督脈, 腰背部痛, 致命三十六穴, 十三鬼穴(多動性精神疾患), 意識障害

水溝(すいこう)/人中(じんちゅう)

 

GV27)水溝(shui3gou1)(すいこう)/人中(ren2zhong1)(じんちゅう)・鬼宮(gui3gong1)(きぐう) ・鼻人中・鬼宮庁・鬼市

【取穴】

顔面部、人中溝の中央(顔面部、人中溝の上から1/3とも)。

【名の由来】

水溝:本穴のある部位の形状から。

人中:鼻は天気を、口は地精を取り、本穴はその中間である”人”の位置にある事から。

【交会】

・経絡(4):督脈-手足陽明経(-任脈)  ※一説には任脈との交会とも。内部の齦交との関係か?

【作用】

〔瀉〕清脳醒志・督脈宣通・面絡通調・回陽救逆

【弁証主治】

◆督脈病

意識障害〔指圧でも可〕・チック〔十三鬼穴法。水溝一穴でも効能大〕・躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒・膝、四肢の冷え・サルコペニア(加齢による筋力低下)など

◆陽明経病

歯痛・頚部の腫脹・筋力低下など

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・腹部のしこり・痔・糖尿病など

【主症主治】

顔面痙攣・口臭・顔面神経マヒ・顔の腫れ(むくみ)・喘息・しゃっくり

【主症配穴】

『十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕

『三才穴:水溝+湧泉+百会/意識障害・昏睡』〔瀉法〕

+足三里…意識障害

+百会…不安障害

+曲池〔補〕…猫背〔水溝は瀉〕

+天牖…嗅覚異常〔瀉法〕

+頬車…口中に唾が溜まる〔瀉法〕

+前頂…顔のむくみ(虚性)

+委中…腰背部痛

【症例/個人的見解】

・十三鬼穴の第一穴。精神疾患には著効あり。

・猫背など頭部の位置不正からくる背部痛(項や肩甲間部、腰痛)には効果が高いようにに思う。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。頭蓋の損傷。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

督脈, 陽維脈, 陽蹻脈, 頭街/髄海, 足太陽経筋, 十三鬼穴(多動性精神疾患)

風府(ふうふ)/髄空(ずいくう)/鬼枕(きちん)

 

GV16)風府(feng1fu3)(ふうふ)・鬼枕(gui3zhen3)(きちん)・舌本・鬼穴・曹渓・髄空

【取穴】

後頚部、後正中線上、外後頭隆起の直下、左右の僧帽筋間の陥凹部。

※頚部を軽く後屈させた状態で、僧帽筋の緊張を緩め、後髪際中点から後頭骨に向かって擦上したところの陥凹部にある。

※後頭部圧診点(頭痛・脳炎の診断点)に近い。

・筋肉:項靭帯

・知覚神経:大後頭神経

・血管:後頭動脈、頚横動脈上行枝

【名の由来】

「風=風邪」「府=集まる処」。本穴が項にあり、陽邪である風が集う場所である事から。

※「髄空」という別名は、風府のほか、腰兪、陽輔にもある。

【交会】

・経絡(4):督脈-足太陽-陽維脈(-陽蹻脈)

※一説には陽蹻の会とも。

・経筋:足太陽経筋の結す処(枕骨)

・経別:第一合(項/足太陽の出る処・足少陰の出る処)

【作用】

〔補〕『髄海(頭街)之兪/補髄益脳』

〔瀉〕清熱散風・化痰開竅・清熱四肢

【弁証主治】

◆督脈/陽蹻脈病「陰緩み陽急す」

てんかん・チック・※脳風・脳性マヒ、半身不随・躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症、自殺企図・不眠・めまい、メニエル病・頭痛〔金鍼。痒麻が主ならば補、疼痛が主ならば瀉〕・視力の低下、眼疾患〔繆刺〕・眼瞼痙攣・鼻血・部位がはっきりしない疼痛・パーキンソン症候など

◆足太陽経(筋)病

風邪初期、1日目・発熱による疼痛・項頚部痛・鎖骨窩痛・脇痛・肩背部痛・腰背部痛、坐骨神経痛、下肢外側のこわばり・こむら返り・踵痛・足第5指痛・身体を揺すれないなど

