ストレス/不安障害、パニック障害, 禁灸穴, 肥満あるいは極度の痩せ, 肩関節周囲炎、肩背部痛, 足少陽胆経, 各種依存症

淵腋(えんえき)

 

GB22)淵腋(yuan1ye4)(えんえき)・泉腋・腋門・淵液

【取穴】

側胸部、第4肋間、中腋窩線上。

【名の由来】

「淵=深い溝」。本穴が腋にあり、足少陽経気が体表に出る場所である事から。

【要穴】

『標本:手厥陰の標(腋下下三寸)?』

【交会】

・経別(3):第四合(手少陰の入る処)・第五合(手厥陰の別れ入る処)・第六合(手太陰の別れ入る処)

【作用】

〔瀉〕理気和血・平喘降逆

【弁証主治】

◆心/小腸病

躁鬱・不安障害・統合失調症・睡眠障害・循環器症状・掌の火照り・ひどい冷えなど

◆心包/三焦病

各種依存症・ストレス障害(過敏性腸症候群)・肥満あるいは極度の痩せ・※副腎機能亢進症など

◆肺/大腸病

自律神経失調・呼吸器の虚弱・アレルギー疾患、皮膚の乾燥など

◆足少陽経病

口苦・溜息・脇肋痛・足首痛など

◆手厥陰経病

顔が赤い・黄疸・腋窩リンパ節腫・上腕の痛み、痙攣やこわばりなど

【主症主治】

肩痛、五十肩

【症例/個人的見解】

・甲乙経・和漢三才図会に「禁灸穴」とある。要注意。

・側胸部の本穴より一肋間下(第5肋間)、中腋窩線上に取穴すると、パニック症候群に著効がみられる。

・心包と三焦は、腎との関わりが非常に強いと考えられる。個人的には、副腎機能の亢進症状をイメージさせる。

 

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

※副腎髄質…副腎髄質はそもそも交感神経節後線維の一種。血中にカテコールアミン(交感神経節後線維の伝達物質はみなカテコールアミン)を放出し、全身的な緊急反応をつくる。(つまり各臓器は、つながる交感神経支配と血中から二重に亢進をうける)

・アドレナリン…闘争と逃走(fight-or-flight)のホルモン。運動器への血流量増加(心臓機能上昇。消化機能低下)・呼吸機能増加・感覚器の感度上昇と痛覚の鈍化。

・ノルアドレナリン…アドレナリンと同様の働きに加え、脳に作用し注意(集中)と衝動性(決断)を高める。また長期記憶にも関わる。

・ドーパミン…副腎髄質からはごくわずか。循環血中のドーパミンの作用はまだよくわかっていないが、脳内においては意欲、動機、学習などに深く関与するといわれる。陽性(亢進)状態では幻覚・妄想など、陰性(抑制)状態では抑うつなど。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

致残十八穴, 兪(土/木)穴「体重節痛を治す」, 十三鬼穴(多動性精神疾患), 原穴, 各種依存症, 手厥陰経筋, 手厥陰心包経

大陵(だいりょう)

 

PC7)大陵(da4ling3)(だいりょう)・鬼心(gui3xin1)(きしん)・心主

【取穴】

前腕前面、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋上。

※こぶしを作り、手関節を回外して肘関節を軽く屈曲すると長掌筋腱と橈側手根屈筋腱がより明瞭に現れる。手関節横紋の中点で長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、豆状骨近位端のHT7)神門と同じ高さにある。

【名の由来】

「大陵=大きな丘」。月状骨の隆起が小高い丘を思わせる事から。

【要穴】

『手厥陰経兪土穴(火経土穴/火生土/自経子穴)』

『心包原穴』

【作用】

〔補〕補益原気

〔瀉〕清心安神・清営涼血・駆邪散滞・気血宣導・舒筋活絡

【弁証主治】

◆心/肝/胃病(痰迷心竅・痰火擾心)「実すれば其の子を瀉す」

各種依存症(摂食障害、習慣性の嘔吐、口臭、しゃっくり、げっぷ・性依存症)・躁鬱、不安障害(呼吸困難)・注意欠陥多動性障害、統合失調症・アレルギー疾患(皮膚疾患)・自己免疫疾患・黄疸・鼻血・口唇チック・心痛・激しい動悸(脈浮洪)・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など

