肋間神経, 任脈

紫宮(しきゅう)

 

CV19紫宮(zi3gong1)(しきゅう)

【取穴】

前胸部、前正中線上、第二肋間と同じ高さ。

・知覚神経:肋間神経前皮枝

・血管:内胸動脈の枝

【名の由来】

「紫=君主を示す色」。任脈が此所に至って、内は心に会合する事から。(「紫=赤色=血脈」とするものも)

【作用】

〔瀉〕寛胸理気・止咳平喘

【弁証主治】

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・腹部のしこり・痔・糖尿病など

【主症主治】

喉痛・喘息・吐血・嘔吐

【配穴】

+太渓…咳逆・胸焼け〔紫宮は瀉〕

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

肋間神経, 任脈

中庭(ちゅうてい)

CV16中庭(zhong1ting2)(ちゅうてい)・竜頷

【取穴】

前胸部、前正中線上、胸骨体下端の中点。

・知覚神経:肋間神経前皮枝

・血管:内胸動脈の枝

【名の由来】

「庭=宮殿の前庭」。本穴が内部に心を蔵し、胸部の平らな様が庭を思わせる事から。

【作用】

〔瀉〕寛胸消脹・降逆止嘔

【弁証主治】

◆任脈病

泌尿器、婦人科疾患・腹部のしこり・痔・糖尿病など

【主症主治】

喘息・小児の嘔吐〔灸瀉〕・食道炎・肺結核・心痛・胃酸過多

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

ED、男性生殖器疾患, 肋間神経, 衝脈, 足少陰腎経, 婦人科疾患, 慢性疲労、虚弱体質, 消化器疾患, 任脈

陰交(いんこう)

 

CV7陰交(yin1jiao1)(いんこう)・丹田・横戸・少関・小関

【取穴】

下腹部、前正中線上、臍中央の下方一寸。

・筋肉:白線

・知覚神経:肋間神経前皮枝

・血管:浅腹壁動脈、下腹腔動脈

※キュンメル点(虫垂炎の診断点)に近い。

【名の由来】

任・衝・足少陰の三陰経が交わる場所である事から。

【交会】

・経絡(3):任脈-衝脈-足少陰経

※甲乙経に「任脈、気衝之会」とある。

【作用】

〔瀉〕調経固帯・利水消腫

【主治】

◆任/衝脈/足少陰経病「逆気して裏急す」

泌尿器、婦人科疾患(生理痛・婦人科系の疼痛、しこり)

身体が膨張したように感じる(自律神経失調、更年期障害・鼻血・喘息、梅核気・皮膚静脈炎)〔瀉〕・

身体が縮んだように感じる(冷え性〔灸200~300壮〕・認知症・貧血・喘息・サルコペニア(加齢による筋力低下)・※ 奔豚)〔補〕 など

 

【配穴】

+湧泉…下腹部痛(鋭い痛み・腹部のしこり・陰部のひきつれ)〔瀉法〕

+委陽…排尿障害〔瀉法〕

+石関…不妊

【私見】

・難経第三十一難には、下焦の病を治す場として「臍下一寸」としている。

・和漢三才図会には「妊婦禁灸」とある。要注意。

 

※腎積奔豚…五積之一。脇腹にしこりが出来、このしこりが時々胸を衝き上げるようで苦しい・腹痛・往来寒熱・骨萎・息切れなど。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

《経外奇穴》, むくみ、冷え症, 糖尿病, 過敏性腸症候群, 肋間神経, 肥満あるいは極度の痩せ, 胸背神経, 脾(膵), 腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 腰神経叢, 腰神経後枝, 腸骨鼠径神経, 腸骨下腹神経, 足太陽膀胱経, 免疫力、抵抗力向上, 三焦

肓門(こうもん) ※痞根(ひこん)

