《経外奇穴》, うつ病(寡動性精神疾患), ストレス/不安障害、パニック障害, 督脈, 精神安定、リラックス, 胸神経後枝, 腰背部痛, 風邪、呼吸器疾患, 心、循環器疾患, 代謝障害

霊台(れいだい) ※張介賓四華穴(ちょうかいひんしかけつ)

 

GV10)霊台(ling2tai2)(れいだい)・六椎

【取穴】

上背部、後正中線上、第6胸椎棘突起下方の陥凹部。

・筋肉:棘上靭帯・棘間靭帯

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈背枝

※マッケンジー胸椎圧診点(胆石疝痛・胆道疾患の診断点)に近い。

※Th7~11は、肝臓・胆嚢の内臓体性知覚反射部位に相当。

【名の由来】

「霊=心」「台=台座」。本穴内部に心-横隔膜の接点がある事から。

※同名の古代の星座(三星)からとも。

【作用】

〔瀉〕清熱化痰

【弁証主治】

◆督脈病

躁鬱(頭が重く、ふらふらする)・ストレス、不安障害、パニック障害・肩背部痛・腰背部の痛み、悪寒など

【主症主治】

循環器系の代謝障害(四肢の冷え、ムクミ・腹痛など)・肋間神経痛・肋膜炎

【主症配穴】

+身柱…小児喘息〔灸法〕

陶道⇒神道⇒霊台…うつ病(冷たい精神疾患)〔灸:チベット医学の技法。陶道⇒神道⇒霊台の順に一週間の間をおきながら施灸するという〕

【私見】

・古典には「禁鍼穴」とある。気胸の不安からか?

・第6胸椎より下部の椎骨は、胸腰筋膜によって安定するが第6胸椎は安定しない。

・実際の解剖では、胸椎椎体のやや左前面を下行大動脈が通行する。下行大動脈は第12胸椎の高さで横隔膜(大動脈裂孔)を貫き、腹大動脈へと名を変える。

 

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※張介賓四華穴(zhang1jie4bin1si4hua2xue2)(ちょうかいひんしかのけつ):ほぼ霊台・膈兪×2・筋縮

【取穴】

乙紐:患者の口を閉じさせ、右口角~鼻中隔下端~左口角までの長さの紐。

丙紐:紐の中点を大椎に当てて頚に掛け、紐の両端をそろえて前胸部に下垂し、鳩尾穴にいたるまでの長さの紐。

丙紐の中点を甲状軟骨の上に当てて背部に回し、脊柱上の紐の尽きる所に仮点Bとする。仮点Bに乙紐の中央を当てて、上下左右に計4穴、十字型に取穴する。

【主治】

呼吸器・心疾患

【私見】

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

肋間神経, 胸神経後枝, 胸背神経, 腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 足太陽膀胱経, 消化器疾患

胃倉(いそう)

BL50)胃倉(wei4cang1)(いそう)

【取穴】

上背部、第12胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

※BL50)胃倉とBL21)胃兪は、第12胸椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

本穴が胃兪の外に在り、胃は倉廩之官である事から。

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎健脾・利水消腫』

〔瀉〕理気和胃

【弁証主治】

◆胃病

しゃっくり、げっぷ・消化器症状・下痢・黄疸・むくみ・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など

◆腎病(腎兪)

腰背部痛・泌尿器、婦人科疾患・更年期障害・臍下の強い拍動・下腹部の鈍痛など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【私見】

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。津液代謝の異常に関しては効果が高い。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

肋間神経, 胸神経後枝, 胸背神経, 足太陽膀胱経, 治熱五十九兪

意舎(いしゃ)

BL49)意舎(yi4she4)(いしゃ)

【取穴】

上背部、第11胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

※BL49)意舎、BL20)脾兪とGV6)脊中は、第11胸椎棘突起下と同じ高さにある。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

【由来】

「舎=居住地」。本穴が脾兪の外にあり、意を蔵する場である事から。

【作用】

〔補〕健脾運陽

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清瀉脾熱』

【弁証主治】

◆脾病

貧血、血液疾患・胃腸虚弱、萎縮性胃炎、※積聚・軟便・泌尿器、婦人科疾患・脈浮緩・09:00~11:00あるいは21:00~23:00の異常など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【配穴】

+中府…嚥下困難・胸苦しさ

【私見】

・足太陽経の背部第二行線上には「五神」を冠する穴名が多い。転じて精神疾患に効くという説もあるが、個人的にはあまり実感はない。

 

※積聚…お腹の中にしこりがあり、張れや痛みを伴う病証。一般に、しこりが明らかで、痛みや張りが強く、位置が一定なものを積。しこりが不明瞭で、一時的に張りがきて痛みが移動するものを聚という。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《経外奇穴》, 肋間神経, 胸神経後枝, 胸背神経, 足太陽膀胱経

陽網(ようこう) ※濁浴(だくよく)

BL48陽網(yang2gang1)(ようこう)