◆手厥陰経(筋)病「体重節痛を治す」

肘痛、上肢の痛み、しびれ、痙攣やこわばり・掌の火照り・下垂手・弾発指・リウマチ性結節・第3指痛など

【主症主治】

喘息・脈がはっきりしない

【弁証配穴】

『原絡配穴(心包⇒三焦):大陵+外関』…心包病/脈病

『原募配穴(手厥陰経):大陵+膻中』…手厥陰経病

【主症配穴】

『十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕

+尺澤…息切れ

+目窓…眼の充血と痛み〔瀉法〕

+水溝…口臭〔瀉法〕

+外関…腹痛

+関元…血尿 ※無症性血尿は膀胱腫瘍(膀胱癌)の可能性もある。要注意。

【症例/個人的見解】

・原穴はその臓腑経絡に加え、子午の表裏にある臓腑経絡も主治する。すなわち心包原穴である大陵は、足陽明胃経の病(主に所生病)も主治とする。

・個人的には、原穴は『複合的臓腑連関』のつながりに基づいた、三臓腑を統合したような病状に用いるべきかと考える。

・本穴では「肝/心包/胃」をつなぐ病状として、各種依存症(薬物、たばこ、酒、糖質、性行為など)には、適応と考える。

・十三鬼穴の第四穴(千金翼方・針灸大成では『太淵』とある)。精神疾患に著効。

・武術的な「致残十八穴」の一つ。打突により握力の低下を招く。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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ストレス/不安障害、パニック障害, 絡穴「去痰化瘀」, 肩関節周囲炎、肩背部痛, 陰維脈, 八宗穴/八脈交会穴, 各種依存症, 心、循環器疾患, 心療内科的症状, 手厥陰心包経

内関(ないかん)

 

PC6内関(nei4guan1)(ないかん)・陰維

【取穴】

前腕前面、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋の上方二寸。

・筋肉:橈側手根屈筋腱・長掌筋腱

・運動神経:正中神経

・知覚神経:内側前腕皮神経、正中神経掌枝

・血管:前骨間動脈

※こぶしを作り、手関節を回外して肘関節を軽く屈曲すると長掌筋腱と橈側手根屈筋腱がより明瞭に現れる。

※PC7)大陵の上方二寸。PC6)内関に対応する後側の経穴はTE5)外関である。

※長掌筋腱が不明瞭な場合は、橈側手根屈筋腱の内側に取る。

【名の由来】

本穴が寸口脈の関所の役割を果たし、外関と相対する事から。

【要穴】

『手厥陰経絡穴/手首の上二寸、両筋の間を出て、本経を巡りて上行し、心に系し、心系を包み絡す

『標本:手厥陰之本』

『八宗穴/八脈交会穴(×陰維脈)』

【作用】

〔瀉〕理気鎮痛・心絡通暢・除煩寧心・和胃降逆・寛胸醒神・通経活絡・駆邪散滞

【絡脈主治:表裏にまたがる症状・手厥陰絡脈上の瘀血痰飲証】

〔補〕頭のこわばり

【弁証主治】

◆陰維脈病「心痛に苦しむ」

心痛・激しい動悸、胸苦しさ〔繆刺法…反対側を瀉血〕・梅核気・しゃっくり・脇下のつかえなど

◆手厥陰経病

不眠・黄疸・顔が赤い・腋窩リンパ節腫・上腕のふるえやこわばり・掌の火照り・各種依存症・ストレス/不安障害、パニック障害・※副腎髄質機能亢進症など

【主症主治】

正中神経マヒ・リウマチ〔透外関/補〕

【弁証配穴】

『原絡配穴(三焦⇒心包):陽池+内関』…三焦の所生病・気病

【主症配穴】

『八脈交会配穴:内関+公孫/動悸・胸苦しさ・腹痛』〔横隔膜より上の問題は内関を主に、臍より下の問題は公孫を主に〕

+天突…肋間筋痙攣・胸苦しさ

+陽池…脊柱管狭窄症・更年期障害

+照海…産後、胎盤や羊膜がうまく出ない

左内関+右足三里…心療内科的症状〔肝気犯胃なら中脘を、鬱熱なら梁門を加える〕

【私見】

・陰維脈は血(営)に係わる心(少陰)・脾(太陰)・肝(厥陰)の機能を包括するように働く。この三臓をみた時、私は全体としては心療内科的な疾患をイメージする。「心痛に苦しむ」という病症も、循環器異常というよりはストレス(心包)によるものと考えるべきだろうか?

