ED、男性生殖器疾患, 股関節痛、鼠径部痛、大腿痛, 腰背部痛, 致残十八穴, 陽維脈, 足少陽経筋, 足少陽胆経, 回陽九針, 坐骨神経痛

環跳(かんちょう) ※陽萎穴Ⅳ号

GB30)環跳(huan2tiao4)(かんちょう)・髀厭(bi4yan4)(びえん)・ 環谷・臗骨・髀枢・分中・臏骨・枢中・枢合中

【取穴】

臀部、大転子の頂点と仙骨裂孔を結ぶ線上、大転子の頂点から1/3。

(大腿部、大転子の頂点と上前腸骨棘の間、大転子の頂点から1/3とも)

※側臥し、股関節を屈曲すると取穴しやすい。

【名の由来】

「環=骨盤」。 本穴の治効が筋骨風痺を取り、再び飛び跳ねる事ができるようになる事から。跳躍した時に本穴の位置に半環状の窪みが出来るからとも。

【交会】

・経絡(3):足少陽経-足太陽経-(陽維脈)

※奇経八脈考には「阳维起於诸阳之会~循膝外廉、上髀厌、抵少腹侧~」とある。

・経筋:足少陽経筋の結する処(尻)

【作用】

〔補〕補益虚欠

〔瀉〕通経活絡・鬱熱消散・温通経脈

【弁証主治】

◆足少陽経(筋)病

半身不随・口苦・溜息・胸鎖乳突筋のこわばり・鎖骨窩痛・脇肋、側腹部痛・膝外側痛・こむら返り・足首痛・足第4指痛・皮膚の乾燥など



◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

◆陽維脈病「寒熱に苦しむ」

悪寒戦慄をともなう高熱・往来寒熱・リンパ節腫・てんかん、意識障害・躁鬱・四肢の冷え・めまい・胸苦しさなど

【主症主治】

『馬丹陽天星十二穴/腰背部痛・坐骨神経痛、マヒ』

【弁証配穴】

+光明+足竅陰〔繆刺法…反対側を瀉血〕…足少陽絡脈の実証

【主症配穴】

『回陽九針穴法:瘂門⇒労宮⇒三陰交⇒湧泉⇒太渓⇒中脘⇒環跳⇒足三里⇒合谷/蘇生法?』

+天枢…半身不随〔虚証が強い場合は+天枢〕

+陽陵泉…脇腋部~脚まで連なる痛み

+後渓…下肢痛

+懸鐘…脛のマヒ〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・中国では、「回陽九針穴』を順番に取穴していくと、一時的な蘇生効果があるともいわれる。

・『馬丹陽天星十二穴』にあるように、坐骨神経痛には必須の穴。

・武術的な「致残十八穴」の一つ。打突により坐骨神経マヒを招く。

・EDに対する新穴として、秩辺~環跳の中点を「陽萎穴Ⅳ号」とする。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵

埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F

 048-851-9675

広告
股関節痛、鼠径部痛、大腿痛, 肩関節周囲炎、肩背部痛, 腰背部痛, 膝痛, 陽維脈, 陽蹻脈, 足首、足、踵痛, 足少陽胆経, 坐骨神経痛

居髎(きょりょう)

 

GB29)(ju1liao2)(きょりょう)

【取穴】

臀部、上前腸骨棘と大転子の頂点の中点。

【名の由来】

「居=屈む」「髎=骨の間隙」。本穴がしゃがんだ時に出来る股関節の陥凹の中に位置する事から。

【交会】

・経絡(3):足少陽経-陽維脈-陽蹻脈

※鍼灸甲乙経・鍼灸大成には「足少陽、陽蹻之会」とある。

※鍼灸聚英には「足少陽、陽維之会」、また奇経八脈考・陽維脈にも「会足少阳於居髎」とある。

【作用】

〔瀉〕清熱利湿・舒筋利節

【弁証主治】

◆足少陽経病

口苦・溜息・脇肋痛・皮膚の乾燥など

◆陽維脈病「寒熱に苦しむ」

悪寒戦慄をともなう高熱・往来寒熱・リンパ節腫・四肢の冷え・胸苦しさなど


◆陽蹻脈病「陰緩み陽急す」

てんかん・躁鬱・統合失調症・不眠・半身不随・めまい・頭痛〔金鍼。痒麻が主ならば補、疼痛が主ならば瀉〕・眼疾患〔繆刺〕・鼻血・肩関節周囲炎・部位がはっきりしない疼痛・パーキンソン症候群など

