《Ⅴ₁》眼神経, 《Ⅶ》顔面神経, 禁灸穴, 致命三十六穴, 陰蹻脈, 陽蹻脈, 足陽明胃経, 足厥陰肝経, 足太陽経筋, 足太陽膀胱経, 手太陽小腸経, 手少陰心経

晴明(せいめい)/命門(めいもん)

経穴フォト 晴明

BL1)睛明(jing1ming2)(せいめい)・涙孔・涙空・精明・目内眦・命門

【取穴】

顔面部、内眼角の内上方と眼窩内側壁の間の陥凹部。

※眼を閉じたとき、内眼角の内方一分の陥凹部にある。

・筋肉《支配神経》:眼輪筋 Orbicularis oculi、内側眼瞼靭帯部 Medial palpebral ligament《Ⅶ顔面神経側頭枝、頬骨枝 Temporal and Zygomatyic branches of Facial nerve》

・知覚神経:Ⅴ₁眼神経 Ophthalmic nerve由来の滑車下神経 Infratrochlear nerve

・血管:眼角動脈 Angular artery

【名の由来】

「睛=眼」。本穴が視力を回復させる効がある事から。

【要穴(命門)】

『標本:足太陽之標』

『根結:足太陽之結』

【交会】

・経絡(5~7):手足太陽経-足陽明経-陽蹻脈-陰蹻脈

※「目系=睛明」と捉えるなら、体内にて手少陰経・足厥陰経とも交会。

・経別:第四合(眼内眦/手少陰の合す処)

【作用】

〔補〕補虚明目

〔瀉〕清熱明目・退翳散瘀・疏風清熱・舒筋活絡

【弁証主治】

◆心病

循環器症状・健忘・掌の火照り・臍上の強い拍動・脈浮洪・夜間に症状が悪化など

◆足太陽経(筋)病

風邪、悪風発熱・発熱による疼痛・項頚部痛・鎖骨窩痛・脇痛・腰背部痛・下肢の痛み、冷え、こわばり、こむら返り・O脚、外反足・踵痛・足第5指痛・身体を揺すれないなど

◆足陽明経病

注意欠陥多動性障害、統合失調症・躁鬱、不安障害など

◆蹻脈病「陰緩み陽急す/陽緩み陰急す」

半身不随・てんかん・自律神経失調、睡眠障害・内眼眦痛、眼裏痛〔巨刺法〕、視力低下〔攅竹も同様。睛明のみで効果が出ない時は合谷・光明も追加〕・不正出血・疝痛・部位がはっきりしない疼痛・皮膚の強いしびれやこわばり・錐体外路系障害など

【症例/個人的見解】

・諸脈の交会穴(宗脈の聚る場)であること、また手少陰心経の合する場でもあることから、望診(特に精神に関して)の重要なポイントとなる。

・理論的には非常に有効な穴ではあるが、部位的に多用はしづらい。刺鍼の際は瞳を外側に向けた状態で行う事。

・瀉法では、抜鍼前に鍼をやや抜いて鍼尖を鼻根に向けて刺入し、血を鼻孔から数滴流す。

・言うまでもないが「禁灸穴」である。

・陰蹻脈は「一身左右の陰を主る」、臨床では巨刺・繆刺を多用する。

・『陽緩み陰急す』を姿勢からみると、前傾前屈姿勢となる。この姿勢に加え、「蹻=足を高くあげて歩く・力強く歩く様・敏捷」を病むと考えた時、パーキンソン病をはじめとするような錐体外路系の変性疾患に対して、陰蹻脈は適応かと考える。

・陰蹻脈の病証では、表に異常がなく裏が病み(表面上に異常がないが症状が強いなど)、夜に症状がでる事が多い。

・陽が病むと寒を生ず、陰を病むと熱を生ず。

・夜盲症に効くとの記述もあるが、夜盲には先ずビタミンAの摂取を。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。失明。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

足陽明経筋, 足陽明胃経, 浅腓骨神経, 井(木/金)穴「心下満を治す」

厲兌(れいだ)

ST45)厲兌(li4dui4)(れいだ)