・吐法に用いる。

 ・個人的には、「関」の付く経穴は、筋骨格系の疼痛に有効なように感じる。本穴は胸郭を開く作用(胃腸痙攣など平滑筋の過緊張緩和)は高く、過呼吸や動悸、つわりや乗り物酔いの常用穴とされる。猫背関連で考えるなら「膈関」付近の硬さに対して、うまく使えないだろうか? 追試対象。

・つわりの常用穴とされるが、一方で妊娠悪阻のピークである三月目は、「手厥陰が主る」ともされる。 個人的には他穴を用いるべきかと考えるが・・・

 

・絡脈は皮下静脈との関わりが深いので、瀉血が有効。

・『内関+公孫』の配穴は、心包/脾の関係というより、絡穴の性質(表裏をつなぐ)を介しての心包/胃の辰戌関係に基づくものと考える。そう考えたほうが、効能の説明がつく。

・個人的には、心包≒胸腺、三焦≒副腎(特に皮質)ではないかと考えている。 副腎髄質は実質、交感神経節後線維であり、※副腎皮質ホルモンの亢進は、胸腺を萎縮させ、免疫を抑制する。この三者の働きは、当院が考える「ホメオスタシスの五角形」の要になるのではと考える。

・-美容と健康の鍼灸(張仁編著・浅野周訳/三和書籍)-によれば、「本穴は冠動脈の循環をはっきりと改善し、血清脂質の代謝を調節する作用がある。足三里との併用は、中絶反応を防止する」とある。

 

※副腎髄質…副腎髄質はそもそも交感神経節後線維の一種。血中にカテコールアミン(交感神経節後線維の伝達物質はみなカテコールアミン)を放出し、全身的な緊急反応をつくる。(つまり各臓器は、つながる交感神経支配と血中から二重に亢進をうける)

・アドレナリン…闘争と逃走(fight-or-flight)のホルモン。運動器への血流量増加(心臓機能上昇。消化機能低下)・呼吸機能増加・感覚器の感度上昇と痛覚の鈍化。

・ノルアドレナリン…アドレナリンと同様の働きに加え、脳に作用し注意(集中)と衝動性(決断)を高める。また長期記憶にも関わる。

・ドーパミン…副腎髄質からはごくわずか。循環血中のドーパミンの作用はまだよくわかっていないが、脳内においては意欲、動機、学習などに深く関与するといわれる。陽性(亢進)状態では幻覚・妄想など、陰性(抑制)状態では抑うつなど。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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ストレス/不安障害、パニック障害, 禁鍼穴, 自律神経失調, 足太陽膀胱経, 免疫力、抵抗力向上, 各種依存症, 心包, 慢性疲労、虚弱体質

膏肓(こうこう)

 

BL43)膏肓(gao1huang1)(こうこう)・膏肓兪

【取穴】

上背部、第4胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

※BL43)膏肓とBL14)厥陰兪は、第4胸椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

「膏=心下に在り脾より生じるもの」「肓=膈上に在り腎より生じるもの」。 本穴が膏肓に位置し、此所に病が入ると深刻で不治である事から。

【作用】

〔補〕益気補虚

〔瀉〕通宣理肺

【弁証主治/癒やせぬ処なし】

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

◆心包虚証/脈病/腎病

各種依存症・※緊急反応・循環器疾患・更年期障害・泌尿器、婦人科疾患・下痢・脈沈遅など

【主症主治】

喘息・五十肩・肩こり・肋間神経痛・肋膜炎・背筋痛

【弁証配穴】

『崔氏四花(六花)灸法:膏肓+膈兪+胆兪(+肺兪)』…肺腎虚証〔灸法〕

【主症配穴】

+魄戸…肺結核

+庫房…喘息発作〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・本穴の内方一寸五分には「厥陰兪」がある。膏は「心下の脂」という意味があり、また霊枢九針十二原では「膏の原は鳩尾より出づ」とある。

・心包は「喜楽出づ」とされる。喜楽=快楽と考えると、各種依存症やストレスから生じる緊急反応などに応用できるのではと考える。

・個人的には、心包≒胸腺、三焦≒副腎(特に皮質)ではないかと考えている。 副腎髄質は実質、交感神経節後線維であり、※副腎皮質ホルモンの亢進は、胸腺を萎縮させ、免疫を抑制する。この三者の働きは、当院が考える「ホメオスタシスの五角形」の要になるのではと考える。

・基本、灸穴。古典には「禁鍼多灸、21壮」とある。気胸の恐れがあるので、やはり灸が望ましい。

・和漢三才図会には「尋常必要の要穴にして、理気の良灸・諸虚の妙灸」とある。養生穴としてはとても良い。

 