【取穴】

上背部、第10胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

※BL48)陽網、BL19)胆兪とGV7)中枢、および奇穴の濁浴は、第10胸椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

「網=統括」。本穴が胆兪の外にあり、以後の六腑兪穴(陽)を統括する作用を有する事から。

【作用】

〔瀉〕清熱肝胆

【弁証主治】

◆胆病

几帳面な性格、イライラして怒りやすい・貧血、血液疾患、萎縮性胃炎・23:00~01:00あるいは11:00~13:00の異常など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】

しゃっくり・十二指腸潰瘍・胆石症

【配穴】

+胆兪…黄疸

 

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※濁浴(zhuo2yu4)(だくよく)

※経外奇穴-備急千金要方-

【取穴】

上背部、第10胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方二寸五分。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

【名の由来】

「濁=汚れ」「浴=洗う」。本穴の効能が、心身臓腑の穢れを洗い流すようである事から。

【主治】

不安神経症・胆石症・消化不良・慢性肝炎

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

肋間神経, 胸神経後枝, 胸背神経, 足太陽膀胱経, 治熱五十九兪

魂門(こんもん)

 

BL47)魂門(hun2men2)(こんもん)

【取穴】

上背部、第9胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

※BL47)魂門、BL18)肝兪とGV8)筋縮は、第9胸椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

「門=経気の出入りする場」。本穴が肝兪の外にあり、魂が出入りする部位である事から。

【作用】

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清瀉肝熱・疏肝理気』

【弁証主治】

◆肝病

貧血、血液疾患〔灸3壮〕、萎縮性胃炎・肝疾・臍左の強い拍動・01:00~03:00あるいは13:00~15:00の異常など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】

しゃっくり

【症例/個人的見解】

・足太陽経の背部第二行線上には「五神」を冠する穴名が多い。転じて精神疾患に効くという説もあるが、個人的にはあまり実感はない。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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《Ⅺ》副神経, 肩甲背神経, 肩関節周囲炎、肩背部痛, 胸神経後枝, 胸背神経, 腰背部痛, 頚神経叢, 足太陽膀胱経

膈関(かくかん)

 

BL46)膈関(ge2guan1)(かくかん)

【取穴】

上背部、第7胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:(僧帽筋)/広背筋/(菱形筋)/脊柱起立筋

・運動神経:(《Ⅺ》副神経、頚神経叢筋枝)/胸背神経/肩甲背神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

※BL46)膈関、BL17)膈兪とGV9)至楊は、第7胸椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

本穴が膈兪の外にあり、横隔膜は胸部と腹部を隔てる関所のようである事から。

【作用】

〔瀉〕寛胸理膈・和胃降逆

【弁証主治】

◆血病/心-肝病〔補瀉をよく考えて〕

貧血、血液疾患、萎縮性胃炎・※積聚、※痃癖〔灸100壮〕・循環器症状・睡眠障害、いつも眠い・掌の火照り・肝疾患・脈浮洪・夕方~夜間に症状が悪化など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】

逆流性食道炎・ゲップ・しゃっくり・肩甲間部痛・背部痛 ・急性乳腺炎・母乳が出にくい・肋膜炎

【私見】

・個人的には、「関」の付く経穴は、筋骨格系の疼痛に有効なように感じる。本穴に関しては位置的問題から刺鍼したことはないが、猫背のヒトは往々にして(『至陽』を中心に)この周辺は非常に硬い。 

 

※積聚…お腹の中にしこりがあり、張痛を伴う病証。一般に、しこりが明らかで、痛みや張りが強く、位置が一定なものを積。しこりが不明瞭で、一時的に張りがきて痛みが移動するものを聚という。

※痃癖…脇肋部にある癖塊。積聚に似る。痃:臍の両側が筋張り盛り上がっているもの。痛みは無い事もある。癖:両脇にあり、痛む時だけ触知できるもの。

 

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《アーユルヴェーダ・マルマ》, 肩甲背神経, 胸神経後枝, 足太陽膀胱経

臆譆(いき)

 

BL45)臆譆(yi4xi1)(いき)・五胠兪

【取穴】

上背部、第6胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

※BL45)臆譆、BL16)督兪とGV10)霊台は、第6胸椎棘突起下と同じ高さにある。

・筋肉:菱形筋/脊柱起立筋

・運動神経:肩甲背神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:頚横動脈

【名の由来】

「臆譆=溜息」。患者が溜息をすると、本穴にてその響きが一番強く感じられる事から。

※解剖学的『聴診三角』に、部位的にも一致する。

【作用】

〔瀉〕宣肺解表・和胃降逆

【弁証主治】

足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】

胸腔内の血流不全・喘息・ゲップ・肩甲間部痛・心痛・お腹の張痛

【配穴】

+然谷…半身不随(発熱・ひきつけ)

【私見】

・インド医学にも「マルマ(marman)」と呼ばれるツボに該当する概念がある。本穴はインド医学的には「brhati-siras(多くの脈管/脈管のマルマ)」と呼ばれ、胸腔内の血流不全に治効があるとされる。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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