【取穴】

足第2趾、末節骨外側、爪甲角の近位外方一分(指寸)、爪甲外側縁の垂線と爪甲基底部の水平線の交点。

・知覚神経:浅腓骨神経

・血管:第2背側中足動脈の枝

【名の由来】

「厲=戊土=脾胃」(十天干)、「兌=口」(八卦易象)。本穴が口周囲の疾患を主治し、口は胃の門戸である事から。

【要穴】

『足陽明経井金穴(土経金穴/土生金/自経子穴)』

『標本:足陽明之本』

『根結:足陽明之根』

【作用】

〔瀉〕活絡開竅・回陽救逆

【弁証主治】

◆温病

悪寒戦慄をともなう3日以上の高熱、感染症、髄膜炎、リンパ節腫・血液疾患〔灸3壮/金針で瀉血〕・出血傾向など

◆胃実証「心下満を治す/実すれば其の子を瀉す」

萎縮性胃炎・アレルギー疾患・自己免疫疾患・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など

◆足陽明経(筋)病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・耳疾患・顔面神経マヒ・頬~鎖骨窩の痙攣・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症・下肢痛、こわばり、マヒなど

【主症主治】

※尸厥

【弁証配穴】

+豊隆…足陽明絡脈の実証〔厲兌は繆刺…反対側を瀉血〕

【主症配穴】

+隠白…悪夢・常に眠い

+合谷…下歯痛

【私見】

・急性の強い心痛に対し、厲兌の反対側(足第2趾、末節骨内側)に大きめの灸を据えると良い。

・井穴はその位置的に、いずれも瀉熱作用〔瀉血〕が強い。

 

※尸厥…発作性の昏倒。手足の冷え・鳥肌・顔色が青黒い・うわごと・咬い締め・めまい・呼吸微弱、脈絶微弱など。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《経外奇穴》, むくみ、冷え症, 発熱, 皮膚疾患, 脛骨神経, 足陽明経筋, 足陽明胃経, 榮(火/水)穴「身熱を治す」, 浅腓骨神経, 消化器疾患

内庭(ないてい) ※裏内庭(うらないてい)

 

ST44)内庭(nei4ting2)(ないてい)

【取穴】

足背、第2・3足指間、みずかきの後縁、赤白肉際。

・筋肉:第2背側骨間筋

・運動神経:外側足底神経(脛骨神経由来)

・知覚神経:浅腓骨神経

・血管:第2背側中足動脈の枝

【名の由来】

「庭=居住地」。本穴の効能が内証を主治とする事から。子宮を内庭と称する事もあり、下腹部の疾患に著効があるからとも。

【要穴】

『足陽明経榮水穴(土経水穴/土克水)』

【作用】

〔瀉〕裏熱泄瀉・清胃湿熱・理気鎮痛・養筋活絡

【弁証主治】

◆胃実証「身熱を治す/土克水」

発熱・アレルギー疾患・自己免疫疾患・黄疸・鼻血・チック・頚部リンパ節腫・消化器症状・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など

◆足陽明経(筋)病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・顔面神経マヒ・頬~鎖骨窩の痙攣・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症・下肢痛、こわばり、マヒなど

【主症主治】

馬丹陽天星十二穴/胃腸系の感染症・聴覚過敏・歯痛・よくあくびする・喉痛・四肢の冷え・蕁麻疹、帯状疱疹など』

【主症配穴】

+上星…眼痛

+合谷…鼻血

+太渓…上歯痛

+通里…あくび

+太衝…喘息

+懸鐘…心窩部からお腹の張り〔瀉法〕

+足臨泣…下腹部の張り〔気滞性なら内庭に、水湿が診られる様なら臨泣を〕〔瀉〕

+僕参…踵の問題?〔瀉法〕

【私見】

・和漢三才図会に「吐腹の病の妙灸の穴」とある。細菌性の下痢に効果が高い。

・榮(火/水)穴は木(筋)を挟む。故に各経筋病にも使い勝手が良い。

 

―――――――――――――――――

裏内庭(li3nei4ting2)(うらないてい)

