《経外奇穴》, むくみ、冷え症, 糖尿病, 過敏性腸症候群, 肥満あるいは極度の痩せ, 胸背神経, 脾(膵), 腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 腰神経叢, 腰神経後枝, 足太陽膀胱経, 免疫力、抵抗力向上, 三焦

肓門(こうもん) ※痞根(ひこん)

 

BL51肓門(huang1men2)(こうもん)・痞根

【取穴】

腰部、第1腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:広背筋/脊柱起立筋/腰方形筋

・運動神経:胸背神経(広背筋)・脊髄(腰)神経後枝(脊柱起立筋)・腰神経叢(腰方形筋)

・知覚神経:脊髄(腰)神経後枝

・血管:腰動脈

※BL51)肓門、BL22)三焦兪とGV5)懸枢は、第1腰椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

「門=出入口」。本穴が膏肓・胞肓の中間に位置し、肓兪と相対する働きを持つ事から。

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎利水』

〔瀉〕通調胃腸・化滞消痞

【弁証主治】

◆三焦病/腎病

※副腎皮質機能亢進症状・成長発育不全・肥満あるいは極度の痩せ・腹痛、胃痙攣・多汗・泌尿器、婦人科疾患・肩背や腰背の強いこわばりと痛み・脈沈遅など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【私見】

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。津液代謝の異常に関しては効果が高い。

・本穴の内方一寸五分には「三焦兪」がある。肓は「腎より生じるもの」という意味があることから、本穴は腎病に対しても有効だと思う。

・心包と三焦という臓腑は、腎との関わりが非常に強いと考えることができるのでは? 個人的には、心包≒胸腺、三焦≒副腎(特に皮質)ではないかと考えている。 副腎髄質は実質、交感神経節後線維であり、※副腎皮質ホルモンの亢進は、胸腺を萎縮させ、免疫を抑制する。この三者の働きは、当院が考える「ホメオスタシスの五角形」の要になるのではと考える。

 

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

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痞根(pi3gen1)(ひこん)

※経外奇穴-医経小学-

【取穴】

腰部、第1腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸五分。

・筋肉:広背筋/外腹斜筋/内腹斜筋/腹横筋

・運動神経:胸背神経(広背筋)・肋間神経(すべての腹斜筋)・腸骨鼠径神経、腸骨下腹神経(内腹斜筋・腹横筋)

・知覚神経:脊髄(腰)神経後枝

・血管:腰動脈

※本穴とBL51)肓門、BL22)三焦兪、GV5)懸枢は、第1腰椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

「痞=腹部のしこり」。本穴が腹部や内臓のしこりを治療し、その根を断ち切るような効果がある事から。

【主治】

貧血(汎血球減少症)・※痞気(過敏性腸症候群)〔灸:巨刺法〕・下腹部の鈍痛・肝肥大・脾臓肥大・腰痛・腸炎・しゃっくり

【症例】

腹部のしこり、痞えの特効穴。

【私見】

・実際の解剖では、第1、2椎間は「幽門平面(胃と十二指腸の移行部)」にあたる。特に左は膵臓や脾臓の位置にあたるため、糖尿病や過敏性腸症候群・汎血球減少症などでは、試みたい穴である。

 

※脾積痞気…五積之一。胃脘部に生じる円盤状・難治性のしこり。食事が身にならず、食後にお腹が張る(消化力低下)・腹鳴・嘔吐・黄疸・便秘あるいは下痢・手足が冷え、おもだるい・脈浮長など。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《経外奇穴》, 背兪穴「補虚/交感神経賦活」, 腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 腰神経後枝, 足太陽膀胱経, 大腸, 消化器疾患, 上殿神経, 下殿神経, 仙骨神経後枝

大腸兪(だいちょうゆ) ※腰宜(ようぎ) ※腰眼(ようがん)

 

BL25大腸(da4chang2shu4)(だいちょうゆ)

