BL21)胃兪(wei4shu4)(いゆ)
【取穴】
上背部、第12胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方一寸五分。
・筋肉:広背筋(胸腰筋膜)/脊柱起立筋/腰方形筋
・運動神経:胸背神経/脊髄(胸)神経後枝/腰神経叢
・知覚神経:脊髄(胸)神経後枝
・血管:肋間動脈
※ボアス・エワルド圧診点(胃・十二指腸潰瘍の診断点)に近い。
【名の由来】
本穴が胃絡の兪穴である事から。
【要穴】
『胃兪穴』
【作用】
〔補〕健胃補益
〔瀉〕胃気調和・化湿消滞・駆邪散滞・舒筋活絡
【弁証主治】
◆胃病
しゃっくり、げっぷ・消化器症状・黄疸・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など
◆足太陽経病
風邪・発熱による疼痛など
【主症主治】
背部のひきつれ
【弁証配穴】
『兪募配穴(胃):中脘+胃兪』…胃病
【主症配穴】
+脾兪…たくさん食べるのに痩せる〔補法〕
【私見】
・個人的には、背部兪穴と交感神経幹の関連を考えている。交感神経の状況に応じて、刺激の種類や強弱を変えるべきと考える。
・足太陽経の背部兪穴は、督脈の性質も帯びる。上記の交感神経幹との関連も含めて、施術法を吟味すべし。
・第12胸椎は、腸腰筋(屈筋)の最も上部にある起始部である。したがって第12胸椎は上下から作用する力の限界点である。
編:はりきゅう治療院 伍行庵
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