※副腎髄質…副腎髄質はそもそも交感神経節後線維の一種。血中にカテコールアミン(交感神経節後線維の伝達物質はみなカテコールアミン)を放出し、全身的な緊急反応をつくる。(つまり各臓器は、つながる交感神経支配と血中から二重に亢進をうける)

・アドレナリン…闘争と逃走(fight-or-flight)のホルモン。運動器への血流量増加(心臓機能上昇。消化機能低下)・呼吸機能増加・感覚器の感度上昇と痛覚の鈍化。

・ノルアドレナリン…アドレナリンと同様の働きに加え、脳に作用し注意(集中)と衝動性(決断)を高める。また長期記憶にも関わる。

・ドーパミン…副腎髄質からはごくわずか。循環血中のドーパミンの作用はまだよくわかっていないが、脳内においては意欲、動機、学習などに深く関与するといわれる。陽性(亢進)状態では幻覚・妄想など、陰性(抑制)状態では抑うつなど。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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うつ病(寡動性精神疾患), ストレス/不安障害、パニック障害, 禁鍼穴, 胆(膵), 背兪穴「補虚/交感神経賦活」, 足太陽膀胱経, 各種依存症, 慢性疲労、虚弱体質, 消化器疾患

胆兪(たんゆ)

 

Bl19)(dan3shu4)(たんゆ)

【取穴】

上背部、第10胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。

・筋肉:広背筋(腰背筋膜)/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経(広背筋)・肋間神経(下後鋸筋)・脊髄(胸)神経後枝(脊柱起立筋)

・知覚神経:脊(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

※ボアス・エワルド圧診点(胃・十二指腸潰瘍の診断点)に近い。

※背部十二指腸潰瘍圧診点(十二指腸潰瘍の診断点)に近い。

【名の由来】

本穴が胆絡の兪穴である事から。

【要穴】

『胆兪穴』

【作用】

〔瀉〕清瀉肝胆・理気解鬱

【弁証主治】

◆胆虚証

各種依存症・几帳面な性格、イライラして怒りやすい・貧血、血液疾患・23:00~01:00あるいは11:00~13:00の異常など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

◆督脈病

躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒・膝、四肢の冷えなど

【主症主治】

しゃっくり・吐き気・十二指腸潰瘍・過敏性腸症候群

【弁証配穴】

『兪募配穴(胆):日月+胆兪/胆病』

『崔氏四花(六花)灸法:膈兪+胆兪 (+膏肓)/虚証』〔灸法〕

【主症配穴】

+陽陵泉…黄疸・胆石症

【症例/個人的見解】

・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて、刺激の種類や強弱を変えるべきと考える。

・足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて、施術法を吟味すべし。

和漢三才図会には「禁鍼穴」とある。胆に刺入する事を恐れた為か?

 

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ストレス/不安障害、パニック障害, 自己免疫疾患, 致命三十六穴, 風邪、呼吸器疾患, 足太陽膀胱経, 各種依存症, 心包

厥陰兪(けついんゆ)

 

BL14)厥陰兪(jue2yin1shu4)(けついんゆ)・闕兪・厥兪

【取穴】

上背部、第4胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。

・筋肉:僧帽筋/菱形筋/脊柱起立筋

・運動神経:《Ⅺ》副神経、頚神経叢筋枝(僧帽筋)・肩甲背神経(菱形筋)・肋間(胸)神経後枝(脊柱起立筋)

・知覚神経:肋間(胸)神経後枝

・血管:頚横動脈の枝、肋間動脈

※肩胛間部圧診点(気管支リンパ節の診断点)に近い。

【名の由来】

「厥陰=消尽・消失」。本穴が本来兪穴を持たない心包絡の兪穴を代替する事から。

【要穴】

『心包兪穴』

【作用】

〔補〕心寧安神・通経活絡

【弁証主治】

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

◆心包虚証/脈病

ストレス/不安障害、パニック障害(頻脈など)・自己免疫疾患・※副腎皮質機能亢進症・各種依存症など

【主症主治】

喘息・肋間神経痛・肋膜炎

【弁証配穴】

『兪募配穴(心包・脈):膻中+厥陰兪』…心包病

【症例/個人的見解】

 ・本穴の外方一寸五分には『膏肓』がある。霊枢九針十二原第一では「膏の原は鳩尾より出る」とされる。

・本穴は背部兪穴の一つだが、他の背兪穴の様に交感神経系へのアプローチよりも、胸腺との関わりを強く考えている。

・胸腺は成長期の免疫に関わる臓器だが、※副腎皮質ホルモンの亢進が起こると、胸腺の萎縮を起こすとの報告がある。胸腺(内胚葉由来)・副腎皮質(中胚葉由来)・副腎髄質(外肺葉由来)の三者は、位置・組成ともに脂肪との関係も深く、『膏肓』との関連にも辻褄が合う。この三者の連関が、心包と三焦の一つの形ではと考える。