※経外奇穴…日本由来と思われる。

【取穴】

足底、第2・第3足指間。

【名の由来】

本穴が内庭の裏面(足底面)にある事から。

【主治】

急性胃腸炎・小児の消化不良・足指の痛み・小児のひきつけ

【私見】

・日本では消化器系へ用いる事が多く〔灸法〕、中国ではひきつけやてんかんに用いる事が多い。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

脛骨神経, 足陽明経筋, 足陽明胃経, 兪(土/木)穴「体重節痛を治す」, 浅腓骨神経, 深腓骨神経

陥谷(かんこく)

 

ST43)陥谷(xian1gu3)(かんこく)

【取穴】

足背、第2・3中足骨間、第2中足指節関節の近位陥凹部。

・筋肉:短趾伸筋/第2背側骨間筋

・運動神経:深腓骨神経(短趾伸筋)・外側足底神経(第2背側骨間筋)

・知覚神経:浅腓骨神経

・血管:第2背側中足動脈の枝

【名の由来】

「陥=凹み」。本穴周囲の形状が谷を思わせる事から。下痢や内臓下垂など下陥証に著効があるからとも。

【要穴】

『足陽明経兪木穴(土経木穴/木克土)』

【交会】

・経筋:足陽明経筋の結する処

【作用】

〔通〕健脾利湿・疏風通絡

【弁証主治】

◆胃実証「木克土」

発熱・アレルギー疾患・自己免疫疾患・黄疸・鼻血・チック ・頚部リンパ節腫・喉の炎症・消化器症状・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など

◆足陽明経(筋)病「体重節痛を治す」

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・耳疾患・顔面神経マヒ・頬~鎖骨窩の痙攣・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症・下肢痛、こわばり、マヒなど

【配穴】

+目窓…頭や眼瞼のむくみ〔瀉法〕

+手三里…お腹の張り

+下脘…お腹がよく鳴る〔瀉法〕

【私見】

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

ストレス/不安障害、パニック障害, 衝脈, 足陽明経筋, 足陽明胃経, 足首、足、踵痛, 原穴, 心療内科的症状, 浅腓骨神経, 深腓骨神経

衝陽(しょうよう)

ST42)衝陽(chong1yang2)(しょうよう)・会原・会湧・会骨・趺陽

【取穴】

足背、第2中足骨底部と中間楔状骨の間、足背動脈拍動部。

・筋肉:長趾伸筋・短母趾伸筋

・運動神経:深腓骨神経

・知覚神経:浅腓骨神経

・血管:足背動脈

【名の由来】

「衝=要衝」。本穴は足陽明経原穴であり、本経の要衝である事から。

※衝陽の脈は「胃気」の盛衰を顕し、この脈が絶えれば絶命するとある。

【要穴】

『胃原穴』

『根結:足陽明之溜』

【交会】

・経絡(2):足陽明経-衝脈

※一説には衝脈の会とも。

【作用】

〔補〕補益原気・和胃健脾・鎮驚安神

【弁証主治】

◆胃病/心包/大腸病

心療内科的病状(梅核気・過敏性腸症候群・腹張、胃腸虚弱・排便異常・掌の火照りなど)・アレルギー疾患・自己免疫疾患・黄疸・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常・※副腎髄質機能亢進症状(不安障害・パニック障害・脈浮緩)など

◆足陽明経(筋)病

躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症・内眼眦痛・耳疾患・鼻血・顔面神経マヒ・チック・頬~鎖骨窩の痙攣・頚部リンパ節腫・喉の炎症・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症・下肢痛、こわばり、冷えあるいは熱感、マヒなど