【取穴】

上背部、第4腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。

・筋肉:腰背腱膜(胸腰筋膜)/脊柱起立筋

・運動神経:脊髄(腰)神経後枝

・知覚神経:脊髄(腰)神経後枝

・血管:腰動脈

【名の由来】

本穴が大腸絡の兪穴である事から。

【要穴】

『大腸兪穴』

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎利水・腸腑健固・伝化促進』

〔瀉〕通腸導滞・大腸気機調節・去邪散滞

【弁証主治】

◆大腸病

腹張、胃腸虚弱・排便異常・アレルギー疾患・脈浮など

◆腎病

成長発育不全、代謝不全・不妊・生理不順・陰嚢腫大・陰茎痛・夢精・排尿困難・夜間頻尿・尿が赤黄・下痢・脈沈遅など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

◆督脈病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒・膝、四肢の冷えなど

【弁証配穴】

『兪募配穴(大腸):大腸兪+天枢』…大腸病

【主症配穴】

+関元〔補〕…※霍乱・便漏れ

+二白…痔

【私見】

・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて、刺激の種類や強弱を変えるべきと考える。

・足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて、施術法を吟味すべし。

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。大腸と腎は子午の表裏でもあるので、腎病および津液代謝の異常に関しては効果が高い。

 

※霍乱…熱中症に類する。突発性のひどい嘔吐と下痢、胃の気持ち悪さ。寒・熱・乾・湿の区別があり、筋肉の痙攣(特に腹筋・腓腹筋)を生じることもある。コレラや細菌性食中毒も該当。

 

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※腰宜(yao1yi2)(ようぎ)

※経外奇穴(新穴)。現代-針灸孔穴及其療法便覧-

【取穴】

上背部、第4腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:大殿筋・中殿筋

・運動神経:下殿神経(大殿筋)・上殿神経(中殿筋)

・知覚神経:中殿皮神経

・血管:上殿動脈

【由来】

「宜=適宜」。本穴が、腰痛の阿是穴として広く用いられてきた事から。

【主治】

腰痛・婦人科疾患

 

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※腰眼(yao1yan3)(ようがん)・鬼眼 

※経外奇穴。-肘後備急方-

【取穴】

上背部、第4腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸五分。

・筋肉:腰背腱膜(胸腰筋膜)・大殿筋

・運動神経:下殿神経(大殿筋)

・知覚神経:中殿皮神経

・血管:上殿動脈

【由来】

本穴のある部位が、眼窩のようにくぼんでいる事から。

【主治】

糖尿病・肺結核・腎下垂・腰痛・頻尿・婦人科疾患・睾丸炎

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《経外奇穴》, 禁鍼穴, ED、男性生殖器疾患, 背兪穴「補虚/交感神経賦活」, , 腰神経叢, 腰神経後枝, 自己免疫疾患, 致命三十六穴, 足太陽膀胱経, 婦人科疾患, 慢性疲労、虚弱体質, 更年期障害, 治熱五十九兪

腎兪(じんゆ) ※陽萎穴Ⅰ号

 

BL23(shen4shu4)(じんゆ)

【取穴】

上背部、第2腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。

・筋肉:腰背腱膜(胸腰筋膜)/脊柱起立筋/腰方形筋

・運動神経:脊髄(腰)神経後枝(脊柱起立筋)・腰神経叢(腰方形筋)

・知覚神経:脊髄(腰)神経後枝

・血管:腰動脈

【名の由来】

本穴が腎絡の兪穴である事から。

【要穴】

『腎兪穴』

『標本:足少陰之標?』 ※原文では「背兪と舌下両脈」とある。

【作用】

〔補〕益補固精・腰脊強壮・腎陽温補

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清瀉腎熱・舒筋活絡・散寒去湿』

【弁証主治】

◆腎虚証

成長発育不全、代謝不全、極度の痩せ・視力低下・ 耳鳴、難聴・泌尿器、婦人科疾患〔灸〕・下痢・脈沈遅・17:00~19:00あるいは05:00~07:00の異常など

◆足少陰経病

貧血、血液疾患・シェーグレン症候群・喘息・腰背部の痛み、悪寒・四肢が重だるい、冷える・こむら返り・足底痛など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

