致命三十六穴, 風邪、呼吸器疾患, 兪(土/木)穴「体重節痛を治す」, 八会穴, 十三鬼穴(多動性精神疾患), 原穴, 慢性疲労、虚弱体質, 手太陰経筋, 手太陰肺経, 指、手、手首痛

太淵(たいえん)

 

LU9)太淵(tai4yuan1)(たいえん)・鬼心(gui3xin1)(きしん)・太泉

【取穴】

手関節前外側、橈骨茎状突起と舟状骨の間、長母指外転筋腱の尺側陥凹部。

※手関節掌側横紋の橈側、橈骨動脈上。

【名の由来】

「太=大」「淵=深い水溜り」。経渠からの流れが全て本穴に集う事から。

【要穴】

『手太陰経兪土穴(金経土穴/土生金/自経母穴)』

『肺原穴』

『標本:手太陰之本』

『八会穴:脈会』

【作用】

〔補〕補中益肺

〔瀉〕清肺宣肺・疏理肺気・清熱解熱

【弁証主治】

◆肺/太陽病(表証・風邪)「虚すれば其の母を補う」

悪寒戦慄を伴う発熱(脈浮緩・両手を交えてもだえる・排尿痛)・発熱による疼痛(頭痛)・咳嗽、喘息・不眠・顔色が黒い・痔・臍右の強い拍動など

 

◆肺/脾病

貧血(脈沈遅)・不眠、自律神経失調・不安障害・呼吸器の虚弱・胃腸虚弱、萎縮性胃炎、※積聚・軟便・泌尿器、婦人科疾患・部位のはっきりしない疼痛など

◆手太陰経(筋)病「体重節痛を治す」

呼吸困難・げっぷ・吐血・肩背部痛・上肢痛、ひきつれ・肘痛・腱鞘炎・母指、第2指痛など

【弁証配穴】

『郄会配穴(脈):太淵+郄門・孔最』…脈病

『兪原配穴(肺):肺兪+太淵』…肺虚証〔補法〕

『原絡配穴(肺⇒大腸):太淵+偏歴』…肺病

『原募配穴(手太陰経):太淵+中府』…手太陰経病

『原合配穴(手太陰経):太淵+尺澤』…手太陰経筋病

『二原配穴(肺/脾):太淵+太白』…肺脾気虚〔補法〕

『二原配穴(肺/膀胱):太淵+京骨』…腎不納気証(尿漏れなど)〔補法〕

【主症配穴】

『十三鬼穴:水溝〔左禾髎~右禾髎の透刺?〕⇒少商〔3分刺入〕⇒隠白〔3分刺入〕⇒太淵(大陵)〔5分刺入〕⇒申脈〔火鍼3分〕⇒風府⇒頬車〔温鍼〕⇒承漿〔左頤孔~右頤孔の透刺?〕⇒労宮(間使)⇒上星⇒会陰⇒曲池〔火鍼〕⇒鬼封〔瀉血〕/精神疾患』〔水溝から順に、症状を見ながら一つ一つ穴を加えていく。後渓を加えると尚良し〕

+列缺〔瀉〕…胸痛・痰がからんだ咳・頭痛〔繆刺〕

【症例/個人的見解】

・原穴はその臓腑経絡に加え、子午の対角にある臓腑経絡も主治する。すなわち本穴は、足太陽膀胱経の病(主に所生病)も主治とする。

・個人的には、原穴は『複合的臓腑連関』のつながりに基づいた、三臓腑を統合したような病状に用いるべきかと考える。

・本穴では「肺/膀胱」をつなぐ病状として、表証=風邪など感染性疾患全般、「肺/脾」をつなぐ病状として虚弱体質などには適応と考える。

・肺・衛疾患に著効。

・検証:得気は浅層で「曲澤」、中層で「手三里」、深層で「陽渓」に走る。全体として「合谷」から示指尖端へ走る感覚はある。

・武術的な「致命三十六穴」の一つ。橈骨動脈からの出血。

 

※積聚…お腹の中にしこりがあり、張れや痛みを伴う病証。一般に、しこりが明らかで、痛みや張りが強く、位置が一定なものを積。 しこりが不明瞭で、一時的に張りがきて痛みが移動するものを聚という。

 

編:はりきゅう治療院 伍行庵
埼玉県さいたま市中央区上落合2-5-35-1F
℡048-851-9675

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