◆衝脈病「逆気して裏急す」

身体が膨張したように感じる(更年期障害・)〔瀉〕

身体が縮んだように感じる(貧血・サルコペニア(加齢性の筋力低下)・腹中のひきつれ、痙攣など)〔補〕

泌尿器、婦人科疾患・皮膚静脈炎など

【主症主治】

足甲痛・足第3指痛・リウマチ性結節・ガングリオン

【弁証配穴】

『原絡配穴(胃⇒脾):衝陽+公孫・漏谷』…胃(血)所生病

『原募配穴(足陽明経):衝陽+中脘』…足陽明経是動病

『原合配穴(陽明経):衝陽+足三里』…足陽明経(筋)病

【主症配穴】

+列缺…半身不随

+曲鬢…虫歯〔瀉法〕

+章門+丘墟…膵炎

【症例/個人的見解】

・個人的には、原穴は『複合的臓腑連関』のつながりに基づいた、三臓腑を統合したような病状に用いるべきかと考える。

・本穴では「胃/心包/大腸」をつなぐ病状として、心療内科的疾患には適応と考える。

・交感神経系の異常亢進に対しては、本穴への補法(足湯などでも)は有効かと考える。

・原絡配穴の変法として衝陽+漏谷を用いた所、ひえのぼせ(特に足先の冷え)には効果的であった。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

経(金/火)穴「喘咳寒熱を治す」, 足陽明胃経, 浅腓骨神経, 深腓骨神経

解渓(かいけい)

 

ST41解渓(jie3xi1)(かいけい)・鞋帯

【取穴】

足関節前面、足関節前面中央の陥凹部、長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間。

・筋肉:前脛骨筋・長母趾伸筋・長趾伸筋

・運動神経:深腓骨神経

・知覚神経:浅腓骨神経

・血管:前脛骨動脈

※足関節を背屈させたときに足背に明瞭に現れる2つの腱の間で、内果尖、外果尖を結ぶ線上の中点にある。

【名の由来】

「解=緩める」「渓=凹み」。本穴が下脛腓関節の陥凹部にあり、靴紐を解く処にある事から。

【要穴】

『足陽明経経火穴(土経火穴/火生土/自経母穴)』

【作用】

〔補〕火生土

〔瀉〕胃火清降・清宣陽明・気血宣通・疏筋利節

【弁証主治】

◆胃陰虚証喘咳寒熱を治す/虚すれば其の母を補う」

アレルギー疾患・自己免疫疾患・発熱・多汗・黄疸・鼻血・チック・頚部リンパ節腫・喉の炎症、咳嗽・消化器症状・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など

◆足陽明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・※鵝口瘡・足陽明経上の熱感など

【配穴】

+百会…発作性の痙攣・ひきつけ

+通里…頭痛・眼の充血

+合谷〔灸〕…眉陵の強い痛み・めまい

+陽交…強い動悸、心痛

 

※鵝口瘡(雪口)…小児に多く、心脾二経の積熱による。猩紅熱に近いか?口中の糜爛・舌の表面に白屑の様な苔が大量に覆っている・口舌の痛み・身体が熱い・胸苦しさなど。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

精神疾患, 絡穴「去痰化瘀」, 総腓骨神経, 脛街/血海, 足陽明経筋, 足陽明胃経, 深腓骨神経

豊隆(ほうりゅう)

ST40)豊隆(feng1long2)(ほうりゅう)

【取穴】

下腿前外側、前脛骨筋の外縁、外果尖の上八寸。

※ST38)条口の外方1横指(中指)にある。

・筋肉:前脛骨筋・長趾伸筋

・運動神経:深腓骨神経

・知覚神経:外側腓腹皮神経(総腓骨神経の枝)

・血管:前脛骨動脈

【名の由来】

「豊隆=豊富・盛ん」。本穴部位が筋肉豊かで盛り上がっている事から。(「豊隆=雷神」を指すことも)

【要穴】

『足陽明絡穴/踝から八寸、別れて太陰経に行き、その別枝は脛外側を循り上りて頭項を絡して諸経之気を合し、下りて咽喉を絡す』

『根結:足陽明之入』

※「別れて太陽へ走る」とも。

【作用】

〔瀉〕去痰平喘・去痰降逆・疏経活絡

【絡脈主治:脛街/血海の病】表裏(足太陰経)にまたがる症状・足陽明絡脈の瘀血痰飲証

〔補〕下肢の筋力低下・足腰の冷え、むくみなど

〔瀉〕注意欠陥多動性障害、統合失調症・てんかん、小児マヒ〔繆刺法…反対側を瀉血〕・喉痛・めまい・後頭部痛・どもり・喘息〔3分深刺〕・梅核気・甲状腺腫・胸苦しさ・動悸・胸腹部の鋭い痛みなど