◆督脈病

躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重くふらふらする・肩背部痛など

【弁証配穴】

『兪募配穴(腎):京門+腎兪』…腎病

『兪原配穴(腎):腎兪+太渓』…腎虚証〔補法〕

【主症配穴】

+脾兪…中風

+後渓…多汗

+三間〔瀉〕…風邪の後の肩背部の痛み〔腎兪は補〕

+委中…腰痛

+三陰交…腎結石

+関元〔灸〕…慢性腎炎(虚性)

+復溜…頻尿・むくみ

+心兪…夢精・遺精〔補法〕

【私見】

・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて、刺激の種類や強弱を変えるべきと考える。

 

・足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて、施術法を吟味すべし。

和漢三才図会には「禁鍼穴」とある。腎に刺入する事を恐れた為か?

・夜盲症には、ビタミンAの摂取と吸収率の改善を。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。腎臓の損傷。

・EDに対する新穴として、腎兪の上二寸半、任脈の外一寸に『陽萎穴Ⅰ号』がある。位置的にはほぼ『胃兪』に近いか?

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

過敏性腸症候群, 背兪穴「補虚/交感神経賦活」, 胸背神経, 脾(膵), , 腰神経後枝, 腰背部痛, 自律神経失調, 認知症, 足太陽膀胱経, 内分泌系異常, 慢性疲労、虚弱体質, 三焦

三焦兪(さんしょうゆ)

 

BL22三焦(san1jiao1shu4)(さんしょうゆ)

【取穴】

上背部、第1腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。

・筋肉:広背筋(胸腰筋膜)/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経(広背筋)・脊髄(腰)神経後枝

・知覚神経:脊髄(腰)神経後枝

・血管:腰動脈

※小野寺胆石疝痛圧診点(胆石疝痛の診断点)に近い。

【名の由来】

本穴が三焦絡の兪穴である事から。

【要穴】

『三焦兪穴』

【作用】

〔補〕健脾利湿

〔瀉〕調理三焦・利水道

【弁証主治】

◆三焦病(脾腎陽虚)

※副腎皮質機能異常・糖尿病・過敏性腸症候群・※積聚など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛(肩背や腰背の強いこわばりと痛み、悪寒)・自律神経失調症など

◆督脈病

躁鬱・注意欠陥多動性障害、統合失調症・頭が重く、ふらふらする・認知症など

※アルツハイマー型認知症は「脳の糖尿病」と考える説もある。

【弁証配穴】

『兪募配穴(三焦):石門+三焦兪…三焦病』

【症例/個人的見解】

・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて、刺激の種類や強弱を変えるべきと考える。

 

・足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて施術法を吟味すべし。

・三焦が気の生ずる所である事を考えると、全身の気機と水道の調整に効果が高いかと思われる。

・実際の解剖では、「幽門平面」が第1、2腰椎間に位置する。つまり十二指腸および膵臓がこの高さにある。このことから、糖尿病を含めた糖代謝異常に対しては、狙うべきポイントかと考える。

・Daniel Keown著『閃く経絡』では、十二指腸-膵臓-脾臓の機能的集合を、中医学的【脾】として提唱していた。非常に興味深い。

・本穴の外方一寸五分には『肓門』がある。肓は「腎より生じるもの」という意味があることから、三焦兪は腎病に対しても有効だと思う。

・心包と三焦という臓腑は、腎との関わりが非常に強いと考えることができるのでは? 特に三焦は元陽との関わりが深いので、腎兪同様の使い方ができると思う。

・個人的には、心包≒胸腺、三焦≒副腎(特に皮質)をはじめとした脂質組織ではないかと考えている。 ※副腎皮質ホルモンの亢進は、胸腺を萎縮させ、免疫を抑制する。この三者の働きは、当院が考える「ホメオスタシスの五角形」の要になるのではと考える。

 

※積聚…お腹の中にしこりがあり、張れや痛みを伴う病証。一般に、しこりが明らかで、痛みや張りが強く、位置が一定なものを積。 しこりが不明瞭で、一時的に張りがきて痛みが移動するものを聚という。

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675