◆陽維脈病「寒熱に苦しむ」

往来寒熱・髄膜炎症状・リンパ節腫・四肢の冷え・胸苦しさなど

◆膀胱-腎病

成長発育不全、代謝不全・脱毛・耳鳴、難聴・歯槽膿漏・自律神経失調、更年期障害・顔色が黒い・泌尿器、婦人科疾患〔金鍼〕・下痢〔灸100壮〕・脈沈遅など

【主症配穴】

『十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』 〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕


+上脘…発熱

+風池…悪寒発熱

+陽谷…注意欠陥多動性障害・統合失調症 〔瀉法〕

+齦交…項頚部のこわばり〔瀉法〕

+足三里…排尿障害〔風府は深度をよく考慮して。風府一穴でなお改善がなければ+足三里〕

+腰兪…足がうまく動かない

【私見】

・甲乙経・和漢三才図会には「禁灸穴」とある。要注意。

・十三鬼穴の第六穴。精神疾患に著効。

・陽が病むと寒を生ず。

 

※脳風…健忘・急性の頭痛・めまいと耳鳴・蓄膿・泡の様な涎を吐くなど。脳腫瘍などによるものか?

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《経外奇穴》, 十三鬼穴(多動性精神疾患), 三叉神経痛, 任脈

承漿/鬼市(しょうしょう/きし) ※金津(きんしん)・玉液(ぎょくえき) ※海泉/鬼封(かいせん/きふう)

 

CV24)承漿(cheng2jiang1)(しょうしょう)・鬼市(gui3shi4)(きし)・天池・懸漿・垂漿

【取穴】

顔面部、オトガイ唇溝中央の陥凹部。

【名の由来】

「承=受ける」「漿=涎」。本穴の部位が、涎を受ける器のようである事から。

【交会】

・経絡(4):任脈-督脈-手足陽明経

【作用】

〔瀉〕清熱散風・開竅醒神

【弁証主治】

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・腹部のしこり・痔・糖尿病など

◆督脈病

半身不随・頭が重く、ふらふらする・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒・膝、四肢の冷えなど

◆陽明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・歯痛・歯槽膿漏〔灸7壮〕・頚部の腫脹など

【主症主治】

鼻づまり・顔のむくみ・顔面神経マヒ・三叉神経痛

【配穴】

『十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕

+頬車…新生児の破傷風〔瀉法〕

+委中…鼻血が止まらない〔瀉法〕

+齦交…口臭〔瀉法〕

+労宮…歯槽膿漏〔灸1壮づつ〕

+風府…失語症・ねちがい・歯痛〔先ず承漿、その後風府を取穴〕

【症例/個人的見解】

・十三鬼穴の第七穴。精神疾患に著効〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕。

 

―――――――――――――――――

※金津・玉液(jin1jin1・yu4ye4)(きんしん・ぎょくえき)・廉泉・舌下穴

※経外奇穴

【取穴】

金津:口腔内、舌下小帯左側の静脈上。

玉液:口腔内、舌下小帯右側の静脈上。

【名の由来】

「金・玉=高価貴重なもの・宝」「津・液=津液」。この部位が舌下腺管の開口部で、唾液が溢れ出る場所である事から。古代では唾液を腎水と捉えていた為、腎気を巡らせる貴重なものと考えていた。

【要穴】

『標本:足少陰之標(舌下両脈)』

【弁証主治】〔基本、瀉血〕

◆足少陰経病

貧血、血液疾患・痴呆・視力の低下・耳鳴、難聴・毛細気管支炎、肺炎・喘息・萎縮性胃炎・更年期障害・糖尿病など

【主症主治】

半身不随・急性食中毒・潰瘍性口内炎、舌腫・扁桃腺炎・顔面神経マヒ

【配穴】

+少商…扁桃腺炎(左右とも)〔瀉血〕

 

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※海泉(hai3quan2)(かいせん)・鬼封(gui3feng1)(きふう)

※経外奇穴-鍼灸大全-

【取穴】

口腔内、舌下小帯の中点。

【由来】

古代ではこの部位に唾液(腎水)が溜まり、枯れることがないと考えていた事から。

【要穴】

『標本:足少陰之標(舌下両脈)』

【主治】

精神疾患・しゃっくり・舌炎・糖尿病〔基本、瀉血〕

【配穴】

『十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕

【症例/個人的見解】

・十三鬼穴の第十三穴。精神疾患に著効〔瀉血〕。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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ED、男性生殖器疾患, 致命三十六穴, 衝脈, 十三鬼穴(多動性精神疾患), 意識障害, 任脈

