経(金/火)穴「喘咳寒熱を治す」, 腰背部痛, 致残十八穴, 風邪、呼吸器疾患, 足太陽経筋, 足太陽膀胱経, 妊婦禁鍼

昆侖(こんろん)

 

BL60)昆侖(kun1lun2)(こんろん)・崑崙・下崑崙・厥陽

【取穴】

足関節後外側、外果尖とアキレス腱の間の陥凹部。

【名の由来】

神山の名。本穴が頭部の諸疾患(特に水病)を主治する事から。

【要穴】

『足太陽経経火穴(水経火穴/水克火)』

『根結:足太陽之注』

【交会】

・経筋:足太陽経筋の結す処(踵外、外踝)

【作用】

〔瀉〕鬱熱清降・泄血去瘀・寒湿温散・通絡散滞・清利頭目・舒筋活絡

【弁証主治】

◆傷寒太陽病「喘咳寒熱を治す/水克火」

急性の悪寒発熱、咳嗽・小児のひきつけ〔灸〕など

◆足太陽経(筋)病

発熱による疼痛・項頚部痛・鎖骨窩痛・脇痛・腰背部痛・こむら返り・踵痛・足第5指痛〔瀉血+局所灸〕・身体を揺すれないなど

【主症主治】

馬丹陽天星十二穴/急性の喘息発作、強い胸苦しさ・腰、臀部のひきつれ〔鍼7分+灸5壮〕』

【配穴】

+犢鼻…風邪

+湧泉…身体の奥の鈍痛

+承山…眼痛・こむらがえり

+中封…急性腰痛〔瀉法〕

+養老…腰椎椎間板ヘルニア〔慢性化したものには+伏兎〕

+委中…手足の重怠さ

+太渓…慢性の膝痛・踵痛〔補法〕

【症例/個人的見解】

・古典には、「妊婦刺之落胎」とある。要注意。

・本穴が足太陽経の経穴であること、また馬丹陽天星十二穴にも喘息の記述があることなどから、呼吸器疾患にはぜひ試したい。

・武術的な「致残十八穴」の一つ。捻挫、打突により足に力が入らなくなる。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
☎ 048-851-9675

郄穴「通経活血」, 脳、神経症状, 陽蹻脈, 足首、足、踵痛, 足太陽膀胱経

跗陽(ふよう)

 

BL59)跗陽(fu1yang2)(ふよう)・附陽・付陽

【取穴】

下腿後外側、腓骨とアキレス腱の間、BL60)崑崙の上方三寸。

【名の由来】

「跗=寄り添う」。本経の陽気が飛揚から足少陰経に移り、本経自体の脈気が弱くなっていく事から。

【要穴】

『陽蹻脈郄穴』

【作用】

〔瀉〕舒筋利節

【弁証主治】

◆足太陽経病

悪寒発熱・発熱による疼痛など

◆陽蹻脈病「陰緩み陽急す」

てんかん・統合失調症・睡眠障害・半身不随・内眼眦痛〔巨刺法〕・腰背部痛・下肢外側のこわばり、外反足・部位がはっきりしない疼痛など

【弁証配穴】

『郄会配穴(骨):大杼+養老・金門・跗陽』…骨病

『郄会配穴(髄):懸鐘+交信・跗陽・水泉』…髄病

『郄会配穴(筋):陽陵泉+金門・陽交・跗陽』…筋病

【主症配穴】

+公孫…鼻血・のぼせ

+中脘…手足のだるさ

【症例/個人的見解】

・陽が病むと寒を生ず。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
 048-851-9675

絡穴「去痰化瘀」, 腰背部痛, 足太陽経筋, 足太陽膀胱経, 鼻疾患

飛揚(ひよう) ※蹻五(きょうご/伍行庵オリジナル)