・個人的には、心包≒胸腺、三焦≒副腎(特に皮質)に代表される脂質ではないかと考えている。 副腎髄質は実質、交感神経節後線維であり、※副腎皮質ホルモンの亢進は、胸腺を萎縮させ、免疫を抑制する。この三者の働きは、当院が考える「ホメオスタシスの五角形」の要になるのではと考える。

心包は「喜楽出」とされる。喜楽=快楽と考えると、欲求の暴走である各種依存症や、ストレスなどから生じる疾患には有効と思われる。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。肺の損傷。

・第4胸椎は、脊椎の弱点でもある。第4、第5胸椎は頚長筋の付着が最も少なく、収縮する際に僧帽筋のさまざまな部分が第4胸椎を引っ張る。

 

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《経外奇穴》, ストレス/不安障害、パニック障害, 精神安定、リラックス, 脛街/血海, 致残十八穴, 風邪、呼吸器疾患, 足陽明経筋, 足陽明胃経, 免疫異常, 各種依存症, 合/下合(水/土)穴「逆気而泄を治す」, 回陽九針, 小児禁灸, 心療内科的症状, 慢性疲労、虚弱体質, 更年期障害, 治熱五十九兪, 消化器疾患, 中風七穴

足三里(あしさんり) ※闌尾(らんび)

 