会陰(えいん)

 

CV1)会陰(hui4yin1)(えいん)・屏翳(ping2iyi4)(へいえい)・鬼蔵(gui3cang2)(きぞう)・下極・金門・海底・下陰別

【取穴】

会陰部、男性は陰嚢根部と肛門を結ぶ線の中点、女性は後陰唇交連と肛門を結ぶ線の中点。

※側臥位あるいは膝胸位で、肛門と外生殖器の中央にある。

・筋肉:会陰腱中心・外肛門括約筋

・運動神経:陰部神経

・知覚神経:後大腿皮神経の会陰枝、陰部神経

・血管:内陰部動脈

【名の由来】

「陰=二陰(ここでは生殖器と肛門)」。本穴がその間にある事から。

【交会】

・経絡(3):任脈-督脈-衝脈(一源三岐)

・経別:第一合(肛門/足太陽の別れ入る処・足少陰の別れ合する処)

【作用】

〔瀉〕醒神鎮驚・通調二陰

【弁証主治】

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・腹部のしこり・慢性の痔、脱肛・下痢、ひどい血便・糖尿病など

◆督脈病(膀胱/腎)病

溺水窒息、意識障害・※脳風、痴呆・てんかん・痙攣、チック・シェーグレン症候群、膠原病・顔色が黒い・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒・膝、四肢の冷えなど

◆衝脈病「逆気して裏急す」

身体が縮んだように感じる(自律神経失調、更年期障害・サルコペニア(加齢による筋力低下))〔補〕

身体が膨張したように感じる〔瀉〕

内眼眦痛・喘息・股関節痛・皮膚静脈炎など

【配穴】

『十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕

+三陰交…突発性の卒倒・意識障害〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・溺水窒息の場合以外は禁鍼とある。溺水窒息の場合、「人を逆さにしてを吐水し、会陰に鍼して之を補い、屎尿が出れば活く」とある。

・十三鬼穴の第十一穴。この場合は精神疾患というより、意識障害に対して。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。骨盤腔内臓器の損傷。

・EDに対する新穴として、睾丸の下正中線上に「陽萎穴Ⅵ号」がある。

 

※脳風…健忘・急性の頭痛・めまいと耳鳴・蓄膿・泡の様な涎を吐くなど。脳腫瘍などによるものか?

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

十三鬼穴(多動性精神疾患), 回陽九針, 手厥陰経筋, 手厥陰心包経, 榮(火/水)穴「身熱を治す」

労宮(ろうきゅう) ※四縫(しほう)

 

PC8)労宮(lao2gong1)(ろうきゅう)・鬼窟(gui3ku1)(きくつ)・五里・掌中

【取穴】

手掌、第2・第3中手骨間、中手指節関節の近位陥凹部。(手掌、第3・第4中手骨間、中手指節関節の近位陥凹部とも)

【名の由来】

「労=労働」「宮=要所」。本穴が掌の中央にあり、手は人体中、最も労働する場所である事から。

【要穴】

『手厥陰経榮火穴(火経火穴/火気の強い穴)』

【作用】

〔補〕『回陽九針穴/補土?・舒筋活絡』

〔瀉〕『回陽九針穴/醒神開竅?』

【弁証主治】

◆温熱営分証・心熱証「身熱を治す」

悪寒発熱、意識障害・黄疸・リンパ節腫・口内炎、舌炎・顔の炎症・咳嗽・嘔吐・嚥下困難・出血傾向・脈細数など

◆脾虚証「火経火穴/火生土/虚すれば其の母を補う」

胃腸虚弱、萎縮性胃炎・貧血、血液疾患・婦人科疾患など

◆手厥陰経(筋)病

境界性人格障害、統合失調症・過呼吸症候群・不眠・上肢の痛み、痙攣やこわばり・第3指痛など

【主症主治】

掌のしびれ、火照り、発疹・リウマチ性結節

【主症配穴】

【十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕


『回陽九針穴法:瘂門⇒労宮⇒三陰交⇒湧泉⇒太渓⇒中脘⇒環跳⇒足三里⇒合谷/蘇生法?』

+承漿…歯槽膿漏〔灸1壮づつ〕

+少澤…嘔吐・胸痛〔寒によるものの場合に、少澤を加える〕

+湧泉…手汗、足汗

+後渓…黄疸

【症例/個人的見解】

・火陰経の火穴は全経穴中、最も火陰性が強い。そういう意味では土性(脾胃・肌肉・口など)に対する補法にも応用できるのではないだろうか?