BL58)飛揚(fei1yang2)(ひよう)・厥陽・飛陽・厥揚

【取穴】

下腿後外側、腓腹筋外側頭下縁とアキレス腱の間、BL60)崑崙の上方七寸。

※BL60)崑崙の上方、BL57)承山の外下方一寸にある。

【名の由来】

「飛揚=高く飛ぶ」。本穴の位置が跳躍時に膨隆する事から。また「飛=突然」。本穴より足少陰経に突然別れ出る処からとも。

【要穴】

『足太陽経絡穴/踝の上七寸、別れて少陰へいく

『根結:足太陽之入』

【作用】

〔補〕止血

〔瀉〕舒筋活絡

【絡脈主治】表裏にまたがる症状・足太陽絡脈の瘀血痰飲証 

〔補〕鼻血 

〔瀉〕頭痛・鼻づまり・項頚部痛・腰背部痛

【弁証主治】

◆足太陽経(筋)病

風邪・発熱による疼痛・鎖骨窩痛・脇痛・坐骨神経痛・膝の炎症・こむら返り〔鍼7分+灸5壮〕・踵痛・足第5指痛・身体を揺すれないなど

【主症主治】

痔・下肢のムクミ

【弁証配穴】

『原絡配穴(腎⇒膀胱):太渓+飛揚』…腎の所生病

+申脈〔繆刺法…反対側を瀉血〕+患部周囲の夾脊穴…足太陽絡脈の実証

【主症配穴】

+上星…鼻水

+印堂…鼻づまり

【症例/個人的見解】

・絡脈は皮下静脈との関わりが深いので、瀉血が有効。

・絡脈としての飛揚は鼻に関する主治が多い。花粉症などに応用できるかと思う。

 

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※蹻五(qiao2wu3)(きょうご)

※伍行庵オリジナル。

【取穴】

下腿後外側、腓腹筋外側頭下縁とアキレス腱の間、BL60)崑崙の上方五寸。

【名の由来】

本穴が踵(蹻)の上五寸にある事から。

【要穴】

『標本:足太陽之本(踵上五寸)』

※原文には「足太阳之本、在跟以上五寸中」とある。

【弁証主治】

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛・※会陰之脈腰痛など

【症例/個人的見解】

・『足太陽之本』である「跟上五寸」には該当する経穴がないが、『素問刺腰痛篇第四十一』にも治療のポイントとしての記載がある。飛揚~附陽の変化(筋硬結・静脈の浮沈・色など)は、眼疾患(足太陽之標)・腰痛の診断・治療に役立つと考えられる。

 

※会陰之脈腰痛…痛む部位に流れるように汗が出て、咽が渇き、水を飲むと動きたがる。

※会陰之脈…八髎穴から会陽に至るライン。巨陽之中絡。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

痔、肛門疾患, 脛街/血海, 腰背部痛, 致残十八穴, 衝脈, 足首、足、踵痛, 足太陽膀胱経

承山(しょうざん)

 

BL57)承山(cheng2shan1)(しょうざん)・魚腹・肉柱・傷山・腸山

【取穴】

下腿後面、腓腹筋筋腹とアキレス腱の移行部。

※足を底屈するかつま先立ちをすると、腓腹筋筋腹下の鋭角になった陥凹部にある。腓腹筋の二頭はΛの形に別れている。

【名の由来】

本穴が承筋の下にあり、腓腹筋内・外側頭筋のもり上がりを山に喩えて。

【作用】

〔補〕『脛街之兪/温肌肉(養血温補)』・温経散邪

〔瀉〕通経緩脈・鬱熱消散・舒筋利節

【弁証主治】

◆足太陽経病

風邪、※霍乱・発熱による疼痛など

◆衝脈病(脛街/血海)「逆気して裏急す」

身体が膨張したように感じる〔瀉〕

身体が縮んだように感じる〔補〕

自律神経失調、更年期障害・内眼眦痛・腹中のひきつれ、痙攣・泌尿器、婦人科疾患・・筋力低下・皮膚静脈炎、下肢のムクミなど

【主症主治】

『馬丹陽天星十二穴/腰痛・痔・便秘・脚気・膝の炎症・こむらがえりなど』

【配穴】

+長強…痔・急性のひどい下痢〔強瀉〕

+商丘…痔・化膿性骨髄炎

+孔最〔灸〕…裂肛・肛門痛・尾骶骨痛

+金門…全身の痙攣

【症例/個人的見解】

・「脛街」は「血海(衝脈)」との関わりが深い。そのため『脛街之兪』である本穴も、養血温補の効果があると思われる。

・武術的な「致残十八穴」の一つ。打突により足に力が入らなくなる。

 

※霍乱…熱中症に類する。突発性のひどい嘔吐と下痢、胃の気持ち悪さ。寒・熱・乾・湿の区別があり、筋肉の痙攣(特に腹筋・腓腹筋)を生じることもある。コレラや細菌性食中毒も該当。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

禁鍼穴, 脛街/血海, 腰背部痛, 膝痛, 衝脈, 足首、足、踵痛, 足太陽膀胱経

承筋(しょうきん)

 