BL51肓門(huang1men2)(こうもん)・痞根

【取穴】

腰部、第1腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:広背筋/脊柱起立筋/腰方形筋

・運動神経:胸背神経/脊髄(腰)神経後枝/腰神経叢

・知覚神経:脊髄(腰)神経後枝

・血管:腰動脈

※BL51)肓門、BL22)三焦兪とGV5)懸枢は、第1腰椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

「門=出入口」。本穴が膏肓・胞肓の中間に位置し、肓兪と相対する働きを持つ事から。

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎利水』

〔瀉〕通調胃腸・化滞消痞

【弁証主治】

◆三焦病/腎病

※副腎皮質機能亢進症状・成長発育不全・肥満あるいは極度の痩せ・腹痛、胃痙攣・多汗・泌尿器、婦人科疾患・肩背や腰背の強いこわばりと痛み・脈沈遅など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【私見】

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。津液代謝の異常に関しては効果が高い。

・本穴の内方一寸五分には「三焦兪」がある。肓は「腎より生じるもの」という意味があることから、本穴は腎病に対しても有効だと思う。

・心包と三焦という臓腑は、腎との関わりが非常に強いと考えることができるのでは? 個人的には、心包≒胸腺、三焦≒副腎(特に皮質)ではないかと考えている。 副腎髄質は実質、交感神経節後線維であり、※副腎皮質ホルモンの亢進は、胸腺を萎縮させ、免疫を抑制する。この三者の働きは、当院が考える「ホメオスタシスの五角形」の要になるのではと考える。

 

※副腎皮質ホルモン…ステロイドホルモン。いすれも生体のエネルギー利用を高める方向に左右する。ストレスに対して視床下部(CRH)⇒下垂体前葉(ACTH)⇒副腎皮質と、血中ホルモンの作用により促進され、血中のステロイド濃度が上位中枢に抑制的に働く。

・糖質コルチコイド…血糖値の上昇・タンパク質分解促進・抗炎症作用・免疫抑制作用・胃酸分泌促進など。クッシング症候群(過剰分泌)では、満月様顔貌・蛋白質質減少・高血糖・高血圧・精神異常などを生じる。

・電解質コルチコイド…血液量の減少やNa⁺濃度の低下に反応してNa⁺再吸収・水分再吸収・K⁺排出を促す。コン症候群(過剰分泌)では多尿・多飲・高血圧・虚弱などを生じる。

・副腎アンドロゲン…通常、活性は弱い。身体を男性化する。副腎性器症候群(過剰分泌)では、女性では体型の男性化・思春期の男性においては、精巣が未熟であるにも関わらず、第2次性徴のみが早熟する。

 

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痞根(pi3gen1)(ひこん)

※経外奇穴-医経小学-

【取穴】

腰部、第1腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸五分。

・筋肉:広背筋/外腹斜筋/内腹斜筋/腹横筋

・運動神経:胸背神経/肋間神経/腸骨鼠径神経、腸骨下腹神経

・知覚神経:脊髄(腰)神経後枝

・血管:腰動脈

※本穴とBL51)肓門、BL22)三焦兪、GV5)懸枢は、第1腰椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

「痞=腹部のしこり」。本穴が腹部や内臓のしこりを治療し、その根を断ち切るような効果がある事から。

【主治】

貧血(汎血球減少症)・※痞気(過敏性腸症候群)〔灸:巨刺法〕・下腹部の鈍痛・肝肥大・脾臓肥大・腰痛・腸炎・しゃっくり

【症例】

腹部のしこり、痞えの特効穴。

【私見】

・実際の解剖では、第1、2椎間は「幽門平面(胃と十二指腸の移行部)」にあたる。特に左は膵臓や脾臓の位置にあたるため、糖尿病や過敏性腸症候群・汎血球減少症などでは、試みたい穴である。

 

※脾積痞気…五積之一。胃脘部に生じる円盤状・難治性のしこり。食事が身にならず、食後にお腹が張る(消化力低下)・腹鳴・嘔吐・黄疸・便秘あるいは下痢・手足が冷え、おもだるい・脈浮長など。