【弁証主治】

◆足陽明経(筋)病

躁鬱、不安障害・耳疾患・顔面神経マヒ・頬~鎖骨窩の痙攣・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症・下肢痛、こわばりなど

【弁証配穴】

『原絡配穴(脾⇒胃):太白+豊隆』…脾所生病

【主症配穴】

+強間…頭痛・めまい

+尺澤…喀痰〔瀉法〕

+中脘…蕁麻疹〔瀉法〕

【私見】

・胃(脾胃は生痰の源)の絡穴(有形の物は、経より絡に滞ること常の如し)故、化痰の特効穴とされる。

・絡脈は皮下静脈との関わりが深いので、瀉血が有効。

・本穴は長趾伸筋膜の外側ラインにあると考える。足陽明経の下腿ラインは、前脛骨筋と長趾伸筋の間を「足三里~厲兌」が、長趾伸筋と腓骨筋の間-前下腿筋間中隔-を「豊隆」流れると考える。

・豊隆から分枝。足太陰経に向かうラインと、脛の外側を巡り上って項~頭~喉へと流れるラインがある。個人的にはこのラインは少陽経との深い関わりがあるのではと考える。(足)少陽経は、後下腿筋間中隔や下腿骨間膜などの《Fascia》そのものといったイメージがあり、その意味では横下腿筋間中隔を介して足太陰経へ、腓骨膜を介して腸脛靭帯へ・・・と、筋膜のコンパートメントを通して上への向うのでは?

・このラインは『胃』と『脳』がつながる主要路となるイメージがあり、不安神経症や発狂・異常行動といった脳の問題では、陽明経(特に去痰の為の「豊隆」)をよく使う。これは、近年よく云われる”胃腸と精神”の関係を思わせる。またラインの終点を考えると、豊隆は喉(痰がつまるなど)の治療にも応用できるか?

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

総腓骨神経, 股関節痛、鼠径部痛、大腿痛, 脛街/血海, 衝脈, 足陽明胃経, 合/下合(水/土)穴「逆気而泄を治す」, 治熱五十九兪, 消化器疾患, 深腓骨神経

下巨虚(げこきょ)

ST39下巨虚(げこきょ)・下廉・巨虚下廉

【取穴】

下腿前面、ST35)犢鼻とST41)解渓を結ぶ線上、ST35)犢鼻の下方九寸。

※前脛骨筋上、GB35)陽交とGB36)外丘と同じ高さにある。

・筋肉:前脛骨筋

・運動神経:深腓骨神経

・知覚神経:外側腓腹皮神経(総腓骨神経由来)

・血管:前脛骨動脈

【名の由来】

上巨虚に同じ。

【要穴】

『小腸下合穴』

【交会】

・経絡(2):衝脈之下輸(足陽明経-衝脈)

【作用】

〔通〕『衝脈(血海・脛街)之兪/通理衝脈・調理胃腸』

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清瀉胃熱』

【弁証主治】

◆小腸病

心身症的な胃腸症状・顔が赤い・ひどい冷え・脈浮洪・13:00~15:00あるいは01:00~03:00の異常など

◆足陽明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症など

◆衝脈病「逆気して裏急す」

身体が縮んだように感じる〔補〕

身体が膨張したように感じる〔瀉〕

痴呆・自律神経失調、更年期障害・内眼眦痛・腹中のひきつれ、痙攣・喉のつまり、喘息・泌尿器、婦人科疾患・股関節痛・筋力低下・皮膚静脈炎など

【主症主治】

脚気八処之穴の七/脚気〔灸100壮〕・股関節痛・足腰の筋力低下・踵痛』

【弁証配穴】

『募合配穴(小腸):関元+下巨虚』…小腸実熱証 〔瀉法〕

『八脈配穴(衝脈):下巨虚+上巨虚+大杼』…衝脈病

【主症配穴】

+帯脈…おりものの異常

+水泉…足底痛

【私見】

・上巨虚と比べ、清熱瀉下の効果がある。

・脚気には、先ずビタミンB1の摂取と吸収率の改善を。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

総腓骨神経, 肩関節周囲炎、肩背部痛, 足陽明胃経, 深腓骨神経

条口(じょうこう)