BL56)承筋(cheng2jin1)(しょうきん)・腨腸・直腸・腸山

【取穴】

下腿後面、腓腹筋の両筋腹の間、膝窩横紋の下方五寸。

※BL55)合陽とBL57)承山の中点にある。

【名の由来】

「承筋=腓腹筋」。本穴が腓腹筋の中央にある事から。

【作用】

〔補〕『脛街之兪/温肌肉(養血温補)』・温経散邪

〔瀉〕通経緩脈・鬱熱消散・舒筋利節

【弁証主治】

◆足太陽経病

風邪、※霍乱・発熱による疼痛・※会陰之脈腰痛など

◆衝脈病(脛街/血海)「逆気して裏急す」

身体が膨張したように感じる〔瀉〕

身体が縮んだように感じる〔補〕

自律神経失調、更年期障害・内眼眦痛・腹中のひきつれ、痙攣・泌尿器、婦人科疾患・筋力低下・皮膚静脈炎、下肢のムクミなど

【症例/個人的見解】

・甲乙経・和漢三才図会には「禁鍼穴」とあるが、刺鍼しても問題はない。

・「脛街」は「血海(衝脈)」との関わりが深い。そのため『脛街之兪』である本穴も、養血温補の効果があると思われる。

 

※会陰之脈腰痛…痛む部位に流れるように汗が出て、咽が渇き、水を飲むと動きたがる。

※会陰之脈…八髎穴から会陽に至るライン。巨陽之中絡。

※霍乱…熱中症に類する。突発性のひどい嘔吐と下痢、胃の気持ち悪さ。寒・熱・乾・湿の区別があり、筋肉の痙攣(特に腹筋・腓腹筋)を生じることもある。コレラや細菌性食中毒も該当。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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脛街/血海, 膝痛, 衝脈, 足首、足、踵痛, 足太陽経筋, 足太陽膀胱経

合陽(ごうよう)

 

BL55)合陽(he2yang2)(ごうよう)

【取穴】

下腿後面、腓腹筋外側頭と内側頭の間、膝窩横紋の下方二寸。

※BL40)委中とBL57)承山を結ぶ線上、BL40)委中の下方二寸にある。

・筋肉:腓腹筋/足底筋

・運動神経:脛骨神経

・知覚神経:内側腓腹神経

・血管:後脛骨動脈

【名の由来】

本穴にて足太陽経の二本の支脈が合わさる事から。

【交会】

・経筋:足太陽経筋の結す処(膕)

・経別:第一合(膕/足太陽の別れ入る処・足少陰の別れ合する処)

【作用】

〔補〕『脛街之兪/温肌肉(養血温補)』・温経散邪

〔瀉〕通経緩脈・鬱熱消散・舒筋利節

【弁証主治】

◆足太陽経(筋)病

風邪・発熱による疼痛〔先に局所、後に承山〕・項頚部痛・鎖骨窩痛・脇痛・腰背部痛、坐骨神経痛・股関節痛・膝痛・こむら返り〔鍼7分+灸5壮〕・踵痛〔瀉血+局所灸〕・足第5指痛・身体を揺すれないなど

◆膀胱-腎病

成長発育不全・※脳風・黄疸・貧血、血液疾患・シェーグレン症候群、膠原病・脳神経症状、運動機能障害・睡眠障害・顔色が黒い・喘息・慢性の痔、脱肛・下痢、ひどい血便・脈沈遅など

◆衝脈病(脛街/血海)「逆気して裏急す」

身体が膨張したように感じる〔瀉〕

身体が縮んだように感じる〔補〕

自律神経失調、更年期障害・内眼眦痛・腹中のひきつれ、痙攣・泌尿器、婦人科疾患・筋力低下・皮膚静脈炎、下肢のムクミなど

【配穴】

+交信…不正出血

【症例/個人的見解】

・「脛街」は「血海(衝脈)」との関わりが深い。そのため『脛街之兪』である合陽も、養血温補の効果があると思われる。

 

※脳風…健忘・急性の頭痛・めまいと耳鳴・蓄膿・泡の様な涎を吐くなど。脳腫瘍などによるものか?

 

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腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 足太陽膀胱経

秩辺(ちっぺん)

 

BL54)秩辺(zhi4bian1)(ちっぺん)

【取穴】

臀部、第4仙骨孔と同じ高さ、正中仙骨陵の外方三寸。

※仙骨裂孔の外方三寸で、BL30)白環兪と同じ高さにある。

・筋肉:大殿筋

・運動神経:下殿神経

・知覚神経:中殿皮神経・上殿皮神経

・血管:上殿動脈

【名の由来】

「秩=順序」「辺=遠」。本穴が規則正しく並ぶ足太陽経背部穴の一番下に在る事から。

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎利水・強健腰膝』

〔瀉〕疏通経絡

【弁証主治】

◆腎病

成長発育不全、代謝不全・泌尿器、婦人科疾患〔瀉〕・下痢・足裏の火照り・脈沈遅など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】

直腸炎・痔

【症例/個人的見解】

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。津液代謝の異常に関しては効果が高い。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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