰背部痛・下肢外側のこわばり、外反足・部位がはっきりしない疼痛・パーキンソン症候群など
急性の痛み、めまい・三叉神経痛・顔面神経マヒ・項頚部のこわばり、可動不利
『中風七穴:百会+風池(曲鬢)+肩井+大椎(風市)+足三里+間使(懸鐘)+曲池/半身不随』
+百会…発作性の痙攣・ひきつけ(てんかん発作など) 〔灸法〕
+印堂…めまい
・陽(維・蹻)を病むと寒を生ず。
・繆刺を多用。
・個人的には、陰陽蹻脈は、中枢神経系との関わりが強い脈を考えている。精神疾患やパーキンソン、むずむず脚症候群などには多用している。
・インド医学にも「マルマ(marman)」と呼ばれるツボに該当する概念がある。本穴はインド医学的には「krkatika(頚関節/骨のマルマ)」と呼ばれ、頚の可動不利に治効があるとされる。
・武術的な「致命三十六穴」の一つ。頚椎損傷。
※癭気(癭瘤)…肩項などに生じる腫瘤。色紅突出・皮膚弛緩・根本下垂。刀鍼などで軽々しく破ってはならない(出血が止まらない時がある)。
※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。
・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。
・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。
・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。
※脳風…健忘・急性の頭痛・めまいと耳鳴・蓄膿・泡の様な涎を吐くなど。脳腫瘍などによるものか?
編:はりきゅう治療院 伍行庵
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