ST38)条口(tiao1kou3)(じょうこう)

【取穴】

下腿前面、ST35)犢鼻とST41)解渓を結ぶ線上、ST35)犢鼻の下方八寸。

・筋肉:前脛骨筋

・運動神経:深腓骨神経

・知覚神経:外側腓腹皮神経(総腓骨神経の枝)

・血管:前脛骨動脈

【名の由来】

「「条=狭く長い」。足関節を背屈させると脛の筋肉が盛り上がり、本穴周囲に口を思わせる細い溝が浮かぶ事から。

【作用】

〔瀉〕疏筋活血

【弁証主治】

◆足明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症など

【主症主治】

肩痛、五十肩〔透承山+局所火鍼〕・こむら返り・下肢の知覚異常、筋力低下

【配穴】

+懸鐘…下肢の筋力低下・歩行困難〔先に懸鐘を取穴し、後から条口を〕

【私見】

・五十肩で著効が出る事が多い。経絡的なつながりによるものかと思うが、要穴ではなく、なぜ本穴なのかは不明。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

ストレス/不安障害、パニック障害, 総腓骨神経, 股関節痛、鼠径部痛、大腿痛, 脛街/血海, 膝痛, 衝脈, 足陽明胃経, 合/下合(水/土)穴「逆気而泄を治す」, 治熱五十九兪, 消化器疾患, 深腓骨神経

上巨虚(じょうこきょ)

ST37上巨虚(shang4ju4xu1)(じょうこきょ)・上廉・巨虚上廉

【取穴】

下腿前面、ST35)犢鼻とST41)解渓を結ぶ線上、ST35)犢鼻の下方六寸。

・筋肉:前脛骨筋

・運動神経:深腓骨神経

・知覚神経:外側腓腹皮神経(総腓骨神経の枝)

・血管:前脛骨動脈

【名の由来】

「巨虚=大きい隙間」。本穴が脛骨と腓骨の間にある事から。「巨=腸」の意味もある。

【要穴】

『大腸下合穴』

【交会】

・経絡(2):衝脈之下輸(足陽明経-衝脈)

【作用】

〔通〕『衝脈(血海・脛街)之兪/通理衝脈・温胃通腸・疏絡利湿』

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清瀉胃熱・通腑瀉熱』

【弁証主治】

◆大腸病

排便異常・アレルギー疾患・脈浮・05:00~07:00あるいは17:00~19:00の異常など

◆足陽明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症など

◆衝脈病「逆気して裏急す」

身体が縮んだように感じる(自律神経失調、更年期障害・喉のつまり、喘息・腹中のひきつれ、痙攣・〔補〕

身体が膨張したように感じる(認知症など)〔瀉〕

内眼眦痛・泌尿器、婦人科疾患・股関節痛・筋力低下・皮膚静脈炎など

【主症主治】

脚気八処之穴の六/脚気・膝痛・股関節痛・下肢の鈍痛・足腰の筋力低下』

【弁証配穴】

『募合配穴(大腸):上巨虚・曲池+天枢』…大腸実証〔瀉法〕

『八脈配穴(衝脈):上巨虚+下巨虚+大杼』…衝脈病

【主症配穴】

+関元…口内炎〔上巨虚は瀉〕

+五枢…※奔豚

【私見】

・下巨虚と比べ、温補肌肉の効果がある。

・脚気には、先ずビタミンB1の摂取と吸収率の改善を。

 

※腎積奔豚…五積之一。脇腹にしこりが出来、このしこりが時々胸を衝き上げるようで苦しい・腹痛・往来寒熱・骨萎・息切れなど。パニック症候群に似る。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675