・『十三鬼穴』の第九穴(千金翼方・針灸聚では「間使」とする)。精神疾患に著効。

・中国では、『回陽九針穴』を順番に取穴していくと、一時的な蘇生効果があるともいわれる。

・榮(火/水)穴は木(筋)を挟む。故に各経筋病にも使い勝手が良い。

・手掌、第2・第3中手骨間よりさらに橈側、母指球の際に取穴すると手の震えに著効がみられる。

・経絡理論上は、労宮(火経火穴)は清熱、中衝(火経木穴)は醒神の作用がメインとなる。しかし両者は共に清熱と醒神の作用が強く、厳密に区別を付けがたい。状況に併せて使用すること。

 

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四縫(si4feng2)(しほう)

※経外奇穴-奇効良方-

【取穴】

第2から第5指の掌側、各近位指節間関節横紋の中央。一側に4穴ある。

【由来】

「縫=間隙」。本穴の位置と一側に4穴ある事から。

【主治】

小児のひきつけ・※疳証・夜泣き・小児喘息・慢性気管支炎・乳幼児のひどい下痢・回虫症・夢遊病

 

※疳証…慢性的な疾患によって痩せ衰え、津液が枯渇するもの。古代小児四大証(痘・麻・驚・疳)の一つ。顔色が黄色く肌に艶がない・毛髪が焦げたように細い・腹大静脈怒張・精神衰弱など。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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致残十八穴, 兪(土/木)穴「体重節痛を治す」, 十三鬼穴(多動性精神疾患), 原穴, 各種依存症, 手厥陰経筋, 手厥陰心包経

大陵(だいりょう)

 

PC7)大陵(da4ling3)(だいりょう)・鬼心(gui3xin1)(きしん)・心主

【取穴】

前腕前面、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋上。

※こぶしを作り、手関節を回外して肘関節を軽く屈曲すると長掌筋腱と橈側手根屈筋腱がより明瞭に現れる。手関節横紋の中点で長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、豆状骨近位端のHT7)神門と同じ高さにある。

【名の由来】

「大陵=大きな丘」。月状骨の隆起が小高い丘を思わせる事から。

【要穴】

『手厥陰経兪土穴(火経土穴/火生土/自経子穴)』

『心包原穴』

【作用】

〔補〕補益原気

〔瀉〕清心安神・清営涼血・駆邪散滞・気血宣導・舒筋活絡

【弁証主治】

◆心/肝/胃病(痰迷心竅・痰火擾心)「実すれば其の子を瀉す」

各種依存症(摂食障害、習慣性の嘔吐、口臭、しゃっくり、げっぷ・性依存症)・躁鬱、不安障害(呼吸困難)・注意欠陥多動性障害、統合失調症・アレルギー疾患(皮膚疾患)・自己免疫疾患・黄疸・鼻血・口唇チック・心痛・激しい動悸(脈浮洪)・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など

◆手厥陰経(筋)病「体重節痛を治す」

肘痛、上肢の痛み、しびれ、痙攣やこわばり・掌の火照り・下垂手・弾発指・リウマチ性結節・第3指痛など

【主症主治】

喘息・脈がはっきりしない

【弁証配穴】

『原絡配穴(心包⇒三焦):大陵+外関』…心包病/脈病

『原募配穴(手厥陰経):大陵+膻中』…手厥陰経病

【主症配穴】

『十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕

+尺澤…息切れ

+目窓…眼の充血と痛み〔瀉法〕

+水溝…口臭〔瀉法〕

+外関…腹痛

+関元…血尿 ※無症性血尿は膀胱腫瘍(膀胱癌)の可能性もある。要注意。

【症例/個人的見解】

・原穴はその臓腑経絡に加え、子午の表裏にある臓腑経絡も主治する。すなわち心包原穴である大陵は、足陽明胃経の病(主に所生病)も主治とする。

・個人的には、原穴は『複合的臓腑連関』のつながりに基づいた、三臓腑を統合したような病状に用いるべきかと考える。

・本穴では「肝/心包/胃」をつなぐ病状として、各種依存症(薬物、たばこ、酒、糖質、性行為など)には、適応と考える。

・十三鬼穴の第四穴(千金翼方・針灸大成では『太淵』とある)。精神疾患に著効。

・武術的な「致残十八穴」の一つ。打突により握力の低下を招く。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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