ST44)内庭(nei4ting2)(ないてい)
【取穴】
足背、第2・3足指間、みずかきの後縁、赤白肉際。
・筋肉:第2背側骨間筋
・運動神経:外側足底神経(脛骨神経由来)
・知覚神経:浅腓骨神経
・血管:第2背側中足動脈の枝
【名の由来】
「庭=居住地」。本穴の効能が内証を主治とする事から。子宮を内庭と称する事もあり、下腹部の疾患に著効があるからとも。
【要穴】
『足陽明経榮水穴(土経水穴/土克水)』
【作用】
〔瀉〕裏熱泄瀉・清胃湿熱・理気鎮痛・養筋活絡
【弁証主治】
◆胃実証「身熱を治す/土克水」
発熱・アレルギー疾患・自己免疫疾患・黄疸・鼻血・チック・頚部リンパ節腫・消化器症状・脈浮緩・07:00~09:00あるいは19:00~21:00の異常など
◆足陽明経(筋)病
躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・顔面神経マヒ・頬~鎖骨窩の痙攣・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症・下肢痛、こわばり、マヒなど
【主症主治】
『馬丹陽天星十二穴/胃腸系の感染症・聴覚過敏・歯痛・よくあくびする・喉痛・四肢の冷え・蕁麻疹、帯状疱疹など』
【主症配穴】
+上星…眼痛
+合谷…鼻血
+太渓…上歯痛
+通里…あくび
+太衝…喘息
+懸鐘…心窩部からお腹の張り〔瀉法〕
+足臨泣…下腹部の張り〔気滞性なら内庭に、水湿が診られる様なら臨泣を〕〔瀉〕
+僕参…踵の問題?〔瀉法〕
【私見】
・和漢三才図会に「吐腹の病の妙灸の穴」とある。細菌性の下痢に効果が高い。
・榮(火/水)穴は木(筋)を挟む。故に各経筋病にも使い勝手が良い。
―――――――――――――――――
※裏内庭(li3nei4ting2)(うらないてい)
※経外奇穴…日本由来と思われる。
【取穴】
足底、第2・第3足指間。
【名の由来】
本穴が内庭の裏面(足底面)にある事から。
【主治】
急性胃腸炎・小児の消化不良・足指の痛み・小児のひきつけ
【私見】
・日本では消化器系へ用いる事が多く〔灸法〕、中国ではひきつけやてんかんに用いる事が多い。
編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡ 048-851-9675