大耳介神経, 手少陽三焦経

顱息(ろそく)

TE19)顱息(lu2xi1)(ろそく)・顱顖

【取穴】

頭部、TE17) 翳風とTE20)角孫を結ぶ(耳の輪郭に沿った)曲線上で、TE17)翳風から2/3。

・知覚神経:大耳介神経

・血管:後耳介動脈

【名の由来】

「顱=頭蓋」「息=休息」。本穴が寝る時に枕が当たる処である事から。

【作用】

〔瀉〕清熱散風・鎮痙聡耳

【弁証主治】

◆手少陽経病

多汗・頭痛・耳鳴、難聴・耳から膿がでる・喉痛・上肢痛、マヒ・※副腎皮質機能亢進症状など

【主症主治】

発熱・小児のひきつけ・喘息・胸脇痛

【配穴】

+本神…胸脇痛(寝返りがうてない)〔瀉法〕

【私見】

・甲乙経に「刺不可多出血」とある。出血に注意。

 

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《Ⅶ》顔面神経, てんかん、チック、ジストニア、顔面痙攣, 大耳介神経, 手少陽三焦経

瘈脈(けいみゃく)

TE18)瘈脈(chi4mai4)(けいみゃく)・資脈・索脈・瘈脈青・体脈

【取穴】

頭部、乳様突起の中央、TE17)翳風とTE20)角孫を結ぶ(耳の輪郭に沿った)曲線上、TE17)翳風から1/3。

・筋肉:後耳介筋

・運動神経:《Ⅶ》顔面神経

・知覚神経:大耳介神経

・血管:後耳介動脈

【名の由来】

「瘈=癇証(てんかん発作)」。本穴が耳後浅静脈に位置し、てんかんに効果がある事から。

【作用】

〔瀉〕清熱散風・痛竅聡耳

【弁証主治】

◆手少陽経病

多汗・頭痛・目ヤニが多い・耳鳴、難聴・喉痛・上肢痛、マヒ・※副腎皮質機能亢進症状など

【主症主治】

疳の虫・てんかん顔面痙攣・嘔吐・細菌性の下痢

【配穴】

+完骨…耳後の痛み〔瀉法〕

+人迎…顔面痙攣

【私見】

・甲乙経に「禁灸穴」とある。要注意。

・顔面痙攣やチック、ジストニアなどの不随意運動症状には、臨床上でも効果が高い。

 

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《Ⅶ》顔面神経, 《経外奇穴》, 疼痛, 自律神経失調, 顔面神経麻痺, 足少陽経筋, 大耳介神経, 手陽明経筋, 手太陽経筋, 手少陽経筋, 手少陽三焦経

翳風(えいふう) ※翳明(えいめい)

TE17)翳風(yi4feng1)(えいふう)・耳後陥中

【取穴】

前頚部、耳垂後方、乳様突起下端前方の陥凹部(顔面神経管が深部を走る)。

・筋肉:顎二腹筋後腹

・運動神経:《Ⅶ》顔面神経

・知覚神経:大耳介神経

・血管:後耳介動脈

【名の由来】

「翳=影」。本穴が耳垂に隠れており、風証に効果がある事から。

【交会】

・経絡(2):手足少陽経

【作用】

〔瀉〕疏風清熱・壅滞清宣・泄血散熱・開竅益聡

【弁証主治】

◆少陽経病

多汗・偏頭痛・耳鳴、難聴・聾唖・口苦・溜息・喉痛・上肢痛、マヒ・脇肋痛・足首痛・皮膚の乾燥など

【主症主治】

顔面神経マヒ

【配穴】

+聴会…難聴

+角孫…中耳炎〔瀉法〕

【私見】

・顔面神経管の出口にあたるので、《Ⅶ》顔面神経系の疾患(マヒ・痙攣)には必須の穴。

・本穴の位置は、《Ⅶ》顔面神経をはじめ、外頸動脈からの分枝、耳下腺、舌骨上筋群、深部に上頚神経節(交感神経幹の最上位)、耳管など、非常に多くの重要走行が集まる。 故にさまざまな疾患に対し応用が可能と考える。

 

 

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※翳明(yi4ming2)(えいめい)

※経外奇穴…現代新穴。

【取穴】

頚部、翳風の後方一寸、乳様突起下端付近。

・筋肉:顎二腹筋後腹

・運動神経:《Ⅶ》顔面神経

・知覚神経:大耳介神経

・血管:後耳介動脈

【名の由来】

本穴に視野を明るくする作用がある事から。

【弁証主治】

◆足少陽経筋病

半身不随・胸鎖乳突筋のこわばり・鎖骨窩痛・側腹部痛・膝外側痛・こむら返り・足第4指痛など

◆手三陽経筋病

眼疾患・耳鳴・ろれつが回らない・項頚部痛・肩痛・肩胛骨痛・上肢痛、ひきつれ・発熱による筋肉痛など

【主症主治】

頭痛・不眠・精神疾患・自律神経失調など

【私見】

 

