GB34)陽陵泉(yang2ling2quan2)(ようりょうせん)・筋会・陽陵・筋合
【取穴】
下腿外側、腓骨頭前下方の陥凹部。
【名の由来】
本穴が大腿骨外側(陽)の腓骨頭(陵)前下際(泉)にある事から。
【要穴】
『足少陽経合土穴/胆下合穴(木経土穴/木克土)』
『八会穴:筋会』
【交会】
・経筋(2):足少陽経筋-足陽明経筋の結する処(膝外廉)
【作用】
〔補〕壮筋補虚
〔瀉〕胆腑通暢・平肝瀉火・舒筋利節
【弁証主治】
◆気逆証(心病)「逆気而泄を治す/木克土」
黄疸・貧血、血液疾患・睡眠障害・イライラして怒りやすい・外眼眦痛・喉渇・心痛、動悸・胸苦しさ・掌の火照りあるいは四肢の冷え・静脈瘤・23:00~01:00あるいは11:00~13:00の異常など
◆足少陽経(筋)病
偏頭痛・口苦・溜息・胸鎖乳突筋のこわばり・頬~鎖骨窩の痙攣・脇肋、側腹部痛・腰痛、臀部痛・こむら返り・足首痛・皮膚の乾燥など
◆足陽明経筋病
めまい・耳鳴・顔面神経マヒ、顔のムクミ・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症など
【主症主治】
『馬丹陽天星十二穴/変形性膝関節症・坐骨神経痛、下肢マヒ』
【弁証配穴】
『郄会配穴(筋):陽陵泉+金門・陽交・跗陽』…筋病
『募合配穴(胆):日月+陽陵泉』…胆実証
『原合配穴(少陽経):丘墟+陽陵泉』…足少陽経(経筋)病
【主症配穴】
『八会配穴(筋髄):陽陵泉+懸鐘/変形性腰椎症・腱鞘炎・捻挫(手首・足首問わず)』
+曲池…半身不随・四肢の痙攣
+胆兪…胆石症
+環跳…脇腋部~脚まで連なる痛み
【症例/個人的見解】
・土穴には中央という意味も兼ねるため、陽経では原穴に準じた運用をされることが多い。つまり原穴同様、子午の表裏である手少陰心経の病にも適用可能。
・本穴を『筋会』とするのは、腸脛靭帯の立位での重要性ゆえか?
編:はりきゅう治療院 伍行庵
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