ST36)足三里(zu2san1li3)(あしさんり)・下陵(xia4ling2)(げりょう)・鬼邪・中兪髎

【取穴】

下腿前面、ST35)犢鼻とST41)解渓を結ぶ線上、ST35)犢鼻の下方三寸。

※前脛骨筋上にある。

※足三里~解渓は足首を背屈して取ると良い。

・筋肉:前脛骨筋

・運動神経:深腓骨神経

・知覚神経:外側腓腹皮神経

・血管:前脛骨動脈

【名の由来】

「里=集まる」。本穴が犢鼻の下三寸にある事から。(本穴が三部三焦の疾患を治療できるところからとも

【要穴】

『足陽明経合土穴/胃下合穴(土経土穴/土気の強い穴)』

『根結:足陽明之注』

【作用】

〔補〕『補中益気・脾胃温補・調和気血』

〔瀉〕『治熱病五十九兪/瀉火・清瀉胃熱』

〔通〕『水穀之海之兪/和胃通腸・去痰導滞』

【弁証主治/諸病皆治す―秦承祖-】

◆心包熱証 「土経土穴/火生土/実すれば其の子を瀉す」「逆気而泄を治す」

各種依存症・緊急反応(※副腎髄質機能亢進・脈浮洪など)・免疫異常(黄疸・リンパ節腫・喉痛)など

◆足陽明経(筋)病

耳鳴、難聴・顔面神経マヒ・頬~鎖骨窩の痙攣・腹筋の緊張など

【主症主治:脛街/血海の病】

『四総穴:腹部の症状/腹痛、胃の冷え、ひどい下痢、その他消化器疾患』

『馬丹陽天星十二穴/胸やけ、胃もたれ・大腿や膝の炎症、痛み・風邪の後の痩せ、その他』

『脚気八処之穴の五/脚気〔灸100壮〕・下肢の筋力低下・足腰のむくみと冷え』

【弁証配穴】

『原合配穴(陽明):足三里+合谷』…腑病・胃気の病全般

『募合配穴(胃):中脘+足三里(+四縫穴・豊隆)』…食積胃脘証・胃寒証

『原合配穴(陽明経):衝陽+足三里』…足陽明経(経筋)病

【主症配穴】

『回陽九針穴法:瘂門⇒労宮⇒三陰交⇒湧泉⇒太渓⇒中脘⇒環跳⇒足三里⇒合谷/蘇生法?』

『中風七穴:百会+風池(曲鬢)+肩井+大椎(風市)+足三里+間使(懸鐘)+曲池/半身不随』

+間使…発熱悪寒

+水溝…意識障害

+肝兪〔補〕…立ちくらみ〔先補後瀉〕〔足三里は瀉〕

+気海…息切れ

+太白…喘息 〔先に三里を取り、後に太白を取る〕

+少衝〔瀉〕…母乳が出にくい・急性乳腺炎

+下脘…胃のひきつれ・嘔吐・しゃっくり〔瀉法〕

+中脘…胃炎

+期門…※霍乱〔瀉法。中脘は深く刺して良し〕

+内庭…細菌性の下痢

+支溝〔補〕…便秘

+陰陵泉…排尿障害・尿が濁る

+腕骨…急性の強い腰痛、股関節痛

右足三里+左内関…心療内科的症状〔肝気犯胃なら中脘を、鬱熱なら梁門を加える〕

【症例検証/個人的見解】

・本穴は特に「諸病皆治」とされる。 土経土穴(中央)という意味合いと、実際の臨床での汎用性の高さからかと思うが、特に『四総穴』『天星十二穴』に特記されるような胃腸症状、および『脚気八処』に挙げられる下肢の症状には効果が高い。

・土陽経の土穴は全経穴中、最も土陽性が強い。 そういう意味では火性(心包・血脈・各種依存症など)に対する瀉法にも応用できるのではないだろうか? 

・また土穴は中央という意味も兼ねるため、陽経では原穴に準じた運用をされることが多い。 つまり原穴同様、子午の表裏である手厥陰心包経の病にも適用可能。陽証全般に適用かと思われる。

・和漢三才図会に、「小児は禁灸、三十才以後は努めて灸すべし」とある。

・中国では『回陽九針穴』を順番に取穴していくと、一時的な蘇生効果があるともいわれる。

・気胸、暈鍼の救急穴。

・適度刺激での胃腸運動の促進作用が確認されている(極強刺激では抑制)-森秀太郎-

・徒然草(吉田兼好)には灸の記述も多い。一四八段には「四十以後の人、身に灸を加え三里を焼かざれば上気のことあり(40過ぎたら三里に灸せぇ。しないと逆上せが始まるぞ)」とあるが、更年期障害の予防としての三里灸は実際にも効果が高い。

・武術的な「致残十八穴」の一つ。打突により足に力が入らなくなる。

・脚気には、先ずビタミンB1の摂取と吸収率の改善を。

・個人的には、心包≒胸腺、三焦≒副腎(特に皮質)ではないかと考えている。 副腎髄質は実質、交感神経節後線維であり、※副腎皮質ホルモンの亢進は、胸腺を萎縮させ、免疫を抑制する。この三者の働きは、当院が考える「ホメオスタシスの五角形」の要になるのではと考える。

 

※副腎髄質…副腎髄質はそもそも交感神経節後線維の一種。血中にカテコールアミン(交感神経節後線維の伝達物質はみなカテコールアミン)を放出し、全身的な緊急反応をつくる。(つまり各臓器は、つながる交感神経支配と血中から二重に亢進をうける)

・アドレナリン…闘争と逃走(fight-or-flight)のホルモン。運動器への血流量増加(心臓機能上昇。消化機能低下)・呼吸機能増加・感覚器の感度上昇と痛覚の鈍化。

・ノルアドレナリン…アドレナリンと同様の働きに加え、脳に作用し注意(集中)と衝動性(決断)を高める。また長期記憶にも関わる。

・ドーパミン…副腎髄質からはごくわずか。循環血中のドーパミンの作用はまだよくわかっていないが、脳内においては意欲、動機、学習などに深く関与するといわれる。陽性(亢進)状態では幻覚・妄想など、陰性(抑制)状態では抑うつなど。

 

※霍乱…熱中症に類する。突発性のひどい嘔吐と下痢、胃の気持ち悪さ。寒・熱・乾・湿の区別があり、筋肉の痙攣(特に腹筋・腓腹筋)を生じることもある。コレラや細菌性食中毒も該当。

 

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闌尾(lan2wei3)(らんび)・闌尾穴

※経外奇穴

【取穴】

下腿前面、ST35)犢鼻の下方五寸。脛骨前縁から一横指外側。

・筋肉:前脛骨筋

・運動神経:深腓骨神経

・知覚神経:外側腓腹皮神経

・血管:前脛骨動脈

【名の由来】

本穴が虫垂炎に著効がある事から。

【主治】

虫垂炎・五十肩・胃痛・未消化便・下肢のマヒ

【配穴】

+肘尖〔灸〕…虫垂炎

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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