【主症主治】

股関節痛・腰背部痛・腸脛靭帯炎・内反足など

【症例/個人的見解】

・繆刺を多用。

・個人的には、陰陽蹻脈は、中枢神経系との関わりが強い脈を考えている。精神疾患やパーキンソン、むずむず脚症候群などには多用している。

・陽を病むと寒を生ず。

・肩関節と股関節の類似性から、五十肩に対して試した事がある。全てではないが効果のある症例もみられた。

・解剖学的には、大腿筋膜張筋にあたる。この筋の拘縮は、下肢の運動角度(O脚など)や骨盤の傾斜に影響を与えるため、腰背部痛をはじめ、変形性膝関節症や腸脛靭帯炎、足首の痛みの要因となり得る。臨床では非常によく使うツボ。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

発熱, 禁灸穴, 腰背部痛, 膝痛, 致残十八穴, 足太陽経筋, 足太陽膀胱経, 合/下合(水/土)穴「逆気而泄を治す」, 坐骨神経痛

委中(いちゅう)

 

BL40)委中(wei3zhong1)(いちゅう)・(xue4xi4)(けつげき)・郄中・委中央・腿凹・曲目秋内

【取穴】

膝後面、膝窩横紋の中央。

※委中は膝を軽く屈した状態で取ると良い。

【名の由来】

「委=曲がる」。本穴が膝窩中央に在る事から。

【要穴】

『足太陽経合土穴/下合穴(水経土穴/土克水)』

【交会】

・経筋:足太陽経筋の結す処(膕)

・経別:第一合(膕/足太陽の別れ入る処・足少陰の別れ合する処)

【作用】

〔補〕壮筋補虚

〔瀉〕駆邪散滞・通経活絡・利機腰膝

〔瀉血〕涼血解毒・清熱四肢

【弁証主治】

◆気逆(血熱)証「逆気而泄を治す/土克水」

発熱、※霍乱〔立位で”アキレス腱のばし”の体勢をとって取穴〕・黄疸、血液疾患・膠原病・鼻血・乳腺炎・痔、脱肛・下痢、ひどい血便・皮膚疾患など

◆膀胱/腎病

成長発育不全・てんかん発作、脳神経症状、運動機能障害・統合失調症・睡眠障害・自律神経失調、更年期障害・顔色が黒い・泌尿器、婦人科疾患・脈沈遅など

◆足太陽経(筋)病

発熱による疼痛・項頚部痛・鎖骨窩痛・肩背部の痛みや冷え・脇痛・肘痛・こむら返り・踵痛・足第5指痛など

【主症主治】

『四総穴「腰背委中求」/腰背部痛(寒さで悪化・身体を揺すれない)』

『馬丹陽天星十二穴/腰背部痛・膝痛〔瀉血〕』

【弁証配穴】

『募合配穴(膀胱):委中+中極』…膀胱実証

『原合配穴(太陽経):京骨+委中』…太陽経(経筋)病

『四彎穴:委中+曲澤〔瀉血〕』…血熱証・熱毒証

【主症配穴】

+太陽〔瀉〕…髄膜炎 〔ふくらはぎの血絡瀉血〕

+承漿…出血が止まらない〔瀉法〕

+魚際…肩背のひきつれ

+前谷…尿色の異常

+水溝…劇症腰痛・下肢の炎症〔瀉法〕

+腎兪…腰痛〔委中のみ瀉〕

+白環兪…腰背部痛〔脚膝に腫痛のある場合に、至陰を加える〕

+昆侖…手足のおもだるさ

【症例/個人的見解】

・合穴、水経土穴(土克水)である事から、太陽経への瀉法に用いるには都合がよい。

・和漢三才図会に「禁灸穴」とある。要注意。

・-美容と健康の鍼灸(張仁編著・浅野周訳/三和書籍)-によれば、「小児の急性灰白髄炎(ポリオ)予防の常用穴」とある。

・武術的な「致残十八穴」の一つ。打突により下肢マヒを生じる。

 

※霍乱…熱中症に類する。突発性のひどい嘔吐と下痢、胃の気持ち悪さ。寒・熱・乾・湿の区別があり、筋肉の痙攣(特に腹筋・腓腹筋)を生じることもある。コレラや細菌性食中毒も該当。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
048-851-9675

むくみ、冷え症, 股関節痛、鼠径部痛、大腿痛, 腰背部痛, 膝痛, 陽蹻脈, 足太陽膀胱経, 合/下合(水/土)穴「逆気而泄を治す」, 坐骨神経痛

委陽(いよう)