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《Ⅶ》顔面神経, 《Ⅺ》副神経, 精神疾患, 肩甲背神経, 脳、神経症状, 自律神経失調, 致命三十六穴, 項頚部痛, 頚横神経, 頭痛, 足少陽経筋, 大耳介神経, 手陽明経筋, 手太陽経筋, 手太陽小腸経, 手少陽経筋

天容(てんよう) ※頷結(がんけつ/伍行庵オリジナル)

SI17)天容(tian1rong2)(てんよう)

【取穴】

前頚部、下顎角の後方、胸鎖乳突筋の前方陥凹部。

・筋肉:胸鎖乳突筋/顎二腹筋後腹

・運動神経:《Ⅺ》副神経(胸鎖乳突筋)・《Ⅶ》顔面神経(顎二腹筋後腹)

・知覚神経:大耳介神経・頚横神経

・血管:外頚動脈

※胸鎖乳突筋は抵抗に抗して頭を反対側に向けるとより明瞭に現れる。

【名の由来】

「天=頭」「容=入れる」。本穴の位置が、頭を安定させる支点である事から。

【要穴】

『根結:足少陽之入』

【交会】

・経絡(2):手太陽経-足少陽経

【作用】

〔瀉〕清熱化痰

【弁証主治】

◆手太陽経病

下顎痛・頚部静脈瘤・項頚部痛・肩痛・上肢後内側の痛み、火照りなど

◆足少陽経(筋)病

半身不随・口苦・溜息・胸鎖乳突筋のこわばり・鎖骨窩痛・脇肋痛・側腹部痛・膝外側痛・こむら返り・足首痛・足第4指痛・皮膚の乾燥など

【主症主治】

自律神経失調・(自律神経のきりかえ時に生じやすい)偏頭痛・アレルギー疾患

【私見】

・陽経における根結において、『入』は絡穴と、胸鎖乳突筋周囲の2点がある。この頚の6点は、各経(筋)の病態を判断する診断点として使用できるように感じる。

・個人的には、上述の『入』と、頚前筋の分布になにかしらの関連を感じる。胸鎖乳突筋のすぐ裏には頸動脈鞘があり、脳の主要動静脈に加え、迷走神経も、この鞘に包まれている。のことから、胸鎖乳突筋上に分布する各『入』は、経筋のみならず、自律神経系や脳の代謝異常にも運用できるのではないだろうか?

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。頸動脈の損傷。

 

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※頷結
(han4jie2)(がんけつ) ※伍行庵オリジナル

【取穴】

前頚部、下顎角と同じ高さ、胸鎖乳突筋の前縁(天容)と後縁(天牖)の間。

・筋肉:胸鎖乳突筋/肩甲挙筋

・運動神経:《Ⅺ》副神経(胸鎖乳突筋)・肩甲背神経(肩甲挙筋)

・知覚神経:大耳介神経・頚横神経

・血管:外頚動脈

【名の由来】

「頷=下顎角」。この部位が、手三陽経筋-足少陽経筋の結である事から。

【交会】

・経筋(4):足少陽経筋-手三陽経筋の結する処

【弁証主治】

◆足少陽経筋病

半身不随・胸鎖乳突筋のこわばり・鎖骨窩痛・側腹部痛・膝痛・こむら返り・足第4指痛など

◆手三陽経筋病

視力低下・耳鳴・ろれつが回らない・項頚部痛・肩痛・肩胛骨痛・上肢痛、ひきつれなど・風邪による筋肉痛など

【主症主治】

自律神経失調

【私見】

・「頷」は足少陽経筋-手三陽経筋4条の経筋の結であることから、本穴を含め経筋病の重要な診断/治療点として応用できるのではないか?

・Gonion(顎角点…下顎体下縁と下顎枝後縁が移行する部分のうち、最も突出する点)の高さは、第二、三頚椎の椎間にあたり、この腹側には上頚神経節(交感神経幹の最上位)がある。

・上頚神経節は、動眼神経・顔面神経・舌咽神経・迷走神経の副交感神経枝と連携して、瞳(毛様体筋)・涙腺・唾液腺および心臓の調節を行っている。この点から考えるに、視力障害、シェーグレン症候群、顔面神経麻痺、味覚障害、動悸や血圧異常など幅広い疾患に対して応用が可能かと考えられる。

※上頚神経節へのアプローチポイントとして考察。

・上頚神経節へいかにリスクなく刺入するかが課題。本穴からのアプローチも可能かとは思うが、舌骨外端から上方45°外方に向けて刺鍼する方法もあるよう。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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