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675

肋間神経, 胸神経後枝, 胸背神経, 腎兪(腰痛・泌尿器、婦人科疾患), 足太陽膀胱経, 消化器疾患

胃倉(いそう)

BL50)胃倉(wei4cang1)(いそう)

【取穴】

上背部、第12胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

※BL50)胃倉とBL21)胃兪は、第12胸椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

本穴が胃兪の外に在り、胃は倉廩之官である事から。

【作用】

〔補〕『水兪五十七処“腎兪”/補腎健脾・利水消腫』

〔瀉〕理気和胃

【弁証主治】

◆胃病

しゃっくり、げっぷ・消化器症状・下痢・黄疸・むくみ・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など

◆腎病(腎兪)

腰背部痛・泌尿器、婦人科疾患・更年期障害・臍下の強い拍動・下腹部の鈍痛など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【私見】

・『水兪五十七処』の“腎兪”に数えられる。津液代謝の異常に関しては効果が高い。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
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肋間神経, 胸神経後枝, 胸背神経, 足太陽膀胱経, 治熱五十九兪

意舎(いしゃ)

BL49)意舎(yi4she4)(いしゃ)

【取穴】

上背部、第11胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

※BL49)意舎、BL20)脾兪とGV6)脊中は、第11胸椎棘突起下と同じ高さにある。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

【由来】

「舎=居住地」。本穴が脾兪の外にあり、意を蔵する場である事から。

【作用】

〔補〕健脾運陽

〔瀉〕『治熱病五十九兪/清瀉脾熱』

【弁証主治】

◆脾病

貧血、血液疾患・胃腸虚弱、萎縮性胃炎、※積聚・軟便・泌尿器、婦人科疾患・脈浮緩・09:00~11:00あるいは21:00~23:00の異常など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【配穴】

+中府…嚥下困難・胸苦しさ

【私見】

・足太陽経の背部第二行線上には「五神」を冠する穴名が多い。転じて精神疾患に効くという説もあるが、個人的にはあまり実感はない。

 

※積聚…お腹の中にしこりがあり、張れや痛みを伴う病証。一般に、しこりが明らかで、痛みや張りが強く、位置が一定なものを積。しこりが不明瞭で、一時的に張りがきて痛みが移動するものを聚という。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
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《経外奇穴》, 肋間神経, 胸神経後枝, 胸背神経, 足太陽膀胱経

陽網(ようこう) ※濁浴(だくよく)

BL48陽網(yang2gang1)(ようこう)

【取穴】

上背部、第10胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方三寸。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

※BL48)陽網、BL19)胆兪とGV7)中枢、および奇穴の濁浴は、第10胸椎棘突起下と同じ高さにある。

【名の由来】

「網=統括」。本穴が胆兪の外にあり、以後の六腑兪穴(陽)を統括する作用を有する事から。

【作用】

〔瀉〕清熱肝胆

【弁証主治】

◆胆病

几帳面な性格、イライラして怒りやすい・貧血、血液疾患、萎縮性胃炎・23:00~01:00あるいは11:00~13:00の異常など

◆足太陽経病

風邪・発熱による疼痛など

【主症主治】

しゃっくり・十二指腸潰瘍・胆石症

【配穴】

+胆兪…黄疸

 

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※濁浴(zhuo2yu4)(だくよく)

※経外奇穴-備急千金要方-

【取穴】

上背部、第10胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方二寸五分。

・筋肉:広背筋/下後鋸筋/脊柱起立筋

・運動神経:胸背神経/8~12肋間神経/脊髄(胸)神経後枝

・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝

・血管:肋間動脈

【名の由来】

「濁=汚れ」「浴=洗う」。本穴の効能が、心身臓腑の穢れを洗い流すようである事から。

【主治】

不安神経症・胆石症・消化不良・慢性肝炎

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675