 

BL39)委陽(wei3yang2)(いよう)

【取穴】

膝後外側、大腿二頭筋腱の内縁、膝窩横紋上。

※軽く膝を屈曲すると、大腿二頭筋腱が顕著になる。

【名の由来】

「委=曲がる」「陽=外側」。本穴が膝窩外側に在る事から。

【要穴】

『三焦経下合穴』

『足太陽之別絡』

【交会】

・経絡(2):足太陽経-(陽蹻脈)

※一説には陽蹻脈の会とも。

【作用】

〔瀉〕舒筋利節

【弁証主治】

◆足太陽経病

風邪、悪風発熱・発熱による疼痛など

◆三焦実証「逆気而泄を治す」

多汗・21:00~23:00あるいは09:00~11:00の異常など

◆陽蹻脈病「陰緩み陽急す」

半身不随・てんかん・統合失調症、不眠・内眼眦痛〔巨刺法〕・腰背部痛・腓骨神経痛、下肢外側のこわばり、外反足・部位がはっきりしない疼痛など

【主症主治】

膝痛・こむら返り・下肢マヒ・むくみ

【弁証配穴】

『募合配穴(三焦):委陽+石門』…三焦実証〔瀉法〕

【主症配穴】

+天池…腋窩リンパ節腫

+陰交…排尿障害〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・三焦が気の生ずる所である事を考えると、全身の気機と水道の調整に効果が高いかと思われる。

・心包と三焦という臓腑は、腎との関わりが非常に強いと考えることができるのでは?個人的には、※副腎皮質ホルモンの亢進症状が三焦の病をイメージさせる。

・同じ腰痛に対してでも、委中は瀉血・委陽は筋痺の要穴。

・陽が病むと寒を生ず。

 

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

禁灸穴, 股関節痛、鼠径部痛、大腿痛, 足太陽経筋, 足太陽膀胱経, 坐骨神経痛

承扶(しょうふ)

BL36)承扶(cheng2fu2)(しょうふ)・肉郄・陰関・陽関・皮都・皮部・承扶皮部

【取穴】臀部、臀溝の中点。

【名の由来】「承=受ける」「扶=助け」。本穴が寒痺下肢痛の特効穴である事から。

【交会】・経筋:足太陽経筋の結す処(臀)

【作用】〔瀉〕舒筋活絡

【弁証主治】

◆足太陽経(筋)病

風邪・発熱による疼痛・項頚部痛・鎖骨窩痛・脇痛・腰背部痛、坐骨神経痛・こむら返り・踵痛・足第5指痛・身体を揺すれないなど

【主症主治】慢性の痔・便秘・排尿障害・子宮の冷え

【配穴】+髀関+委中…股関節痛〔瀉法〕

【症例/個人的見解】

・古典には「禁灸穴」とある。 要注意。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675
《アーユルヴェーダ・マルマ》, 背兪穴「補虚/交感神経賦活」, 腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 膀胱, 足太陽膀胱経, 坐骨神経痛

膀胱兪(ぼうこうゆ)

BL28)膀胱(pang2guang1shu4)(ぼうこうゆ)

【取穴】仙骨部、第2後仙骨孔と同じ高さ、正中仙骨陵の外方一寸五分。

※BL32)次髎と同じ高さにある。

【名の由来】本穴が膀胱絡の兪穴である事から。

【要穴】『膀胱兪穴』

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎利水』

〔瀉〕疏通膀胱・清熱利湿

【弁証主治】

◆膀胱虚証/腎病

成長発育不全、代謝不全、極度の痩せ・顔色が黒い・※癥積・腰痛・泌尿器、婦人科疾患〔瀉〕・下痢、排便異常・痔・脈沈遅など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】下肢マヒ

【弁証配穴】『兪募配穴(膀胱):中極+膀胱兪』…膀胱病

【主症配穴】

+脾兪…未消化便

+関元兪…風邪の後の腰痛

【症例/個人的見解】

・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて、刺激の種類や強弱を変えるべきと考える。

・足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて、施術法を吟味すべし。

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。膀胱炎などに。

・インド医学にも「マルマ(marman)」と呼ばれるツボに該当する概念がある。本穴はインド医学的には「kukundara(腰の凹部/骨のマルマ)」と呼ばれ、下肢マヒに治効があるとされる。

 

※癥積…お腹の中に明確なしこりがあり、痛みや張りが強く、位置が一定なもの。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675